引退表明りくりゅうが意欲示した「新しい挑戦」、早くも期待の声…ブレード製造会社長「支え続けたい」・大学恩師「ペアの発展に力を」
フィギュアスケート・ペアの「りくりゅう」こと、三浦璃来(りく)選手(24)、木原龍一選手(33)組が現役引退を表明した17日、関係者からは、2人が意欲を示した「新しい挑戦」に期待する声が上がった。
「絶対落とさない」
2人が愛用するスケート靴の刃「ブレード」を製造する金属メーカー「山一ハガネ」(名古屋市)の寺西基治社長(65)は「(引退は)話し合った結果だと思う」とねぎらい、「スケートを続ける限り支え続けたい」と話した。
木原選手は2018年、ブレードを同社の製品に切り替え、19年にペアを組んだ三浦選手にも薦めた。工業製品の技術を応用して約10キロ・グラムの特殊鋼の塊を削りだし、300グラムに満たないブレードになる。軽くて強度が高く、氷上でのスピードも上がる。
寺西社長によると、三浦選手は当初、同社のブレードでスピードが上がったため、リフトなどを怖がるそぶりもあったが、木原選手が「大丈夫。絶対に落とさないから」と声をかけていたという。ミラノ・コルティナ五輪後、2人からは「おかげさまで金メダルを取れました」とメッセージが届いた。
今後は指導者の道に進むのか、アイスショー出演もあるのか――。「ブレードの仕様を変えなきゃいけないので、全面的に協力する」。寺西社長は語る。
とにかくケガ多かった
2人の母校である中京大スケート部部長で元監督の林田健二さん(57)は「木原選手は人なつっこい人柄。ただ、とにかくケガが多くて大変だった」と振り返った。
試合の応援に行くと、木原選手は大勢の観客の中から林田さんの姿を探し、大きく手を振ってくれた。お気に入りの居酒屋に木原選手を誘うと、後日、三浦選手から「連れて行ってもらいました。おいしかった」と報告があった。
ミラノで金メダルを取った時は、2人に「おめでとう」とメールを送った。木原選手からは「今までの苦労が報われました」、三浦選手からは「頑張ってきて本当に良かった」と返信があったという。
「これからは体をいたわり、2人が種をまいた日本のペアの発展に力を尽くしてほしい」。林田さんの願いだ。
