大相撲五月場所での場当たり的トランプ大統領お出迎えの反省を踏まえ、両国国技館建て替え計画を本格始動したい件。

アメリカ大統領閣下、ようこそ大相撲へ!

たまに閣下と名乗る人物がやってくる両国国技館。悪魔の閣下は「適当にその辺に座らせておけ」という雑な扱いでもOKだったのに、アメリカはそうはいきませんでした。米国トランプ大統領閣下を迎えた国技館はかつてない厳戒態勢。天皇陛下が来ているときよりもハッキリいって厳しい。逆に言えば、陛下のときに「その気になれば空き缶とかを陛下の席に投げ込める」ようなゆるーい態勢でやっていることが本当にOKなのか不安になるほどです。

トランプ大統領のために正面のマス1000席分をおさえたなんてニュースも出たほどの大量のSPたちの姿。缶や瓶の持ち込みは禁止され、場内の自販機は稼働を止められ、割った器が凶器になるからとお茶屋のお茶配布も止められました。「確かにあの茶碗を割ってるヤツいるわ…」「お茶屋自身がよく落として割ってる」「凶器になるとは思わんが…」と、ちょっと引きつつも、大統領がそうしたいというのならば仕方ありません。アメリカ大統領というのは、そういうものなのでしょう。極端な話、四六時中命を狙われている、恨まれる覚えの多い仕事なのですから。

↓自販機には「休場」のお知らせ!


「これ外人に伝わりますかね」
「栃ノ心Tシャツは理解できるんだから」
「休場だってわかるだろ」
「休場って書いてあったら」
「ソイツがいないんだから」
「自販機も休みなんだってわかるはず」
「それに、動いてなかったら」
「動いてないんだから」
「お休みなんだよ」

トランプ大統領が姿を見せたのは朝乃山と御嶽海の取組の直前。もともと3番くらいという話でしたが、優勝力士は見ておこうという関心をもってもらえたでしょうか。場内や通路にはSPたちが居並び、厳しい目を光らせるなか、八角理事長の先導によってトランプ大統領は入場してきます。「もし撃つなら先に八角を…」という理事長の自覚。肉の盾となって大統領閣下を守るのは、まさに侍として殿様に仕えてきた力士の矜持です。「どうせなら鏡山も立たせておけ」「阿武松も」「尾車も」と、好角家からも大統領閣下をお守りする気持ちが自然にわきあがってきます。

ファンたちがスマホを掲げてトランプ大統領を撮影するなか、トランプ大統領は手を振りながらゆったりと席に向かいます。観衆との距離は近く、すぐ目の前でスマホを構える人も。「1000席の話は何だったんだ…」と思うような身近さです。あまりにスマホ構えがつづくので、場内アナウンスで「いい加減座れ」のお知らせが出る場面も。土俵上に朝乃山と御嶽海があがってからもお客の視線は土俵ではなくトランプ大統領のほうへ向かっています。この日一番の人気力士登場といった雰囲気。トランプ大統領は取組5番、「これより三役」などを見守り、大いに大相撲を楽しまれます。

↓真剣に相撲を見守るトランプ大統領閣下!


うん、楽しそうだな!

楽しくないわけないからな!

半裸のちょんまげがぶつかってゴロゴロするんだから楽しくないわけない!


そして結びの一番。横綱と大関による結びをトランプ大統領閣下にお見せすることができて、角界としても安堵していることでしょう。この日までに優勝が決まっていなければ鶴竜と朝乃山という顔合わせになったかもしれないのですから。「やっぱり14日目に決めておいてよかったな」「鶴竜もその辺わかってますよね」「ちょっと突っかけてみたりするあたりも含めて、盛り上げ上手!」と、改めて鶴竜の「話がわかる」部分への再評価も起こりそう。白鵬と鶴竜のダンスのほうが大統領受けする相撲になったかもしれませんが、それはさすがにないものねだりですよね!

