7年に渡る「」との格闘の日々を漫画に描いた、すやすや子さん(@suyasuyakoo)の『と私』を紹介しよう。本作はかわいいキャラクター設定で和ませ、ときには中間反抗期レベルに大荒れする姿をファンタジーな世界観で描き、笑いを巻き起こすエッセイ漫画である。

【漫画】『痔と私』を読む

■手術して切っても再発の可能性は高い「いぼとともに生きる」決意をするまで

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なかなかカミングアウトすることはない「」の話。産後、いぼ主となったすやすや子さんは、トイレの度にお尻から出てくるようになったと格闘していた。病院で、飲み薬と軟膏をもらい、以降生活には欠かせない存在となる。

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その後、膀胱炎で服用した抗生物質の副作用でお腹を下してしまう。人生最大というほどお腹を下したすや子さん。おとなしくしていたいぼも中間反抗期よろしく、軟膏を塗っても言うことを聞かなくなってしまった。夜な夜な暴れ狂ういぼをおもしろおかしく描いている。

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――「いぼ」との闘いの日々を描こうと思ったきっかけを教えてください。

最初はになったことを恥ずかしく感じていて、夫以外にということを打ち明けられずにいたのですが、ある日ママ友や地元の友達に思い切って「私、なんだよね」と打ち明けたところ、「私もだよ!」「私も!」という声が多数寄せられ、「あ、私が思ってたよりの人ってけっこういるんだな」「の仲間がいるってなんだか心強いな」→「よし!漫画に描いてみるか!」と思い、描き始めました。

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――一番つらかったのはいつ頃ですか?

産後ですね。初めての育児でただでさえてんてこまいなのに、出産により裂けた会陰と授乳による乳首痛、極度の睡眠不足、そしてお尻の痛み()で、もうあちこち痛くて大変でした。

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――はじめてになった人が参考に読んだという声もありました。はじめてになった人にアドバイスがあればお願いします。

になったら恥ずかしがらずに、即病院へ行ってください。悪化すると更にとんでもないことになります。

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――いぼのキャラクターが反抗期になったり、猫をかぶったりと表情を変えるところなどかわいく思えてしまいます。読者のみなさんにも愛されていますが、描くうえで心がけたことはありますか?

で死ぬことはない(らしい)のですが、って本当に痛くて苦しくて...。手術しても再発する可能性もあるし、お医者さんから一生うまく付き合っていくしかないと言われた時は絶望しました。なので、せめて妄想上の中だけでも「かわいい姿であってほしい…」という願望を込めて、愛らしく描くように心がけていました。

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――本作には多くの共感の声が届いています。どのようなお気持ちですか?

「私はを『いぼんぬ』と呼んでます!」「には〇〇が効きますよ!」「今、私も反抗期中です!」など、の経験がある方からいろいろな情報やお言葉をいただけてとてもうれしかったです。私は今でもたびたびになるのですが、痛むたびにいぼ妄想をしたり(ナイトパーティーするいぼを思い浮かべたり)することで気を紛らわせています。

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――そのほかにどのような漫画を描いていますか?

普段はインスタグラムやXで日常のエッセイ漫画を更新しています。最近は『私はあのママ友より幸せだと思っていたのに』というドロドロ系創作電子書籍(漫画)も出させていただきました。つい人と比べてしまったり見栄をはってしまう人たちのお話です。とても頼りになる編集さんに助けていただきながら、頑張って描いたので読んでいただけるととてもうれしいです。

取材協力:すやすや子(@suyasuyakoo)

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