Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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大相撲3月場所で県内出身力士として96年ぶりの三役に昇進し、見事勝ち越しを果たした熱海富士。25日、番付編成会議が開かれ来場所の関脇昇進を確実にしました。恩師もその活躍を喜んでいます。

(新大関 霧島)
「謹んでお受けいたします。さらなる高みを目指して一生懸命努力します。本日は誠にありがとうございました」

25日、日本相撲協会は、大相撲5月場所の番付編成会議と臨時理事会を開き、3月場所で優勝した関脇・霧島の大関返り咲きを正式に決めました。

そんな中、注目されるのが、3月場所に県内出身力士として96年ぶりの三役・新小結としてのぞんだ熱海市出身の熱海富士。7日目には先場所、優勝決定戦で敗れている大関・安青錦と対戦。

手に汗握る熱戦を制し、先場所の雪辱を晴らしました。

この勢いのまま、3月場所は9勝6敗と見事、勝ち越し。優勝した関脇・霧島の大関復帰が正式決定したため、熱海富士の関脇昇進が有力となりました。

今場所の熱海富士の活躍について、恩師である、飛龍高校相撲部の栗原監督は…。

(恩師 飛龍高校 相撲部 栗原 大介 監督)
「先場所も、そこまで上位総当たりというわけではなかったので、この新三役の場所は本当にもう横綱から全て総当たりで上位とやったんですけど、それでもやっぱり9勝したというのは、とても地力がついたと思います」

関脇昇進が期待される来場所に向けては…。

(恩師 飛龍高校 相撲部 栗原 大介 監督)
「地位(の重さ)も感じるところもあると思うんですけれども、でも、やっぱり自分の相撲…、今追求している相撲をとりきるしかないと思うので、周りのことや地位をあまり地位を気にせず、自分が追い求める相撲を本当に貫いてほしいと…その先にいろいろとまたついてくるものがあると思うので、そこに集中してほしいと思います」

先場所は12勝3敗で敢闘賞を獲得。さらに、今場所は新小結として勝ち越しを果たすなど成長を続ける熱海富士。その強さの秘密とは?元前頭3枚目で相撲解説者の大至さんに聞きました。

(相撲解説者 大至 元前頭3枚目)
「まさにこの眠れる獅子、徐々に開眼という言葉がぴったりになるんじゃないかなというふうに思います。巨体を生かした怒とうの寄りというものが非常に魅力であります。と同時に、非常に考えた相撲というものもとっておられましたね。例えば青錦との一番では低い体勢の青錦を、のど輪で起こしたんですね。これはまさに頭脳プレーなんです。そして小さい力士、低い体勢の力士に対する素晴らしいお手本になるような勝ち方です」

そして、大至さんが3月場所での一番の取り組みにあげたのは…。

(相撲解説者 大至 元前頭3枚目)
「琴勝峰との一番を、私はまずあげたいと思います」

14日目、ここまで10勝3敗の琴勝峰を押し出しで破った一番。

(相撲解説者 大至 元前頭3枚目)
「好調な琴勝峰をドシッと受け止めましてね。決して下がらず、そして右からのおっつけというのがすごかったですね。この強さ、そして腰の重さ、これが際立つ素晴らしい一番でした。まさに重戦車のような、そんな印象を受けました」

来場所は関脇昇進が確実視される熱海富士。関脇は横綱・大関につぐ高い地位。熱海富士に期待されることは…。

(相撲解説者 大至 元前頭3枚目)
「関脇というのは『大関に行くぞ』という攻めの地位ですね。今までの活躍も非常に素晴らしかったんですけれども、こんなものでは終わらない。この上の横綱も夢じゃないですよ」

一方、熱海富士の静岡県内出身力士として96年ぶりの三役昇進で、一躍、脚光を浴びているのが、熱海富士の前に三役昇進を果たした浜松市出身の元関脇・天竜。その足跡が今でも地元・浜松に残っているのです。

ゆかりの品があるのは浜松市立神久呂小学校。天竜は、この小学校の前身の1つである大久保学校に通っていたのです。教頭先生が見せてくれたのは….。

(浜松市立 神久呂小学校 高倉 健二 教頭)
「こちらが天竜から寄贈されたと伝え聞いている校旗になります」

これが、今から53年前の1973年、天竜から寄贈されたという校旗。今でも入学式や卒業式などの行事で掲げられるなど、学校の宝物として大切にされているといいます。

当時の披露式典の写真も残っていました。右側の人物が天竜。最高位は関脇まで昇進しました。

(浜松市立 神久呂小学校 高倉 健二 教頭)
「長く使っておりますけども、色あせることなく、本当に立派なものを寄贈していただいたなというふうに、今も使っています」

そして…ここは、神久呂小学校の近くにある大窪神社。その境内にも天竜が寄進したという物が…。それが、この「こま犬」。台座には…昭和10年12月、天竜三郎が寄進したと刻まれています…。宮司の土屋さんに伺うと…。

(大窪神社 土屋 邦仁 宮司)
「大久保町出身ということもありますし、私の父、祖父は神主でしたけど、その関係もありまして、ご寄進がされたと思われます。(天竜は)写真で見る限りは体格よく、強かったということも伝えられておりますので、ますます、皆さんに知っていただいて、相撲にも興味関心持っていただければありがたい」

熱海富士の活躍で96年ぶりにスポットライトがあたった浜松市出身の天竜。熱海富士には、今後、天竜を超える”大関昇進”の夢を叶えてほしいものです。