Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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11日、交渉決裂で終わったアメリカとイランによる“停戦協議”。今後の行方が注目される中…、アメリカのトランプ大統領は14日、ニューヨーク・ポストの取材に応じ、アメリカとイランの2回目の協議がパキスタンの首都・イスラマバードで「今後2日以内に行われる可能性がある」との認識を示しました。

前回の協議ではアメリカがウランの濃縮を20年間停止するよう求めたのに対し、イランは最長で5年間なら受け入れると回答するなど隔たりがあるとアメリカメディアが報じています。

これについてトランプ大統領は「私はイランに対し核兵器の保有は認めないと言い続けてきた」と強調し、ウラン濃縮活動停止の期間については「20年は気に入らない」と述べ、アメリカが示したとされる妥協案に否定的な考えを示しました。

アメリカは交渉が決裂してからイランへの圧力を強めホルムズ海峡の封鎖措置を開始。アメリカ軍は14日、開始から24時間で、6隻の商船がアメリカ軍の指示に従いイランの港に引き返したと発表しました。

アメリカ軍は、ホルムズ海峡に1万人以上の兵士や12隻以上の艦艇を展開していてこれまでに「封鎖措置を突破した船舶はない」ということです。

アメリカとイランの2度目の交渉は実現するのか。ここに大きく影響するのがイスラエルの動きですがある進展が…。

アメリカの仲介で14日、イスラエルとレバノンの協議が行われたのです。協議後、アメリカ国務省は両国が直接交渉を開始することで合意したと発表しました。イスラエルはアメリカとイランの停戦後も親イラン組織「ヒズボラ」が拠点とするレバノンへの攻撃を続けています。これにイランが反発していることから、アメリカとしては協議を仲介することでイランとの交渉への影響を避ける狙いがあります。

しかし、アメリカとイランの2度目の交渉は不透明なまま。世界的な原油の輸送ルートホルムズ海峡の開放も見通せません。海峡封鎖が続くことで石油製品「ナフサ」の不足が、各方面で影響を与えています。

大手住宅設備メーカーの「TOTO」は、ナフサ不足の影響でおとといから、ユニットバスの受注を停止しました。ユニットバスの壁や天井にフィルムを貼り付ける接着剤や、浴槽に使われる人工大理石のコーティング剤などが不足しているということです。受注再開の時期は未定です。主力製品のトイレなど他の水回り製品には今のところ影響はないということです。

「TOTO」のユニットバスの受注停止を受けて、同業の「LIXIL」と「パナソニック」には通常の数倍の注文が集中。受注はできるものの、14日から「納期未定」と回答する状態だということです。

また、塗料に使うシンナーもナフサから作ります。現場ではシンナーが手に入らないなど不安の声もあがっています。赤沢経産大臣は14日、閣議後の会見で、シンナーの流通経路を調べた結果、石油化学メーカーや商社がシンナーを作るメーカーや卸業者に対し「5月以降の供給は未定」だと伝えたため、シンナーメーカーなどが出荷を半分に抑えていた例があったことを明らかにしました。

こうした調査結果を受けて経済産業省は、約250の業界団体やメーカーなどに対し、生産や出荷を抑えないように要請したということです。赤沢大臣は、「問題は解消できる見込みだ」と話しています。

ただ、影響は静岡県内でも…。

(澤井 志帆 アナウンサー)
「建設業界に大きな影響を与えるイラン情勢。こちら静岡市にある新築相談窓口でも、家を建てようとしている人たちから懸念する声が聞かれ始めているといいます」

ここでは住宅メーカーの紹介をしていますが…。

(くふうイエタテカウンター 鈴木 太可志さん)
「接客させていただいているユーザーさんから『中東の情勢って何か影響ありますか』っていうところが、「はい、ちらほら出始めてきている』っていうところ」

住宅の塗料や配管、壁紙など至る所に使われる「ナフサ」。新築価格への影響は避けられない状況ですが、現時点での対応は住宅メーカーによって違いがあるそうです。

(くふうイエタテカウンター 鈴木 太可志さん)
「今の段階では、『まだ上げていないです』っていう会社もあれば、『もう確実に上がることはわかっているので、この段階では数パーセント上げています』っていう、『ただその先がまだまだありそうですよ』みたいな話とかをしてる会社もあればっていうところで、もうかなりバラバラですね」

ここは沼津市にある「スエヒロ工業」。さまざまな施設や住宅の防水工事・塗装工事などを請け負う会社ですが…。

(スエヒロ工業 桜井 弘紀 代表取締役)
「こちらは、屋上防水に使う材料なんですが、塗膜系の防水材になりまして、これも一時出荷停止しています。毎日メーカーにお願いして、急ぎの物件から優先して入れてもらっている状況」

