年金14万円「さらに税金かかります」衝撃的事実に若者が絶句

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年金不安は若年層にも広がり、年金制度は全世代共通の関心ごとになっています。制度の仕組みについては主なことはよく知られていますが、一方で、あまり知られていない盲点も。今回は公的年金と税金について見ていきます。

公的年金…平均の受給金額は?

内閣府が行った『老後の生活設計と公的年金に関する世論調査』によると、「公的年金制度に関心を持った年齢」は「20歳未満」が4.4%、「20歳〜29歳」が16.3%、「30歳〜39歳」が17.3%、「40歳〜49歳」が18.5%、「50歳〜59歳」が19.4%、「60歳〜69歳」が10.2%、「70歳以上」が0.6%と、若いうちに年金に関心を寄せる人が多くいます。

少子高齢化が進む日本。将来、現役世代1人で高齢者1人を支えなければいけなくなる……そんな未来予測を聞かされていては、関心を抱かざるを得ない、というのが本音でしょうか。

公的年金制度の関心ごとで最も割合が高いのが「自分が受け取れる年金はどのくらいか」で、67.2%もの人が回答しました。、「少子化、高齢化が進んでいく中で、将来の公的年金制度全体の姿はどのようなものになるのか」が47.1%、「自分は年金をいつから受け取れるのか」が39.2%と続きます。

さらに現在の公的年金制度の仕組みや役割についの認識としては、「学生を含めた20歳以上の国民は、加入する義務がある」を挙げた人が77.6%、「支払った保険料及び期間に応じて年金が受けられる」が74.6%、「年金は原則65歳から受け取り始めるが、本人の希望により60歳から70歳の間で受け取り始める時期を選択できる」が70.8%、「現役で働いている世代が、年金を受け取っている高齢者を扶養する制度である」が67.1%。多くが公的年金制度の主要な仕組みは理解しているものと考えられます。

日本の年金制度は、強制加入となる「国民年金」が1階、自営業者が任意で入る「国民年金基金」や、会社員や公務員が加入する「厚生年金」が2階、「確定拠出年金」などが3階と、3階建ての建物に例えられます。

国民年金は、日本国内に居住している20歳〜60歳未満のすべての人が加入する年金で、受給年金額も毎年、一律の金額が設定されます。40年間全額納付していれば満額受け取ることができ、未納期間があったり、免除された期間があったりすれば、その分は減額となります。さらに納付期間10年未満(120ヵ月未満)の場合は、年金の受給資格もなくなります。

厚生年金は、会社などに常時働いている70歳未満の人が加入対象者。保険料や受給額は、毎月の給与や賞与に連動して変わり、保険料は毎年4〜6月に支払われた給与をベースに計算する「標準報酬月額」と賞与に対して、共通の保険料率をかけて算出します。

厚生労働省『令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、重複のない公的年金受給者は、4040万人。厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は14万6000円となっています。

「公的年金=雑所得」だから所得税・住民税がかかる

年金14万円…それで暮らしていけるのかな……。

そう不安に感じている20代の新入社員に「さらに税金がかかるね」と言えば、「えっ!?」と一瞬言葉を失って……そんなシーンも多いかもしれません。

もうやってらんない…(※画像はイメージです/PIXTA)

年金は「雑所得」。所得税と住民税が課税されます。税額計算のベースとなる所得金額は国税庁『公的年金等に係る雑所得の速算表』で簡単に計算でき、基本的に「公的年金等にかかる雑所得=年金受給額−公的年金等控除額」という計算になります。ここでいう年金は、老年基礎年金や老齢厚生年金のほか、公務員などの共済組合からの年金、企業年金なども含みます。公的年金等控除額は、受給者の年齢、年金の収入金額によって変わります(図表)

[図表]公的年金等に係る雑所得の速算表 出所:国税庁ホームページより

所得税は確定申告で税額を確定させてから支払うのが原則ですが、年金は給与と同じく受給額に応じて所得税が源泉徴収されます。「65歳未満で年額108万円以上の人」「65歳以上で年額158万円以上の人」が対象で、それ以外の人は源泉徴収されません。しかし他の所得によっては税金がかかる場合もあり、その場合は確定申告が必要となります。

仮に前出の厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額14万6000円、1年で175万2000円をに手にするとしましょう。さらに年金収入158万円以下の配偶者を扶養しているとします。

公的年金控除は71万3000円で、年金所得(雑所得)は103万9000円。さらに基礎控除として48万円、配偶者控除として38万円が差し引かれ、課税所得は17万9000円。所得税は8900円となります。

次に住民税ですが、基礎控除が43万円、配偶者控除が33万円で、課税所得は27万9000円。税率10%に均等割額5000円が加わり、3万2900円が住民税となります。

よって手取り収入は171万200円。4万円ほど、税金にとられる計算になります。

とても多いとはいえない公的年金。平均的な受給額であれば税金がかかる、というのが現状です。