“キーパー王国ベルギー”で存在感を示すふたりの守護神。「パリ五輪世代の若き日本人GKの競演」と現地でも注目を集めた【現地発】
「(FKの衝突は)イーブンのボールだったと思う。自分も競り合いに行こうとしていたので、わざとぶつかりにいったとかはない。自分はヘディングに慣れてないので、大志とぶつかってしまった。あれは普通にファウルでした。(野澤と激突し)シンプルに痛かった。その後、(何かを吼えるなど)感情的になってしまい(自分のポジションに)帰る時に大志に『ごめん』と言えなかったので、試合が終わった後に謝りに行きました」
11月2日の対戦ではホームのSTVVがワンサイドゲームを繰り広げ、1対0の勝利を収めたものの、野澤がスーパーセーブを連発して試合を引き締めた。野澤と共に日本代表に初めて選出された直後の試合だっただけに、小久保は「自分はパリ五輪の日本代表が大好き。チームメイトだった大志と一緒に今回、日本代表に選ばれて嬉しい」と声を弾ませていた。
12月2日、小久保不出場のベルギーカップで、両チームは延長戦を3対3で終えると、PK戦で雌雄を決することに。PKを2本ストップして次ラウンド進出に貢献した野澤がヒーローになった。そして今回の対戦では小久保と野澤が「キーパー王国ベルギー」でハイレベルな戦いを繰り広げた。ベルギー人記者から小久保に「今日の試合で最もパフォーマンスの良かった選手のひとりだったのでは?」という質問が出た。
「こういうすごい(熱狂的なアントワープ)ファンの中で、こういうスタジアムの(雰囲気の)中で、勝ち切れなかったことがすごく悔しいです。自分のパフォーマンスは良かったんですが、まずはチームとして勝てなかったので、率直に悔しいという気持ちが大きいです」
さらに現地紙記者は「野澤と小久保の2人はいいプレーをした。私の考えに同意しますか?」と続けると、小久保は「オリンピックで一緒にプレーしたので、彼の成長はすごい嬉しいです。こうやって再会できて、一緒にプレーできのたは楽しかったです」と答えた。この2人の対決は今後も楽しみだ。
51分、バレンシアに決められたアントワープの決勝ゴールは、小久保のフィードが相手に渡ってから決められたもの。本人は「(空中戦の)競り合いに強くないセバウイに、自分が蹴ってしまった。(後藤)啓介のところに蹴っておけば良かった。失点は自分のミスもあったのかなと思います」と真摯に答えた。
一方、ゴール正面でバレンシアを止め切れなかったDF谷口彰悟は英語で「少しコミュニケーションのミスがありました。(ペナルティーエリア内が混戦気味の中で)自分が即座にクリアしないといけなかった。僕のミスです」と返答し、さらにこう続けた。
「それぞれの判断がちょっと良くなかった。玲央のキックもそう。セバの競り合いもそう。僕自身も含めてミスが重なってしまった失点だった。ミスを挽回するチャンスはあった。誰かひとりのせいだとは思ってません。チーム全体として受け止めないといけないと思ってます」
試合が終わった後、STVVのロッカールームは「負けが悔しくてフラストレーションが溜まっていた」(フランケン監督)という。
