「強くなるしかない」唐田えりかが『極悪女王』で見つけた諦めない理由

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『孤狼の血』『死刑にいたる病』などで知られる白石和彌監督と、大ヒット作『極悪女王』をともにした唐田えりかさん。前編「全員が私のことを嫌い」恐怖のなか演じた『極悪女王』で唐田えりかが白石和彌監督からもらった言葉では、オーディションから撮影までの秘話がつづられました。

『極悪女王』最終話、唐田さん演じる長与千種が髪を刈り取られる「髪切りデスマッチ」で、実際に坊主にしたあとの唐田さんに白石監督がかけた言葉とは。

「髪切りデスマッチ」の撮影

白石さんは「カット!」の声で、今の芝居がどうだったのかがとてもよく分かる。オッケーのときの「カットォオオオオ!!!」が聞きたくて、毎シーンに全てをぶつけた。

あの声を聞くたびに、キャスト皆んなで喜び合った。

最終話の髪切りデスマッチの撮影では、髪を刈られてカットがかかってすぐ、真っ先に傍に来てくれたのは白石さんだった。

あの凄まじい熱量と緊張感から解放された私は高熱が出たみたいにぼんやりとしていたが、白石さんは坊主頭を撫でながら「かっこよかった!ありがとう!!」と真っ直ぐに言ってくれた。無邪気に笑っている白石さんを見て、私も自分の頭に触れ、初めての触り心地になんだか笑ってしまった。

坊主になると恥ずかしさがくると思っていた。でも白石さんに、かっこよかったと言ってもらったら、少しだけ自分が誇らしく思えた。

いつも気付いたら傍にいて、心に残り強くなれる言葉を伝えてくれるのが白石さんだった。

自分を曝け出して

極悪女王のとあるシーンのセリフで、「うちら強くなるしかない」という言葉がある。

あの言葉は私自身にもいつも言い聞かせていたことだった。

強くなるしかない。

撮影を終えた今でも、強くなれたのだろうかと時たま考える。

でもこの文を書きながら、私を強くしてくれるのは、やはり"人"なのだと思った。

撮影期間中、私を強くしてくれたのは紛れもなく白石さんの存在だった。

白石さんじゃなかったら、あそこまでできなかったかもしれない。

今までの時間も、今現在の自分も、自分の全てを曝け出してぶつけることができた。

オーディション前のあの不安定な状態から、ここまで曝け出すことができたのは、白石さんだったからだと思います。

「演じないと生きていけない人」

極悪女王は2024年の9月19日に世界配信が始まった。

なんという偶然か、この日は私の27歳の誕生日だった。

配信が始まると、とても嬉しいことに沢山の方が見て下さり、沢山の感想が私の元へ届くようになった。

こんなことが起こると、誰が想像できただろうか。

きっと誰も想像できなかったんじゃないかと思う。

改めて白石さんに御礼の連絡をした。すると、「唐田さんは演じないと生きていけない人ですよ」と返ってきた。

私は今まで演じることを何度も諦めようとしてきた。でもその度に、諦めないでいさせてくれる人がいた。

白石さんと出会って、極悪女王と出会った。

この出会いは私にとって人生の大切な出来事になった。

これから自分のことを語る上で、語らないと自分のことを語れないくらいの大きなものをもらった。

2年半、毎日

今でも定期的に極悪女王のメンバーで集まりご飯に行くのだが、白石さんから「社長とちゃんと話したことがないから、ご飯の日程を組んでほしい」と度々言われていた。

ほぼ毎回言ってくれるので、「それ、本気で言ってくれてるんですか?」と言うと「本気だよ!」と大きな声で言われた。

私はすぐさま社長に連絡し、数日後にご飯の日程が決まった。

今まで私が仕事をしていなかった日々のことを、なんとなく白石さんにも話していたが、きっとしっかり話したのはそこが初めてだった。

あの2年半、毎日芝居を見てくれ、毎日何時間も向き合ってくれたのは社長だった。

文字通り、2年半、毎日、だ。

毎日、一日も欠かさず社長は私の前に座り、どんな状態の私とも向き合ってくれた。

そんなことも話しながら、極悪女王の思い出話しもして、会に終わりが見えたとき、

白石さんは「唐田さんをここまで見守ってくれてありがとうございました」と社長に伝えていた。

そんな言葉を言葉にしてくれた白石さんに私は感謝してもしきれない。

この二人に私ができることは、芝居を通してもらったものを返していくことしかない。

今自分がやるべきことは、芝居しかない。

諦めないでいさせてくれた二人が、今目の前にいる。

改めて覚悟した大切な日になった。

私が頑張れる理由は、それなのです。

白石さん。

これからも見ていてください!!!

私はお芝居と戦い続けます!

そしてこれからも仲良くしてください!

【スタッフ】

撮影/濱田英明 スタイリング/道端亜未 ヘアメイク/尾曲いずみ

【衣装クレジット】

カーディガン \31,900・トップス \25,300/THE SHINZONE

スカート \23,980/MEYAME×Shinzone

フィンガーグローブ ¥9,900/cash & barba

その他/スタイリスト私物

【問い合わせ先】

Shinzone OMOTESANDO FLAG SHIP STORE 電話番号:070-1389-5295

株式会社エグジステンス アドレス:info@cashbarba.com

【前編】「全員が私のことを嫌い」恐怖のなか演じた『極悪女王』で唐田えりかが白石和彌監督からもらった言葉