NISAは「月5000円」でも意味はありますか? 50歳から65歳まで「年率3%・5%・7%」で運用した場合、15年で“老後資金”をいくら貯められるかシミュレーション

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「老後のために貯金しなきゃ」と思いつつ、日々の生活で精いっぱいな状況の中で、「月5000円なんて少額、投資しても意味がないのでは?」と諦めていませんか。NISA(少額投資非課税制度)を使えば、運用で得た利益に税金がかからないため、少額でも効率よく資産を育てることができます。 本記事では、50歳から65歳までの15年間 NISAで月5000円投資した場合、資産がいくらになるのかを具体的にシミュレーションし、無理なく、しかし着実に老後資金を準備する方法を紹介します。

月5000円の投資でも「意味がある」3つの理由

「たった5000円」と感じるかもしれませんが、NISAを活用した積立投資には、金額以上のメリットがあります。
 

1. 銀行預金とは比較にならない「増える力」

現在のメガバンクの普通預金金利は、0.02%程度です。たとえ15年間預けたとしても、利息は数百円程度にとどまります。一方、投資信託で運用すれば、世界経済の成長に合わせて資産が膨らむ可能性があります。
 

2. 「非課税」の恩恵をフル活用できる

通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISAを利用すればこの税金がかかりません。月5000円のような少額投資ほど、コツコツ積み上げた利益を1円も削られずに受け取れる点は、資産形成において大きなメリットといえるでしょう。
 

3. 「投資の習慣」が将来の安心を生む

月5000円から始めることで、家計を圧迫せずに投資の仕組みに慣れることができます。将来、少し余裕ができたときに、スムーズに積立額を増やせる「準備」としてもぴったりです。

50歳から65歳まで15年間のシミュレーション

毎月5000円を15年間積み立てた場合、元本(自分で出したお金)は合計90万円になります。この90万円が、運用利回りによってどのように変化するのかを、図表1にまとめました。
図表1

運用利回り(年率) 65歳時点の評価額(目安) 運用益(増えた分) 0%(預金) 90万円 0円 3%(手堅い利回り) 約113万円 +23万円 5%(平均的な利回り) 約132万円 +42万円 7%(積極的な利回り) 約156万円 +66万円

筆者作成
平均的な利回りである5%でも、毎月5000円を積み立てるだけで、約42万円の運用益が見込めます。元本の半分近くが増える計算です。
 

なぜ「月5000円」がこれほど膨らむのか

「たった90万円の元本が、なぜ40万円以上も増えるのか」と疑問に思う人もいるでしょう。その理由は、投資の大きな味方である「複利(ふくり)」の効果にあります。複利とは、運用で得た利益を受け取らずに再び投資に回すことで、「利益がさらに利益を生む」仕組みのことです。
例えば、1年目に5%の利益が出たとします。翌年は、元本だけでなく、その利益部分にも同じ利回りがかかります。最初は小さな差ですが、15年という時間をかけることで、この「利益が生んだ利益」が雪だるま式に増えていきます。
利回り5%のケースでは、最終的な資産約132万円のうち、およそ3分の1が運用によって増えた部分です。後半になるほど資産の伸びは加速するため、50歳から始めた場合でも、貯金だけでは到達しにくい金額まで資産を育てられます。
 

50歳からのNISAを無理なく続けるためのポイント

50歳からの投資では、「大きく損をしないこと」と「継続すること」が何より重要です。
まず、個別の企業ではなく、世界全体や米国全体に幅広く投資する投資信託を選びましょう。月5000円であっても、数千社に分散投資しているのと同じ効果が得られ、リスクを抑えられます。
また、「ほったらかし」を徹底することもポイントです。一度積立設定をしたら、あとは忘れるくらいの距離感がちょうどよいでしょう。相場が下落したときも、「安く買えている」と前向きに捉え、淡々と積み立てを続けることが大切です。
まずは、スマートフォンの料金プランの見直しや、不要なサブスクリプションの解約などで、月5000円分という金額を捻出してみてください。浮いたお金をそのまま投資に回せば、家計への負担はほとんどありません。

5000円は「将来の自分へのプレゼント」に

月5000円の投資は、決して無意味ではありません。15年という期間があれば、複利の力によって資産を育てるには十分です。50歳から65歳まで積立を続ければ、元本90万円が130万円~150万円程度になる可能性があります。
お金に余裕がない時期だからこそ、少額から始められるNISAという強力な制度を活用し、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。その積み重ねが、老後の「ちょっとしたぜいたく」や「心の余裕」につながる可能性があります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー