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6日、再審制度の見直しに関して、政府が不服申し立て(抗告)に一定の制限を設けることで検討していることが明らかになった。自民党から不服申し立ての全面禁止を求める意見が相次いだための対応だ。

2月、法制審議会は、再審制度を見直す刑事訴訟法改正の要綱を平口洋法相に答申。裁判所の再審開始決定に対する検察官の不服申し立て禁止については盛り込んでいなかった。そのため自民党から不服申し立ての禁止を求める声が相次ぎ、6日には刑事法学者ら142人が緊急声明。政府の法案は再審の機能を低下させる危険性があるとして、修正を求めていた。これを受け、法務省は検察官の不服申し立てに一定の制限を設ける内容で検討を開始。法務省は、7日にも閣議決定し、法案を特別国会に提出することを目指していた。

再審をめぐっては、近年大きな動きが続いている。2024年に、「袴田事件」で死刑が確定していた袴田巖氏が再審で無罪が確定した。袴田氏は1966年に強盗殺人、現住建造物放火事件の犯人として逮捕、起訴され、1980年に死刑が確定。無実を訴え続け再審を求めるも長年認められず、2014年にようやく再審開始が決定した。しかし、検察側による不服申し立てによって議論が進まず、再審開始が確定したのは2023年だった。

また、今年2月には、1984年に発生した「日野町事件」の再審開始が確定。阪原弘氏は、2000年に無期懲役の判決が確定。無実を訴え再審請求をするも、2011年に病死。新たな証言が見つかったことなどから2018年に再審開始が認められていた。再審開始が確定するまでに7年以上もの時間がかかった理由は、検察による不服申し立てが大きい。たとえ地裁が再審開始を決めたとしても、検察が不服申し立てをすれば高裁、最高裁へと審理が続くため、裁判が長期化。無実の人の救済が大幅に遅れる原因となってしまうのだ。

再審制度は、冤罪(えんざい)事件の被害者を救済するための最終手段だ。一定の制限がどのような内容になるのか、多くの関係者や国民が注目している。