19日のボローニャ戦の63分、ユヴェントスMFポール・ポグバはゴールから20メートルの位置でパスを受けると、トラップしてから正確で破壊的な右足シュートを繰り出し、決勝点を挙げた。スクデット争いに事実上終止符を打つ一発だ。

ベンチは喜びを爆発させ、アントニオ・コンテ監督とスタッフたちはピッチに入り、若者のように飛び跳ねた。退屈な1時間を過ごし、リズムの変化に欠け、スローな展開で0−0に向かっていた試合だけに、ユヴェントスサポーターも安堵のため息をつくことができた。

特にゴール裏のウルトラスは、「ポグバは売らない、ポグバは売らない」というチャントを歌い、これはユヴェントス・スタジアム全体へとつながった。この“祈り”は数分間、VIP席スタンドに向けて続けられている。そこに座っていたのは、ユヴェントス再生の主役たち、つまりアンドレア・アニェッリ会長とジュゼッペ・マロッタ代表取締役、ファビオ・パラティチSDだ。

ポグバの将来は不透明なところが多い。資金力を持つパリ・サンジェルマン(PSG)とレアル・マドリーは力強くプッシュしており、とてつもない金額を出している。本人へのサラリーも、21歳の若者が魅力を感じずにはいられないだけの額だ。

ユヴェントスサイドは常に「本人が移籍を望まない限り、どのスター選手も売らない」と強調している。だが、そこがポイントなのだ。ポグバは年俸700〜800万ユーロ(約9億9000万〜11億3000万円)というオファーに抗うことができるだろうか? そして、7000万ユーロ(約99億円)という大金を、ユヴェントスは断れるのだろうか? それだけの金があれば、欧州の舞台に向けて本当に大きな戦力アップを狙えるはずだ。

ポグバ自身は次のように話している。

「これまで僕は契約やマーケット、未来について誰とも話していない。ピッチのことに集中しているんだ。今季のことだけを考えている。スクデット獲得はクラブにとって歴史的なことだ。それに、ヨーロッパリーグもある。2冠を達成できたら、素晴らしいことだろう。だから、僕は今季歴史をつくることだけを考えているんだよ」

「もちろん、多くのビッグクラブが自分に関心を抱いてくれるのはうれしい。でも、僕が考えているのは今の仕事だけだ。今はユーヴェが大事なんだよ。スタジアムのチャント? さらにうまくやるための刺激になってくれるね。素晴らしいよ」

では、ピッチのことに話を移そう。決勝点について、ポグバはこう述べている。

「重要なゴールだったことは確かだね。でもそれは、勝ち点3につながったからというだけだ。ここユーヴェでは、どんな個々の選手よりもまずチームなんだよ。これで僕らはさらにスクデットに近づいたと感じている。まだ決まってはいないけど、もうすぐだ」

ポグバはこれで今季9得点。ユーヴェに加入してからは14得点だ。アンドレア・ピルロの代役として加わった彼だが、今では世界最強のインサイドハーフの一人となっている。ポグバは「監督が望むところで僕はプレーする。僕にとってはピッチにいるだけで十分だからだ。いつだってね」と語った。