会社に連日届いているのは、資材の価格改定や、出荷停止を伝えるFAXやメールだといいます。

(スエヒロ工業 桜井 弘紀 代表取締役)
「今もう有無もなしに5月1日から大きなもので40パーセント値上げということで来ておりまして、かなりのダメージになりますね。見た瞬間はあ然としたというか初めてのことなので純粋にいま驚いているというのが正直なところ。早く中東情勢の状況が落ち着いてほしいというのが一番ですね」

(スタジオ)

(伊藤 薫平 アナウンサー)
はい、建設現場にも影響が出ているということになりますが、津川さん、マイホームって…「今買いたい」って思っていらっしゃる県民の方もいると思うんですよ。そういった中で、ちょっと、これ、手が届きにくくなってきているんですかね。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
例えば家を建てるのにですね…、一軒建てるだけでも建設資材って数百種類必要だといわれるんですよね。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
そうですか。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
それの一つ一つが高くなると全体としてはどうしても高くなってしまいますよね。ただですね、実は私の生まれ育った実家を父親が建てた時がちょうど第一次オイルショックで、ものすごく値段が上がって、その時に建築資材をちょっと安い建材に変えるみたいなことをしたらしいんです。そしたら割とすぐに壊れてしまったと。だから…家って長く住みますので、今ちょっと高くてもですね、やっぱり長い目で少し見るってことも大事かなと思いますね。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
そうですね、短期的な視点と長期的な視点…、いろいろと値上がりしているわけですが、物価高騰で言いますと早川さん、身近で…感じることって何かありますか?

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
うちはもう枝豆の袋の高騰ですね。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
枝豆の袋?

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
野菜を入れる袋が30%ぐらい上がるっていう通知が来て…、インクの溶剤っていうのも調達不足になっていて、もう…いつ注文しても手に入るかわからないとか。あと、価格が上がっているので…、野菜が上がらないのにどうしようっていう…。

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
30%上がると実際いくらぐらい上がるっていうんですか?

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
20円ぐらい?10円ぐらい…20円ぐらいじゃないですかね。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
20円ぐらい上がっちゃうと…結構大きいですよね。

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
結構大きいと思います。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
野菜の生産もなさっている早川さんですけども、ちょっと詳しく見ていきますけども、この原油、石油製品の供給は…政府の説明としては、代替調達、また、備蓄を放出することによって必要な量は確保できますと…。ただ一方で、この入手困難…、石油製品が入手困難になっていることについては、流通に目詰まりもあるというような説明をしています。きのう、赤沢経産相は、塗装工事に欠かせないシンナーの流通を例に話をしまして、シンナーは、このナフサ由来のものを原料としていますが、その原料を供給するシンナーのサプライチェーン…供給も「こんな感じで供給されますよ」というところで、上流、中流、下流というふうに見ていけば分かりやすいかと思いますが。石油化学メーカーと商社が、「原料は4月末までは今まで通り、5月は未定」と伝達したんですね。すると、次に、このシンナーメーカーや卸・小売業は、4月に出荷が半減した…すぐにここで影響が出ました。ここで目詰まりが起こったわけです。そして下流のところに行きますと、塗装事業者で調達困難という流れになったわけです。そして赤沢経産相の説明としては、」日本全国にお触れを出した、これで解消すると見込んでいます」…足りていますよというお触れを出したということなんですが、早川さん、ちょっと我々庶民としてはどうですか?

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
全然足りてないと思いますね…私は。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
そうですよね。

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
なんかお風呂も、だいたい10年ぐらいで壊れるじゃないですか…、うち7年なんですよ建てて。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
建てて…築7年の…。

(コメンテーター 野菜生産者グループTOPHAT代表 早川 ナナ氏)
そうなんです。なので…買い替えも視野に入れなきゃいけないのに…ちょっとしんどいですよね。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
ちょうど10年ぐらいで来るっていいますものね…。なるほど。そして津川さん、赤沢経産相は「足りてますよ」というような話をして、解消するんじゃないかという話をして、現場はちょっと意見が違うわけじゃないですか。この差というのはどう感じますか?

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
やっぱり会社を経営している立場からすると、事業をしっかり継続するためには必要な防衛措置なので、そこを無理やりどうこうするということではないと思うんですね。経産相は「お触れ」って言ったんですか?ちょっとですね…経産相はよくご存知なんだと思いますけど…こういう、まるでお上が何か通達するっていうのではなくて、もっと現場にはさまざまな工夫の…やり方があります。例えばシンナーなどを使わない溶剤を使うようにしようとか、無駄を減らそうとか、あと例えば元受けがあれば現場ごとに調整しようとか…そういう現場のさまざまな工夫を応援する姿勢であってほしいなと思いますね
国は。

(伊藤 薫平 アナウンサー)
ピーマンの袋も価格が抑えられればというところですね…。ただ、影響は広がっています。このホルムズ海峡の状況は不透明で、事態の長期化が懸念されています。