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 NVIDIAの好決算を受け、日本の半導体株にも買いが波及している。

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 NVIDIAは直近の26年2〜4月期決算で、売上高が前年同期比85%増の816億ドルとなり、データセンター部門売上高も同92%増の752億ドルに拡大した。

 AI向け需要の強さを改めて示した形であり、日本株では東京エレクトロンアドバンテストなどにも連想買いが広がった。その両社の株価を見るうえでも、今後の分かれ目はAI需要を背景にした受注と検査需要の持続性になりそうだ。

半導体に欠かせない製造・検査装置

 AI需要のサイクルは、設計から製造、検査、データセンター、AIサービスへと広がる。

 NVIDIAは、AI半導体の設計やプラットフォームを担い、その半導体を量産するには製造装置や検査装置が欠かせない。

 東京エレクトロン半導体製造装置、アドバンテスト半導体検査装置で存在感を持つ。つまり、NVIDIAの決算は米国株だけの話ではなく、日本の半導体関連株の受注期待にもつながりやすい。

東京エレクトロンのポイントは?

 東京エレクトロンは、AI半導体の製造能力拡大が続くかが焦点になる。

 AI向けGPUや高性能半導体の需要が増えれば、前工程を中心とする製造装置投資にも波及しやすい。

 もっとも、半導体製造装置は顧客の設備投資サイクルに左右されやすく、短期的には受注の増減で株価が振れやすい。東京エレクトロン株価を見るうえでは、NVIDIAの好決算そのものより、AI向け設備投資がどこまで継続するかを確認したい。

アドバンテストのポイントは?

 これに対し、アドバンテストは検査需要の強さが評価軸になる。

 AI半導体は高性能化が進むほど検査工程の重要性が高まり、テスター需要が伸びやすい。NVIDIAのデータセンター向け売上が大きく伸びたことは、高性能半導体の量産と検査需要の拡大を連想させる材料になる。

 一方で、アドバンテスト株価はAI期待を先取りして上昇してきた面もあり、今後は受注の実績と利益率の維持が問われそうだ。

投資家の注目ポイント?

 投資家目線では、半導体株を見るうえで3つの点を確認したい。

 1つは、NVIDIAの好決算が日本企業の受注にどこまでつながるか。2つ目は、AI半導体の製造・検査需要が一時的なブームではなく継続的な設備投資になるか。3つ目は、株価がすでに高い期待を織り込みすぎていないかである。

 AI需要は、設計、製造、検査、データセンター、AIサービスへと波及している。

 半導体株の明暗を分けるのは、NVIDIA決算への連想買いではなく、受注と検査需要をどこまで業績に結びつけられるかになりそうだ。