イージス艦や潜水艦よりも謎の多いフネです。

自衛艦では稀な双胴船型を採用

 防衛省は2021年3月4日(木)、三井E&S造船 玉野艦船工場(岡山県玉野市)にて、音響測定艦「あき」の引渡式および自衛艦旗授与式を実施しました。

「自衛艦旗授与式」とは、造船所から防衛省へ引き渡された艦艇の艦(艇)尾に、自衛艦旗を掲揚する式典のことで、艦(艇)尾に自衛艦旗を掲揚した時点で、「自衛艦」として海上自衛隊の編成に加わります。


新造の音響測定艦「あき」(画像:海上自衛隊)。

「あき」は全長67m、幅29.9m、深さ15.3m、基準排水量は2900トンで、乗員数は約40名。機関型式はディーゼルエンジンと推進用電動機(モーター)の組み合わせで、出力は3000馬力、速力は約11ノットです。

 ひびき型音響測定艦の3番艦として建造されましたが、1番艦「ひびき」が1991(平成3)年に、2番艦「はりま」が1992(平成4)年にそれぞれ就役のため、「あき」の引き渡しは海上自衛隊にとって29年ぶりとなります。

 音響測定艦とは、海洋における音響情報の収集を目的とする艦艇で、武装はないものの、SURTASS(サータス)と呼ばれる曳航ソナーを装備しており、これを用いて各種艦船の「音紋」と呼ばれる音響情報を収集します。

 なお艦名は、瀬戸内海の広島県沖合いにある「安芸灘」を由来としています。

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