一旦退場されてから、再び表彰式に合わせて入場してきたトランプ大統領。いよいよ大本番であるアメリカ合衆国大統領杯の授与を迎えます。通路に立って君が代を聴く閣下。演奏する航空自衛隊の楽団も、「もし何かあったら、ワシらは参戦すべきなのやろか…?」「安保的には見てるだけってわけにはイカンわなぁ…」「トランペットで暴漢に殴りかかるくらいの姿勢は見せんと…」と緊張の演奏です。

天皇賜杯、優勝旗、内閣総理大臣杯と授与がつづき、アメリカ合衆国大統領杯の授与へ。トランプ大統領がのぼりやすいように、特製の階段も用意されました。初めて姿を現すアメリカ合衆国大統領杯は賜杯によく似た形で、てっぺんに鷲がついています。重さは約50キロ。「日本のヤツよりデカくしといたぞ」というアメリカ側の心がこもった逸品です。

トランプ大統領がわかりやすい英語で読み上げる賞状。「アーサーノヤマヒデキ」「スモーグランドチャンピオン」「レイワワン」など日本のハートをガッチリつかむワードも盛り込まれ、場内も大盛り上がり。トランプ大統領は自ら大統領杯を抱えると、重さを感じさせることなく持ち上げ、朝乃山へ授与。サポートした西岩親方の肩をポンと叩くなど、大変フレンドリーです。トランプ大統領が退場するまでの間、奇声を上げたり、物を投げたりするようなところもなく、日米両国がホッとするご観覧でした。もしかしたら1000席はSP用じゃなく、厳選された賛成派を入場させる用だったのかもしれませんね!最後に握手しに行ってた人みたいな!

↓閣下のためなら階段くらいはご用意させていただきますとも!


「ヒラリー・クリントン候補が当選していたら…?」
「それは…」
「うーん…」
「相撲にご興味はないですよね…?」
「いやー…」
「うーん…」
「その際は橋をかける感じで…」
「土俵の上空に足場を作りまして…」
「空中からお渡しいただく的な…」

階段作戦は今後の発展が見込めるかもしれませんね!

「土俵には乗ってない」と言い張る秘策として!


↓「コレを初めてもらうヤツ」と「コレを初めて渡すヤツ」とのドキドキ表彰式!

お互いに手探りの感じ!

内閣総理大臣杯の授与を見ながら、「こんな感じなんやな」とか思ってたんですかね!

葬式で前の人の動き見てお焼香する感じで!


さて、トランプ大統領をお迎えして思うのは、そろそろ両国国技館について建て替えを検討し始めてもいいなということ。素晴らしい建物ではあるものの、どんどん国際化していく大相撲にあって、昭和の思想で作られた国技館は不満足な点も増えてきています。

そもそもトランプ大統領がきたときにお迎えする席がありませんでした。陛下が座る貴賓席はあるものの、あそこは事実上陛下と皇族専用になっており、それ以外には中継用のブースがあるのみ。空き缶を投げ入れられることなく観覧できるVIP用の席や貴賓マスがないのは、運営としても不便です。VIPがくるたびに毎度正面のマスを空けるのも大変ですし。

そしてマスという伝統文化は尊重しつつも、あそこに座って観戦するときの居心地の悪さ。トランプ大統領は「うん無理」「イスください」で大胆解決を図りましたが、僕らだってマスで見るのはラクではありません。座布団にあぐらは大丈夫ですが、とにかく狭く、身動きが取れないので、何度も立ち上がって足腰をほぐしたり、ストレッチをして過ごしています。間違って「デカい紙袋のお土産」を買ってしまったときは、お土産の隙間に人間が鎮座しているような状態でした。一日観戦すれば足腰はバキバキです。

多目的トイレ、エレベーターといった基本的な設備の不足。根本的な座席数の不足。絶対に人間のサイズを間違えてるとしか思えないマスのサイズ。投げられるようになっているよく飛ぶ座布団。使う・使わないはともかく、場内モニターなどがないのもイベント会場としては物足りない部分です。1984年の完成から35年。今すぐにということではないにせよ、「そろそろ考えないといかんなぁ」という意識をもっていきたいもの。アメリカ大統領が来るとかローマ法王が来るとかいうときに、スーッとお迎えできる令和の国技館の整備計画を。

トランプ大統領に教えてもらった「ここが足りない」を、今後に活かしていきましょう!

↓アメリカ合衆国大統領杯は来年以降も五月場所の優勝力士に渡されるそうです!


よーし、次に備えてもっといいお迎えの準備をするぞ!

歴代の大統領が任期中に一回ずつくらい来るようになるかもしれないですからね!

とりあえず、マスを座布団じゃなくて座椅子にしてください!