「おいっ!」「ゴラァ!」未明の歌舞伎町で起きた襲撃事件…目撃者が語った“恐怖の数分間”

写真拡大 (全4枚)

早朝の区役所通りで起きた惨劇

5月16日未明の3時40分ごろ、新宿区歌舞伎町の路上で男性4人が襲われる事件が発生した。20代から50代の男性らが路上を歩行中、10人ほどの武装した集団に襲われたのだ。1人は棒で頭を殴られ重傷だが、命に別状はないという。警視庁新宿署は殺人未遂容疑で逃げた男らの行方を追っている。

「事件が起きたのは区役所通りと花道通りとの交差点の近くです。警察発表によると、襲撃をした男たちは複数台の車に乗って急に現れ、男性らを襲撃しました。殴る蹴るの暴行を加え、棒状の凶器を持って殴りつけている者もいたそうです。わずか数分の出来事で、襲撃をした側はすぐに現場から車に乗って逃走したとのことです」(全国社会部記者)

事件が発生したのは早朝4時前という時間帯だったが、繁華街の中心部で起きた事件であるため目撃者は多かった。彼らが言うには「襲われた男性らも何が起きているのかわからないように見えました」とのことだ。襲撃の現場を見ていた夜職の女性は語る。

「道を歩いていた男性たちに、『おいっ!』とか『ゴラァ!』とか、ドスの利いた声を浴びせて何人かが襲いかかって、いきなり殴り合いが始まったんです。襲われた男性たちは、とっさのことだったので、ほとんど抵抗できなかったようです。殴られるがままで、頭から流血している人もいました。あっという間の出来事だったので、最初は何が起きたのかもわかりませんでした」

別の目撃者である男性の話からも襲撃事件の恐ろしさがうかがえる。

「本当にこんな事件があるのかと思いましたね。急に金属バットみたいな棒状のものを持った男が現れて、声を荒らげながら人の頭めがけて振り回していて、映画かドラマみたいでした。

突然の出来事だったので、道を歩いていた他の一般人も何が起きているのかわからない状況だったと思います。襲われた側も『何するんだ!』みたいなことを言ってはいましたが、ボコボコにされていました。倒れても、複数人で容赦なく蹴りつけていました」

暴力団員のカネの貸し借りが発端

事件は暴力団同士の揉め事が原因だと暴力団関係者が内情を明かした。

「この襲撃事件には3つの団体が関わっています。発端は暴力団Aの組員が暴力団Bの組員に金を借りていたことです。しかし、期日になっても返金されなかったため、BがAに『借りた金を返せ』と、15名で返金を要求しに行き、襲撃事件になったようです。そして、AとBの仲裁のために関わった暴力団Cの組員も巻き込まれてしまいました」(暴力団関係者)

金の貸し借りがなぜ暴力沙汰にまで発展したのだろうか。

「単純に貸した金をなかなか返さなかったからです。AとBは違う組織の二次団体同士なので、返金を渋られたらやっぱり揉めますよね。母体が同じであれば、ここまで事が大きくなることは少ないです。Bは金を貸して回収もできない組と思われたくないので、結果として襲撃という形で力を誇示することになりました」(同前)

襲われたのはCの組員が3名、Aが1名。そのうち、Cの組員1名がICUに入るほどのケガを負ったという。そしてこの関係者によれば、この件は既に手打ちになったとのことだ。

「襲撃したBの関係者1人が謹慎処分、1人が破門になりました。また、BはAとCに200万円ほどの金を納めたとのことです。これ以上揉めることはないとは思いますが、まだ緊張感のある空気が流れています」(同前)

歌舞伎町では暴力団同士による暴力事件がたびたび発生している。だが、公道での事件はかなり珍しい。たまたま居合わせた人たちは恐怖でしかなかっただろう。金の貸し借りといういざこざがあったにせよ、暴力による解決は決して許されるものではない。

取材・文:白紙緑