「キャベツ」と「紫キャベツ」どちらが”カロリー”が高い?注意点も管理栄養士が解説!
本記事では、キャベツ100gあたりのカロリー量や期待できる健康効果、効率的な取り入れ方について、メディカルドック監修の管理栄養士が詳しく解説します。
監修管理栄養士:
大隅 加奈子(管理栄養士)
管理栄養士取得後、特定保健指導や病院で栄養管理・栄養指導・給食管理に従事し、現在はフリーで活動中。イベントやセミナーに参加し、みなさまの食生活のお悩みに応えられるよう努めています。
キャベツとは?

キャベツはヨーロッパ原産のアブラナ科の野菜です。青汁の原料として知られる「ケール」が祖先であり、品種改良を経て現在のような丸く結球される形になりました。日本では玉のように巻く菜として「玉菜(たまな)」と呼ばれていました。また中国由来の「甘藍(かんらん)」とも呼ばれていましたが、現在では一般的に「キャベツ」と呼ばれています。古代ギリシャ時代から食べられていた歴史の長い野菜で、日本には江戸時代に伝わりました。
当初は鑑賞用の葉ボタンとして栽培されていましたが、食用として普及したのは明治時代以降で、洋食文化の広がりとともに家庭の食卓にも定着しました。
洋菓子のシュークリームの「シュー」はフランス語で「キャベツ」を意味し、焼き上がりの形がキャベツに似ていることが由来とされています。
キャベツは季節によって栽培される品種や産地が変わり、冬キャベツ・春キャベツ・夏秋キャベツなど、年間を通して生産されています。その他にも紫キャベツやちりめんキャベツ、芽キャベツなど多様な種類があり、葉色や形状の違いなど用途に応じて選べるのも魅力のひとつです。
キャベツのカロリー量

キャベツは低カロリーで栄養価の高い野菜として知られています。カロリーは品種や産地、季節や大きさによって異なります。
キャベツ 1玉あたりの平均的なカロリー
一般的に1玉は約1.0~2.0㎏ほどありますが、ここでは、1玉1.0㎏を目安にカロリーを紹介します。
キャベツ1玉(約1.0㎏)のカロリーは、生で約230kcal、ゆでると約190kcal、カットキャベツは約150kcalとやや低く、油炒めにすると油を吸収するため約780kcalと大きく増加します。紫キャベツはやや小ぶりで1玉約300kcalです。芽キャベツは1玉10gとして5.2kcal、ゆでると5.1kcalになります。
100gあたりのカロリーと栄養価の目安
キャベツは品種や調理方法によってカロリーや栄養価に違いがあります。
キャベツ100gあたりのカロリーは23kcalと低いですが、ビタミンK、ビタミンC、葉酸、食物繊維、ビタミンB6など日常的に不足しがちな栄養素を効率よく摂取できます。
茹でると水溶性ビタミンや葉酸は減少しやすく、カットキャベツも加工の過程で栄養価がやや低下する傾向があります。一方、油を使った調理では油を吸収するためカロリーは高くなりますが、脂溶性成分の吸収率が高まるという特徴があります。
また、紫キャベツはビタミンCや食物繊維が比較的豊富で、芽キャベツは栄養が凝縮され、一般的なキャベツに比べてビタミンKやビタミンC、葉酸、食物繊維などが全体的に3~4倍多く含まれています。キャベツの祖先であるケールも栄養価が高く、特にビタミンKや食物繊維を多く含みます。
このように、キャベツは種類や調理法によって栄養価の特徴が異なるため、それぞれの特性を理解し、目的に応じて取り入れることが大切です。
毎日キャベツを200g食べることは、健康な方であれば問題ない量といえます。低カロリーで栄養も含まれており、1日350g以上とされる野菜摂取量の一部として適しています。ただし、体質や体調、持病の有無によっては、お腹の張りなどの不調や薬への影響が生じる可能性があるため注意が必要です。例えば、お好み焼き1枚に使用されるキャベツは150~200g程度で、1日の野菜摂取量の半分前後を補える量です。なお、キャベツのみに偏らず、緑黄色野菜などさまざまな食品と組み合わせてバランスよく摂ることが重要です。
千切りにした際のボリュームとカロリーの関係
キャベツを千切りにすると、空気を含むことで、ふんわりとした状態になり見た目のボリュームが増えます。しかし、千切りにすることで、断面が増え空気や光に触れる面積が増えることで、特にビタミンCや葉酸は時間の経過とともに減少しやすくなります。
千切りなどカットした場合にはなるべく早めに食べましょう。
市販のカットキャベツの場合は、洗浄・加工工程で水溶性ビタミンなどの栄養素が減少しやすくなります。
キャベツに含まれる栄養素

キャベツは淡色野菜に分類され、緑黄色野菜に比べて栄養価が低いと思われがちですが、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。
