「憧れるのをやめましょう」から3年…大谷翔平が作る新しい侍ジャパン 米記者が注目「自由で遊び心があるチーム」【WBC】

侍ジャパンの中心的存在を担う大谷翔平と鈴木誠也(C)Getty Images
第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大会連覇を狙う侍ジャパン。そのチーム作りに、大谷翔平(ドジャース)の存在が大きな影響を与えているようだ。
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米メディア『California Post』のディラン・ヘルナンデス記者は、今回の日本代表が「これまでより明るく、自由な雰囲気で、遊び心があり、リラックスしたチーム」と報じ、その中心に大谷のリーダーシップがあると伝えた。
記事では、強化試合で生まれたユニークなホームランセレブレーションを紹介。鈴木誠也(カブス)が先制本塁打後に「お茶を点てる」仕草を見せると、ベンチでは大谷が笑い、選手たちも同じ動きを真似て盛り上がったという。
このセレブレーションは、大谷が北山亘基(日本ハム)に考案を任せたことがきっかけだった。同メディアによれば、大谷はチームの雰囲気について「最初は若い選手が年上の選手に対して、積極的に話しかけられないような雰囲気がありました」と語っている。
そこで大谷は、礼儀正しすぎると感じていた北山に対して、日本文化を取り入れたパフォーマンスを考えるよう冗談交じりに命じた。最初の案は却下され、「もう一晩、考えてきて」と声をかけられた末に誕生したのが、「お茶点てポーズ」だった。
記事は、今回の侍ジャパンについて「これまでのWBCチームとは違う雰囲気を持っている」と指摘。続けて「このチームはリーダーであるオオタニの個性をそのまま体現している」と評した。
現在31歳の大谷がこれまで代表チームで主導的な立場になる機会は多くなかった。前回大会では、8歳年上のダルビッシュ有(パドレス)がその役割を担っていたと伝えている。
それでも2023年大会の決勝戦前、大谷はロッカールームで印象的な言葉を残した。米国代表のスター選手の名前を挙げながら「憧れるのをやめましょう」と呼びかけ、チームの士気を高めた。大谷はその試合の最後に、マイク・トラウト(エンゼルス)を三振に仕留め、日本を大会3度目の優勝に導いた。
以降の大谷はMVP受賞を重ね、ドジャースでワールドシリーズを連覇するなど、存在感をさらに高めた。記事は、メジャーでの大成功によって、若手が近寄りがたい存在になっていた面もあったと指摘する。
そんな中、同い年の鈴木誠也が「最初はみんな“大谷様”みたいな感じで緊張していて、なかなか話しかけられなかった。でも僕は『彼も同じ人間だよ』と言いました」と語り、チームの距離感を縮める役割を果たした。
大谷を中心に生まれた新しい空気。侍ジャパンは、そのリーダーの個性を映すかのような集団として、WBC連覇への戦いに挑む。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
