三浦和義氏(C)日刊ゲンダイ

写真拡大

【芸能界ぶっちゃけトーク】

何を今さらタレントの政治的発言だと? 都知事選のたび「石原軍団」は慎太郎氏の応援演説をしていた

 沖縄県名護市辺野古沖でこの3月に2隻の小型船が転覆、乗っていた同志社国際高校の修学旅行中の女生徒と船長が死亡した事故で、国が刑事告発する方針を固めたという。海上運送法違反の疑いということで、各マスコミでも報道された。

 一方、この海難事故に関して「オールドメディアの報道が小さいのではないか」という声が少なくない。同じく高校生が犠牲となった福島県磐越道バス事故では、安全管理のずさんさなどが事故当初から大きく報じられていただけに、「扱いに差がありすぎる」といった批判がSNSで渦巻く。転覆した小型船が普天間の「ヘリ基地反対協議会」が運航する“抗議船”だったため、「マスコミはリベラルに甘い」といった疑惑を持たれているわけだ。

 オールドメディアとして扱われる、あるテレビ局の報道にいる知人に話を聞いてみると、リベラルに甘いということじゃないと否定された。それより取材して裏を取ることがたいへんだという。「あの手の抗議をする団体に対しては、こちらが絶対の確信が持てる状況でないと報じられない。もし間違いがあって抗議されたら、話がつかなくなる可能性がある」

 というわけで、海上保安庁の発表だったり、当事者の記者会見だったり、確実なところに行きつくということだ。

 僕が取材で走り回っていた頃の大事件に「ロス疑惑」があった。米ロサンゼルスで妻が殺害された三浦和義氏が、当初の“悲劇の夫”から保険金殺人の首謀者へと浮上。後に日本の裁判で殺人未遂などについては有罪だったものの、保険金殺人については最高裁で無罪が確定。その後、米国の自治領サイパンで米警察に逮捕され、移送先のロサンゼルスの留置場内で自殺したとされている。

 その当時の僕らの取材は乱暴だった。三浦氏がどんな人物かというので、事件に関係のないことまで細かく暴き立てた。例えば、当時はやった「愛人バンク」に登録していたといっては取材に行き、紹介を取り持ったバンク経営者を顔出しでインタビューしたり、スワップパーティーに参加していたという情報を聞けば、その主催者に話を聞いて参加時の写真までテレビで放送したものだ。また、愛人契約した女性の身元がわかると彼女のアルバイト先のペンションに押しかけ、ひと夏、そこで宿泊したりもした。これを聞いた先ほどの現役報道記者は呆れていた。

「今だったら、首がいくつあっても足りませんよ。考えられない!」

 メディアの扱いの過多は議論されるべきだが、こうした洪水のような報道が正しいとは思えない。我ながら人権への配慮のない時代だったなぁと感じる。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)