ここでは、キャベツ100gに含まれる代表的な栄養素を順に紹介します。
ビタミンK
キャベツ100gには、79㎍のビタミンKが含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの目安量は、男女ともに150㎍であり、その内の52.7%を摂取できます。
ビタミンKは血液を固める働きに関わる栄養素で、けがや出血した際の止血に重要な役割を果たします。また、ビタミンDとともに丈夫な骨づくりに欠かせない栄養素です。
ビタミンC
キャベツ100gには、38㎎のビタミンCが含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの推奨量は、男女ともに100㎎であり、その内の38%を摂取できます。
ビタミンCは抗酸化作用があり、活性酸素から細胞を守る働きやコラーゲンの合成に関与し、皮膚や血管、骨などの健康維持にも重要な役割を果たします。また、腸管での鉄の吸収を高めたり、免疫機能の維持にも関わっています。
葉酸
キャベツ100gには、66㎍の葉酸が含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの推奨量は、男女ともに240㎍であり、その内の27.5%を摂取できます。
葉酸はビタミンB12とともに正常な赤血球をつくるために欠かせません。特に胎児の正常な発育に重要で、妊娠期の女性にとって非常に大切な栄養素として知られています。
食物繊維
キャベツ100gには、1.8g(不溶性1.4g水溶性0.4g)の食物繊維が含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの目標量は、男性20~22g以上、女性18g以上であり、その内の男性は約8~9%、女性は10%を摂取できます。
キャベツの食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。不溶性食物繊維は便のかさを増やして腸のぜん動運動を促進し便秘の予防や改善に役立ちます。水溶性食物繊維は、腸内で水分を含み便を柔らかくすることで排便をスムーズにします。また、腸内細菌のエサとなり、乳酸菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
ビタミンB6
キャベツ100gには約0.1mgのビタミンB6が含まれています。成人(18~64歳)の1日あたりの推奨量は男性1.5mg、女性1.2mgであり、100gで男性は約6.7%、女性は約8.3%を補うことができます。ビタミンB6は補酵素として働き、特にたんぱく質やアミノ酸の代謝に関与する重要な栄養素で、筋肉や皮膚などの健康維持に関わっています。また、神経伝達物質の合成にも関与し、神経機能の維持にも役立ちます。たんぱく質の摂取量が多い場合には必要量が増えるとされています。
キャベツの健康効果

キャベツには、からだの調子を整えるさまざまな栄養素が含まれています。
ビタミンU(キャベジン)の効果
ビタミンU(キャベジン)はキャベツの搾り汁から見いだされた成分で、正式にはS-メチルメチオニンと呼ばれます。潰瘍を意味する英語「ulcer」の頭文字「U」に由来して名付けられましたが、厳密にはビタミンではなくビタミン様物質に分類されます。胃の粘膜を保護する働きに関与することが知られており、胃の不調に関わる研究も報告されていますが、通常の食事としての摂取において特定の疾患の改善効果を直接示すものではありません。日常の食事の中で、胃の健康維持をサポートする成分の一つとして取り入れられています。
生活習慣病などの予防効果
キャベツに含まれる水溶性食物繊維は量としては多くありませんが、糖の吸収をゆるやかにする可能性があると考えられています。また、胆汁酸を吸着して体外へ排出することにより、血中コレステロールに影響する可能性があるとされています。
またビタミンCも多く強い抗酸化作用があるとされ、体内で発生する活性酸素による細胞への影響を抑える可能性があります。このことが動脈硬化や心血管疾患に対して血管や血流などに関わる影響を与える可能性があると考えられています。また、免疫細胞の働きにも関わる可能性があるとされています。
葉酸はホモシステインの代謝にも関与し、血中ホモシステイン濃度の上昇を抑えることで、心血管疾患のリスク低減に寄与する可能性が示されています。
ビタミンB6は脂質代謝に関わる栄養素で、肝臓への脂肪の蓄積を抑える働きが示唆されており、脂肪肝の予防への関わりが期待されています。
