5年ぶり登場へ! 三菱「新型パジェロ」復活まで「いよいよ秒読み」か!? 新たな“最上級4WD車”は「スーパーエクシード」級の豪華仕様に? ファン待望の「新型クロカン」どうなる
新型「パジェロ」の復活が秒読みか?
三菱自動車の代名詞として、「パジェロ」の名を挙げる人は少なくないはず。
そんなファンの期待を膨らませる発言があったのは、2026年1月のカスタムカーイベント「東京オートサロン」のこと。加藤 隆雄 社長兼CEO(当時)が、「新型クロスカントリーSUV」の年内投入を予告。
さらに2026年4月に開催された国内外の新旧名車たちが集う自動車イベント「オートモビルカウンシル2026」では、三菱自動車を象徴するクロカン系SUV「パジェロ」を中心とした展示が行われたので、最新情報を聞きました。
そうなればファンの間で、「いよいよパジェロ復活か」と期待するのも当然でしょう。やはり投入されるクロスカントリーSUVは、新型パジェロなのでしょうか。
【画像】これが「パジェロ復活の伏線?」 歴代を画像で見る(30枚以上)
そもそもパジェロ復活の予兆があったのは、2023年3月に発表された中期経営計画「Challenge 2025」まで遡ります。
そのなかで、今後5年間に投入予定の新型車が16車種あるとし、ピュアエンジン車のピックアップトラックやPPV(Pick-up Passenger Vehicle・ピックアップトラックをベースとしたSUV車)も含まれていました。
三菱のピックアップトラックといえば「トライトン」。2023年に現行型が発表され、翌年より日本でも販売が開始されたのは、皆さんもご存じの通り。つまりPPVは、その乗用仕様「パジェロスポーツ」と理解するのが自然です。
何しろ現行パジェロスポーツは、先代トライトンのラダーフレームを用いて2015年にデビューし、現在も海外では現役の最新モデルです。生産地のタイでは2025年11月に新たなエントリーグレード「GT」を投入しており、販売のテコ入れも行われています。
だからこそパジェロスポーツにも動きがあるはずと予測していたわけです。
まずは2車種の関係を説明しましょう。パジェロとパジェロスポーツは、当初は姉妹車でした。1990年代にデビューした2代目パジェロと初代パジェロスポーツ(日本名:チャレンジャー)は、発売時期は異なりますが、ラダーフレームを共有しています。
しかし、3代目パジェロがビルトインラダーフレームとなったことで、2代目以降のパジェロスポーツは、ピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースにするようになりました。つまり、パジェロとは異なる道を歩み出したのです。
もちろん同じといいつつも、トライトンと全く同じというわけではありません。最も分かりやすいのがリアスペンションです。
トライトンはリーフスプリング(板バネ)ですが、パジェロスポーツでは、乗用車同様にコイルバネを採用しています。骨格は共通ですが、ボディやサスペンション、パワートレインなどを最適化することで、それぞれの強みを打ち出しています。
最新型トライトンのリアサスペンションはもちろんリーフスプリングですが、乗り心地の向上はもちろんのこと、走りもSUV顔負け。
上位グレード向けの4WDシステムは、先代同様パジェロで磨かれてきた「スーパーセレクト4WD-II」を搭載。さらにドライブモードも強化され、走行環境に合わせた最適なモードが選べるようになっています。
その中には、「ランサーエボリューションIV(ランエボ4)」より投入され、現在まで磨かれた「アクティブよーコントロール(AYC)」も含まれています。
筆者(大音安弘)がトライトンに試乗した経験からは、この素材をベースに新型パジェロスポーツが生まれれば、かなりポテンシャルが高いものになると直感しました。
そうなると、ある疑問も沸いてきます。噂の新型車では「パジェロ=パジェロスポーツ」の図式が成り立つのかということです。
けっきょくのところ「新型パジェロ」は「トライトン」ベースの「新型パジェロスポーツ」なのか?
トライトンの日本仕様は、生産国のタイでの最上位モデル「アスリート」がベースとなっています。しかし、タイでの同車のメインストリームは日本と異なり、ずばり「商用車」。
FRのシングルキャブやセミキャブが販売の中心であり、4WD仕様も安価なグレードではパートタイム式のシンプルなものになります。
しかし、本流のパジェロを復活させるとなれば、弟分のパジェロスポーツとの住み分けは非常に重要となります。
実際、三菱自動車はブランドを象徴するフラッグシップモデルを欲しており、日本仕様のトライトンも数を売るクルマではなく、悪路に強いクロカンを生み出せるブランドであることを示すことが主な目的であり、真の狙いは、SUVとして使えるクロカンを提供することにあります。
そのため新クロスカントリーSUVは、三菱のフラッグシップを担うことが必然。それを示すために、パジェロの名を復活させる可能性が高いのです。

もちろんその実力は、走破性だけでなく、快適性や機能性も追及されます。
ラダーフレーム構造、高出力版2.4リッター直列4気筒のターボディーゼルエンジン、最新仕様の「スーパーセレクト4WD-II」などはトライトン譲りとなりますが、味付けも吟味され、ボディや装備なども大きく上回る内容となるはず。
例えば、「アウトランダー」で採用した、YAMAHAとの共同開発によるオーディオシステムやセミアニリンレザーシートなども採用される豪華な内装となるでしょう。安全装備も三菱最上級のもの。
そうなれば、イメージ戦略として最新型はパジェロ。パジェロスポーツはグレードを絞り、継続生産という可能性も見えてくるわけです。
現状、新型クロスカントリーSUVについての情報は限定的ですが、タイ生産であることは判明。
これもポイントで、輸出となれば仕様が絞られて、パジェロがモノグレードとなる可能性も……。収益性を考えれば、仕様は減らした方がクレバーだからです。
ただパジェロスポーツもそのままというわけにはいかないので、いずれフルモデルチェンジされることでしょう。その際はデザインや仕様で、明確な差別化が図られるとみています。
きっとパジェロは、実用クロカンではなく、往年のパジェロファンが憧れた最上級グレード「パジェロ スーパーエクシード」のような豪華モデルとなると筆者は睨んでいます。
三菱自動車工業広報部所属の“ラリースト”増岡 浩さんの話によれば、「かなり良い仕上がりになっている」とのこと。
新型では、増岡さんは後輩育成のために口は出さず、確認のみを行ったそうですが、納得の完成度とし、後継者が育っていることを実感できたようです。
まだまだ情報が明かされない新型クロスカントリーSUV。男気のあるタフなやつ。往年の三菱車のフレーズを借りれば、まさに「ビッグダディ」と言える存在となるでしょう。
2021年7月の生産終了から約5年。今から続報が待ち遠しいばかりです。
