“価格2300万円オーバー”のバイクがわずか2週間で売り切れ!? 市販車初のカーボンブレーキ&1099ccで240馬力を発揮する4気筒エンジン搭載! アプリリア「X250TH」発表
超一級装備の限定車
ピアッジオ グループ・ジャパンは、2026年3月27日(現地時間)にアメリカGPが開催されていたサーキット・オブ・ジ・アメリカにおいて、Aprilia racing(アプリリア・レーシング)が手がけた特別仕様車「X250TH」を発表しました。
このモデルは、1776年7月4日のアメリカ合衆国独立宣言署名から数えて250周年を祝うために企画されたもので、アメリカ国旗の色彩からインスパイアされた鮮烈な「星条旗」カラーリングをまとっています。生産台数はわずか30台の限定で、そのうち25台が米国市場向け、残る5台が世界各国へ割り当てられました。
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「X」の称号を冠した特別モデルは、2019年の「RSV4 X」を皮切りに、2020年の「Tuono X」、2022年の「RSV4 X Trenta」、2024年の「RSV4 X ex3ma」、2025年の「RSV4 X-GP」と続いてきた系譜の、第6世代にあたります。これらは一般向けに販売されるバイクとして最高峰の性能を追求するプロジェクトの一環として位置づけられています。
X250THの最大の注目点は、市販バイクとして世界で初めてMotoGP専用装備であるカーボンブレーキを採用した点です(2026年3月現在、自社調べ)。搭載されるのはブレンボ製のカーボンブレーキシステムで、MotoGPマシン「Aprilia RS-GP」と同等の制動力を発揮するとされています。サーキット専用モデルとして、まさにレースの最前線からそのまま切り取ってきたような装備構成です。
エンジンは、SBKレース仕様として開発された排気量1099cc の 65°V型4気筒を搭載しています。圧縮比の向上に加え、SC Project製チタン MotoGP レプリカダブルエキゾーストの採用などにより、最高出力は 240hp/1万3750rpm、最大トルクは 131Nm/1万1750rpm を発生します。これはこれまでに製造されたすべての RSV4 のなかで最もパワフルな仕様となります。
空力面においても、MotoGP プロトタイプである RS-GP からの直接的なインスピレーションが随所に見られます。PAN Compositi 社製のカーボンフェアリングには、Aprilia racing 独自のシートウイングやテールウイングが備わるほか、車体をバンクさせた際にダウンフォースを生み出すグラウンドエフェクト空力システムが採用されています。こうした先進的なソリューションにより、直線での安定性とコーナリング中のグリップ力が大幅に高められています。
シャシーはアルミニウム製のダブルトレリスフレームを採用し、専用セッティングが施されたオーリンズ製メカニカルサスペンションと組み合わされています。ホイールはマルケジーニ製の鍛造マグネシウムで、ピレリ製スリックタイヤを装着。乾燥重量は 165kg に抑えられており、240hp というパワーと合わさった際のパワーウェイトレシオはまさに驚異的な水準です。
Aprilia racing CEO のマッシモ・リボラ氏は同モデルについて「Aprilia X 250TH は、真の愛好家のための、他に類を見ない逸品です。X シリーズのバイクは、MotoGP ライダーが感じるスリルに限りなく近い体験を求める人々からも高い人気を誇ってきました」とコメントしています。
価格は米国市場向けが 15万ドル(約 2383 万円)、ヨーロッパをはじめとするその他の市場向けが 11万5000 ユーロ(約 2148万円/2026年4月中旬のレート)に設定されました。しかし発売からわずか2週間で30台すべてが完売しており、その希少性と訴求力の高さを改めて裏付ける結果となりました。
購入者には ECU パラメーター管理用ソフトウェアを搭載したノートパソコン、専用バイクカバー、前後スタンドといった特別な付属品が提供されます。MotoGP の技術をそのまま公道から切り離したサーキット専用機として結晶化した Aprilia X 250TH は、量産モデルの可能性の限界を改めて塗り替えた1台といえるでしょう。