フィトケミカル・機能性成分の効果
キャベツは消化を助けたり細胞を守ったりする機能性成分も多く含まれています。
キャベツには、デンプンを分解する消化酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)が含まれています。炭水化物の消化を助ける働きがあり、胃もたれや胸やけの軽減に役立つとされています。また、食後の消化をサポートするため、胃への負担を和らげる効果が期待されます。
揚げ物に千切りキャベツを添えると消化を助ける可能性があると考えられています。
キャベツを刻んだ時に感じるほのかな辛みは、イソチオシアネートと呼ばれる含硫化合物です。アブラナ科の野菜に多く含まれるフィトケミカルで、強い抗酸化作用により活性酸素から細胞を守る働きがあるとされています。また、解毒酵素の働きを助ける作用や、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導する可能性についても研究が進められています。さらに、抗菌作用や炎症を抑える働きも報告されており、動脈硬化などの生活習慣予防に関与する可能性も示唆されています。
紫キャベツには、アントシアニンと呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれています。強い抗酸化作用により細胞の酸化ストレスを軽減する働きがあります。また、光刺激やストレスなどによる目の健康への影響に関わる可能性があるとされています。紫キャベツは色が濃いほどアントシアニンの含有量が多く、鮮やかな紫色がアクセントになりお弁当や付け合わせなどの彩りとして料理に華を添える野菜です。
このように、キャベツは栄養価と機能性の両面を兼ね備えた野菜として、日常の食事で積極的に取り入れたいですね。
キャベツを食べる時の注意点

キャベツは栄養豊富な野菜ですが、調理方法や食べ方によっては注意が必要です。
栄養素の損失に注意
キャベツに含まれるビタミンC、ビタミンU、葉酸、カリウムなどは、「水に溶けやすく、熱に弱い」のが特徴です。切って水にさらすと、断面から大切な栄養素がどんどん溶け出てしまいます。
栄養の損失を防ぐためには、大きな葉のまま洗ってから切ることが大切です。また、水にさらす場合はさっと短時間を心がけましょう。また加熱する際は、長時間煮込んだり高温で炒めすぎたりすると成分が壊れてしまいます。熱による損失を防ぐには、さっと短時間での調理や溶けだした栄養を丸ごと摂れるスープや煮込み料理にするのもおすすめです。
食べ過ぎに注意
キャベツには不溶性食物繊維が豊富に含まれ、便のかさを増やし腸の動きを活発にする働きがあります。一度に大量に食べると腸内細菌による発酵が進み、ガスが発生しやすくなり、お腹の張りやおならの増加、腹痛などの症状につながりやすくなります。さらに腸内で発酵しやすい難消化性糖質「FODMAP」が含まれており、腸の敏感な方や過敏性腸症候群(IBS)の方では影響が出やすく食べる量に注意が必要です。
また、胃腸の負担も大きく、消化に時間がかかることで胃もたれや消化不良などの症状を引き起こす原因にもつながります。空腹時や夜遅い時間の摂取、早食いなども胃腸への負担が大きくなりやすいため注意が必要です。
キャベツの成分と相互作用による注意点
キャベツは含まれる成分の特性により、体質や健康状態、薬の服用状況によっては注意が必要な場合があります。
キャベツをはじめとするアブラナ科の野菜には「ゴイトロゲン」が含まれており、体内でヨウ素の利用を妨げることで甲状腺ホルモンの合成に影響する可能性があるとされています。通常の食事量であれば健康への問題はありませんが、生のキャベツを日常的に大量に食べ続ける場合に、ヨウ素が不足している方、甲状腺に持病のある方は注意が必要です。ゴイトロゲンは加熱により活性が低下するため、生食に偏らず加熱調理を取り入れることが推奨されます。
また、キャベツに多く含まれるビタミンKは血液の凝固に関わるため、抗凝固薬であるワルファリンを服用されている場合はキャベツの摂取量が大きく変動することによって薬の作用に影響を及ぼす可能性があります。日々の一定量を保つことが重要です。
キャベツは比較的アレルギーの少ない食品ですが、まれに口腔アレルギー症候群(OAS)を引き起こすことがあります。食後に口腔内のかゆみや違和感、蕁麻疹などが現れた場合は、医療機関を受診しましょう。生の摂取で症状が出やすい場合には加熱調理で症状が軽減することもあります。
キャベツの栄養素を効率的に摂取する方法

キャベツの栄養素を効率よく摂取するには、調理の工夫や食べ合わせ、部位ごとの特性を意識することが大切です。キャベツの栄養を最大限に活かすためのポイントを紹介します。
