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教員による盗撮や学校内でのいじめが全国で相次いでいます。こうした問題への対策として議論されているのが「学校内へのカメラの設置」です。

【写真を見る】幼稚園に死角なし『55台の防犯カメラ』…教育施設への設置は犯罪・いじめ対策?いや、監視では? 意見分かれる三者アンケートから

子どもを守るためという「カメラの設置」ですが、果たして現場ではどう受け止めているのでしょうか。

女子高校生「嫌ですちょっと。見られてるみたいな感覚でちょっと気張っちゃいそうです」
男子高校生「いいんじゃないですか。いじめが無くなるならいいかなって」
保護者「いじめとかを監視するという面ではいいかもしれないですけど、子どもには自由にさせてあげたいなというのはあります」
保護者「あった方がいいと思います。今ちょっと動画いろいろな怖いやつとかもSNSで見るので防犯カメラはあった方が安心だなって思いますね」

子と親、先生に聞いた「防犯カメラ必要?」

熊本市教育委員会は去年、教育行政審議会の答申を受け、いじめや体罰を防ぐため、学校内への防犯カメラの設置を検討してきました。

児童・生徒や保護者、教職員を対象にしたアンケート調査では、保護者の9割近くが「防犯カメラが必要」と回答し、教職員でも、「必要」が7割近いという結果でした。

一方で、児童・生徒で「必要」としたのは、全体の5割程で、学年が上がるにつれて「反対・不必要」や「わからない」という回答が増加する傾向となっています。

子どもと職員を守るため 55台のカメラ

すでにカメラを設置している施設もあります。

熊本市中央区のときわ幼稚園です。

0歳から5歳までの約280人の園児が通っています。

ときわ幼稚園 三浦嘉水さん「こちらの方と、一番奥ですね。柱があるので、その関係で映りこまない箇所が多いので要所要所に角度を変えながら設置をしています」

約6年前に教室内にカメラを設置し、今では、廊下や園庭など死角がないよう、合わせて55台、設置しているといいます。

ときわ幼稚園 三浦嘉水さん「基本的にはしっかりと職員の目でみるのが大切かなと思うんですけれども、どうしても背を向けてしまう場面もあるので、そういう時に活用できるのが本当に助かっています」

怪我やトラブルが起きた際に、確認できる仕組みにしています。

子どもの安全と職員も守る

また、映像だけではなく、音声も記録されるカメラを設置しているクラスもあります。

ときわ幼稚園を運営する吉田佐知子さんは、子どもの安全を守ることはもちろん、職員を守ることにもつながると話します。

ときわ幼稚園 運営 吉田佐知子さん「防犯の面、それから室内での子どもの安全を守ること、それから不適切保育をやらないというこの3点が大きな理由でカメラの設置を決めました」

「監視をされるような感じがするというような意見も最初はあったと思うんですけど、何回も説明を重ねて、疑われるというよりは、守るためにあるという考え方でカメラがあることによって、しっかり適切な保育をしているということの証明にもなる」

保護者からは「安全」「感謝」という声も

園に子どもを預ける保護者は。

保護者「どこでぶつけたっていうところが自分で言うことができないので、その点、先生方がしっかりカメラ等で確認して、どこどこでこういう感じでぶつかりましたときちんと説明してくださるのでとても安心しています」
保護者「安心というか、ありがたいなと。子どもだと自分自身で伝えられないことが多いと思うので、つけてもらって見守れたらいいのかなと思います」

ときわ幼稚園 運営 吉田佐知子さん「全てをカメラで解決してもらうということではなくて、まずは人間の力で解決はするんですけど、それができなかったときに、最終手段としてあるということは仕事をする上で職員も預けていらっしゃる保護者の方も一つ安心材料になるかなとは思います」

専門家「事実を確認する」

専門家は学校内へのカメラ設置について、使用の目的やルールを明確にした上で、設置を検討すべきだと話します。

日本大学 末冨芳教授「防犯カメラというよりは、実は初動確認カメラみたいな位置づけの方が大きいです。きちんと証拠を確保しながらかつ冤罪も防ぎながら、なるべく事実を押さえていくというために使われてるんですよね」

「どういう場合に防犯カメラ確認したらいいのか、あるいは教室内でもいじめとか窃盗が多いという場合には設置した方がいいんじゃないかということを、子どもたちとも考えていった方がいいのでは」

「子どもや保護者や熊本市民の皆さんもそうですよね。説明を尽くされていくことが大事かなと思います」

子ども達が安心して学べる環境をどう守るのか、問われています。

<熊本市アンケート結果>
構内カメラの設置について「賛成・必要」
→児童・生徒54.13%、保護者88.56%、教職員69349%
※児童・生徒は学年が上がるにつれて「反対・不必要」「わからない」が増加する傾向