「本人(大谷)がやるのが僕は楽しみ」大谷翔平の無茶ぶり→新ポーズ考案の侍右腕が主張、定着に必要な“PR作戦”
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野球日本代表「侍ジャパン」は2日、オリックスとの強化試合(京セラドーム)に3-4で敗れた。5回に吉田正尚外野手(レッドソックス)が本塁打を放った場面などで、日本の選手たちが同じポーズを作っていたが、大谷翔平投手(ドジャース)からの無茶ぶりで、北山亘基投手(日本ハム)が考案したと判明。優勝した2023年に話題となった“ペッパーミル”ポーズのように浸透するか。北山はそのために、一つ大きなPRが不可欠だと主張する。
5回、吉田が本塁打を放った場面などで、日本の選手は腕を水平に回したり、手を口に運ぶような“謎のポーズ”を作っていた。本塁打を放った吉田は「なんか北山君が作ったみたいで……。お茶だったかな。ちょっと詳しくはまだあれですけど」と要領を得ない回答。あっという間に北山が記者に囲まれ“事情説明”に追われた。
1日の希望練習中、北山は大谷に「明日セレブレーションを決めて発表しろ」と言われたのだという。大先輩からの指令に「寝られないくらい考えて」思いついたのが、出身地の京都から連想できる日本の伝統文化、お茶だった。「抹茶とかが有名じゃないですか。大谷さんも某お茶メーカーのCMをされていたので、正しいお茶の飲み方をしたら面白いということで。立てたお茶をのむときに、2回右手で回して飲み口を正面に持ってきて飲む、みたいなのをしましょうと」と込めた意味を明かした。
ただ、チームへの浸透は、先の吉田の言葉で分かるようにまだ今一つ。この日の円陣では、北山が投手としては異例の声出し役に指名された。そこで説明したにもかかわらず、吉田は本塁打を打った際に忘れていたのだという。
8回に適時二塁打を放った若月健矢捕手(オリックス)は反対に、塁上で念入りにポーズ。北山は「若月さんだけめっちゃ丁寧にやってくれてうれしかったんですけど、絶妙に浸透しそうで、していない感じで…」と悩みをもらす。試合後のロッカーでは、大谷から「やっぱダメだ!」「もう一度考えてこい!」との指令まで飛んだというが、北山は「さすがにしんどいです」とギブアップ。というのも、このポーズを浸透させるのに最適な方法を知っているからだ。
ポーズを定着させるのに必要なPR…世界一の2023年のような一体感
「次は大谷さんが打って、ベース上でやってくれるのを祈りながら応援したいなと思います。もう、話はじめの本人がやるのを僕は楽しみにしてるんで。そこまではやってもらわないとという感じで、見たいと思います」
2月26日に大谷が侍ジャパンに合流して以降、グラウンドやベンチで話す時間が多いのは、日本ハムの同僚だった近藤健介外野手(ソフトバンク)だ。そして北山は、大谷とあっという間に距離を詰めた。27日の中日との壮行試合、ベンチに座っていると右隣の大谷が体を寄せてきた。「ファイターズの北山です!」と挨拶すると、大谷から「今言う?」と突っ込みが。それから、このチームのいじられ役に指名されるようになった。スターだらけのチームで背負った役割を、北山はどう考えているのだろう。
「いや、まぁ、嬉しいですよ、はい。そうやって馴染ませてもらえてますし。まぁ、一番中心選手の、あの方(大谷)なんで。声をかけてもらえるのはありがたいですし」
世界一に輝いた2023年の大会では、宇田川優希投手(オリックス)がこの役割を果たした。スターだらけのチームで気後れしていたところ、ダルビッシュ有投手(パドレス)が投手会での集合写真を「宇田川さんを囲む会」とSNS投稿し世間に拡散。居場所をつかんだ宇田川は、重要な場面での“火消し”要員として欠かせぬパーツとなった。
さらに、塁上でラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)が披露したペッパーミルポーズが、日本が勝ち進むにつれてファンに浸透。甲子園で高校球児が披露するまでの社会現象となった。世界一を目指すには、世間の後押しも必要不可欠。大谷と北山の仕掛けが、チームを連覇に向かわせる。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