調理の工夫
ビタミンCや葉酸は熱に弱く水に溶けやすいため、生で食べることで効率よく摂取できます。サラダや千切りにする場合は、切った断面から栄養素は徐々に流出しやすくなります。また、細かく切りすぎると栄養素が失われやすくなるため食べる直前に切ることが大切です。加熱する場合は、栄養の損失を最小限に抑える工夫が重要で短時間調理を基本とします。茹でるよりも、蒸す、炒める、電子レンジ加熱など、水を使わない、少ない調理方法が適しています。冷凍保存も可能で、冷凍することで細胞壁が壊れ、加熱時間が短縮されるため、結果的にビタミンCの損失を抑えることにもつながります。
さらに、ビタミンCや葉酸、カリウムなどの水溶性成分は加熱により煮汁に溶けだすため、スープや味噌汁にすることで栄養素を無駄なく摂取することができます。
ビタミンKやβカロテンなどの脂溶性成分は油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。炒め物やドレッシングなどオイルとの調理で効率よく摂取できますが、油の使いすぎには注意が必要です。
食べ合わせで吸収率アップ
キャベツに含まれる栄養素は、組み合わせる食品によって吸収率が高まることが知られています。栄養素の特性に合わせた食べ合わせを意識することが大切です。
ビタミンKは脂溶性のため、油と一緒に摂ると吸収が高まります。炒め物やオイル入りのドレッシングと組み合わせると効率よく取り入れられます。
ビタミンCは鉄の吸収を助ける働きがあるため、肉や魚、大豆製品など鉄を含む食品と一緒に摂ることで、鉄の利用効率の向上が期待されます。
葉酸とビタミンB6は、アミノ酸代謝や赤血球の形成に関わり、ビタミンB12を含む食品(肉、魚、卵、乳製品など)と組み合わせることで栄養素同士が相互に働きやすくなります。
また、食物繊維は腸内細菌のエサとなり腸内環境を整える働きがあります。発酵食品(味噌やヨーグルトなど)と組み合わせることで効果的にサポートします。
このように、食品の組み合わせを工夫することでその栄養を効率よく活かすことができ、日々の食事全体の栄養バランスを整えることにもつながります。
部位で異なる栄養素をまるごと摂ろう
キャベツの芯は、外葉や内側の葉に比べてカリウムやリンなどのミネラルを多く含み、糖質や食物繊維も含まれる栄養価の高い部位です。特にカリウムは約2~3倍と多く含まれる傾向が報告されています。また芯は葉部に比べて、酸味(アスパラギン酸)が少なく、反対に甘味(セリン・アラニン)は約4倍と多いことから、ほんのり甘く感じやすいのが特徴です。さらに糖質(スクロースは約9倍)の含有量も多く、芯が甘いとされることが示唆されました。その他にもバリンやアルギニン、プロリンなどのアミノ酸も含まれていることがわかっています。ただし、これらの結果は限定的な研究での報告であり、傾向としてとらえることが重要です。
キャベツは部位によって特に多く含まれる栄養素が異なります。外葉や芯にも栄養が豊富に含まれるため、丸ごと活用することが栄養を効率よく摂取するポイントです。
外側の緑色の濃い葉は、日光を多く受けて育つため、内側の葉に比べて栄養素を多く含みます。また、芯の部分にはビタミンCや食物繊維が豊富で、芯葉は柔らかく水分も多く含むため生で食べやすくビタミンCなど水溶性の栄養も効率よく摂取できます。外葉や芯は硬く食べにくいことから捨てられがちですが、薄切りや細かく刻むことで食べやすくなります。炒め物やスープ、煮込み料理に加えることでかさが減りより多くの量を摂取しやすくなり、水溶性の栄養素も無駄なく摂ることができます。
このように、キャベツは部位ごとの特性に合わせた調理方法を工夫し丸ごと使い切ることで栄養を効率よく摂取することができます。
また、芽キャベツは緑黄色野菜に分類され、一般的なキャベツに比べて栄養が凝縮されています。特に、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウムはその他の野菜に比べて比較的多く含まれます。使用頻度は少なめですが、小さくてかわいらしい芽キャベツは、シチューや炒め物、温サラダや付合せなど、さまざまな料理に取り入れやすく、栄養も丸ごと摂れるため積極的に食べたい食材ですね。
キャベツの保存方法や期間

キャベツは収穫後も呼吸を続けている生きた野菜です。水分を多く含む葉が重なった構造のため、保存環境によって鮮度や品質が大きく作用されます。比較的日持ちしやすい野菜ではありますが、温度や湿度、エチレン(熟した果物から放出されるガス)の影響も受けやすく、保存方法によっては鮮度の低下や栄養素の損失が進みやすくなります。特に、丸ごとの状態、カット後、調理後では適した保存方法が異なるため、それぞれの特性を理解し、適切に管理することが大切です。
