【備え】もし津波が来たら 北九州市では浸水想定区域が拡大 命を守るために
20日午後に発生した三陸沖を震源とする地震では、北海道や東北地方に一時、津波警報が発表されました。東日本大震災から15年、そして熊本地震から10年、福岡でも改めて、備えが十分かを見直す動きが出ています。
20日午後4時52分ごろ、三陸沖を震源とする地震が発生し、青森県階上町で最大震度5強の強い揺れを観測するなどしました。
この地震の影響で、北海道から福島県の沿岸部に津波警報や津波注意報が発表されました。
■アナウンス
「直ちに海岸から遠く離れ、高台に避難してください。」
台風などと違い、突然発生する地震。決して他人事ではありません。
■白野寛太記者
「県内最大の津波の高さが予想される北九州市門司区です。各所には海面からの高さを示す表示板が設置されていて、こちらの場所は2メートルになっています。」
去年3月、北九州市では津波による浸水が想定される区域が広がりました。
門司区では、予想される津波の高さが最大5メートルに引き上げられ、命の危険がある浸水想定区域は最大70万平方メートルから220万平方メートルに拡大されました。
これについて、街の人に聞きました。
■街の人
「経験をしたことがないから大丈夫かなと思って。5メートルもある津波が来たら、どこに逃げようかというのが先になるね。逃げ場がない。」
「どこかで、この辺は大丈夫かなという気持ちがありまして。本当は良くないんでしょうけれど。」
北九州市門司区の柄杓田(ひしゃくだ)地区です。
まちづくり協議会の会長を務める長谷和夫さんは、20日の地震で、より危機感を強めたといいます。
■柄杓田まちづくり協議会・長谷和夫会長
「自分としては、どういう行動をとらないといけないか、そして、それをどうやって皆さんに知らせることができるかなと、一番心配してますね。」
周防灘(すおうなだ)に面している柄杓田地区は、南海トラフ地震が発生した場合、最大5メートルの津波が最短でおよそ3時間半で到達する予想です。
津波から命を守るために、柄杓田地区では決まり事があります。
■長谷会長
「もし津波が来た時は、川からこっちの人は天疫神社、こっちの方は学校に逃げてくださいと。」
緊急の避難場所として、川を境に高台の神社か、柄杓田小学校のいずれかに逃げることになっています。
この地区では記録にあるだけでも過去に2回、大雨や高潮の被害に遭っていて、地域住民の防災意識は根づいています。
去年、地域独自の避難計画を住民らで作り、計画をもとに避難訓練を実施しました。課題も明らかになっています。
■長谷会長
「高齢者対策は、常に頭の中にあるわけです。いかに高齢者を事故なく避難させるかは、私の第一目標ですから。」
柄杓田地区の住民の平均年齢は63.7歳で、高齢化率は57.1パーセントです。
一人の死者も出さないために。自助だけでなく、共助の意識づけを進めています。
■長谷会長
「災害は忘れた頃に来ると言われているじゃないですか。常にそういう意識づけを、皆さんと私も含めて持った方がいいと思う。」
もしもの時にどう行動すればいいのかを、私たち一人一人が自分事として備えることが、命を守る第一歩です。
実際に津波が襲来する恐れがある場合、私たちが取るべき行動として、福岡管区気象台では「まずは、何をおいても避難することを考えてほしい」と話しています。
その上で、注意する点としては「海から離れる」。津波警報が出ていなくても、海岸で揺れを感じた場合には必ず海の近くからは避難しましょう。
そして、できるだけ「高い場所へ」避難するようにしてください。
また、「なるべく車は使わずに」原則徒歩で避難しましょう。ただし、高齢者や足の不自由な人がいるなど、やむを得ない場合は、リスクを理解した上で使用してください。
さらに、自宅に準備する非常持ち出し袋ですが、避難は数時間だけでなく1日以上になる可能性もあります。暑さや寒さ対策など、必要な物は季節によって異なりますので、季節ごとの見直しも重要です。
※FBS福岡放送めんたいワイド2026年4月21日午後5時すぎ放送