生での保存
丸ごとキャベツは、外葉をつけたまま保存することで、水分の蒸発や傷みを防ぐことができます。洗わずにそのまま、通気性のある袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すると、比較的長期間鮮度を保つことが可能です。茎を下にして置くと水分が均等にいきわたり鮮度を保ちやすくなります。また、エチレンを放出する果物(リンゴやバナナ)の近くに置くことは避けましょう。
キャベツを切ると、細胞が壊れ、断面から水分や栄養素が流出しやすくなり、酵素の働きや微生物の影響で劣化が早まります。切ったキャベツを保存する場合は、芯を取り除き、汚れがある場合のみ軽く洗って水気をしっかり拭き取ります。食品用のクッキングシートで上下を挟み、密閉容器に入れることで余分の水分を調整し、結露による劣化を防ぎ、切ったキャベツでも冷蔵で約5日間程度鮮度を保てますが、早めに使い切ることが基本です。
ラップは密閉性が高く手軽ですが、水分がこもりやすく酸化や褐変が進み傷みを早める原因となるため保存期間が長くなる場合は使い分けることが大切です。短期間(約1~2日)であればラップの保存も有効です。
調理後の保存
調理後のキャベツは注意が必要です。加熱によってキャベツに含まれる酵素は働きを失い、本来備わっている劣化を抑える機能が低下します。また、細胞壁も壊れることで水分や栄養成分が外に出やすくなり、微生物が利用しやすい状態になります。さらに、調理後のキャベツは中性に近い性質をもつため、細菌が繁殖しやすい環境となります。なかには、冷蔵温度(約1~4℃)でも増殖する菌(リステリア菌)も存在するため、保存中も安心とは言い切れません。このような理由から、調理済みのキャベツは生の状態よりも傷みやすく、保存期間が短くなる特徴があります。そのため、調理後は速やかに冷却し清潔な容器に小分けして冷蔵保存することが重要です。保存期間は3~4日程度を目安とし、再加熱は必要最小限にとどめ、早めに食べきるようにしましょう。
「キャベツ」についてよくある質問

ここまでキャベツについて紹介しました。ここでは「キャベツ」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
キャベツ1玉あたりのカロリー量はどのくらいでしょうか?
武井 香七 管理栄養士
キャベツ1玉(約1.0㎏)のカロリーの目安は約230kcalです。
キャベツ1玉あたりのカロリーは種類や大きさによって異なりますが、一般的な1.0㎏のキャベツで約230kcalが目安です。種類や大きさに応じて、おおよその目安として参考にされてください。
編集部まとめ
キャベツは季節ごとに品種の違いによる味や食感の違いを楽しめ、旬の時期にはおいしさだけでなく栄養価も高い傾向がある魅力的な野菜です。低カロリーでありながらビタミン類や食物繊維、機能性成分などをバランスよく含む、栄養価の高い野菜のひとつです。
栄養成分の特性に合わせた調理方法や食べ合わせを工夫することで、キャベツの栄養を効率よく摂取しやすくなります。また、鮮度のよいものを選び、適切に保存することも栄養価を保つうえで重要です。キャベツだけでなく緑黄色野菜や他の食品と組み合わせながら、日々の食事にバランスよく取り入れていきましょう。
キャベツは家庭での食品ロスが比較的多い野菜のひとつで、廃棄率は約15%です。しかし、捨てられがちな外葉や芯にもさまざまな栄養が含まれており、薄切りや細かく刻むことで餃子やロールキャベツの具などに活用できます。うま味も多く、料理の幅も広げながら食品ロスの削減にもつながります。栄養とおいしさが詰まったキャベツは、外葉から芯まで上手に無駄なく使い切りたいですね。
「キャベツ」と関連する病気
「キャベツ」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
内科の病気
生活習慣病骨粗鬆症消化器内科の病気
胃潰瘍十二指腸潰瘍「キャベツ」と関連する症状
「キャベツ」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
胃もたれ消化不良
便秘下痢
腹痛膨満感
骨折参考文献
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版(文部科学省)
食品成分データベース(文部科学省)
未利用資源「キャベツの芯」の成分とそのギョウザのたねへの活用
