初めて福島訪問をされた愛子さま(2026年4月7日、撮影/JMPA)

写真拡大

 公務で各地を訪れる愛子さま佳子さまがどのような装いで登場されるかを、いまや多くの国民が楽しみにしている。巧みな着回し、ご家族とのリンク、訪問先にちなんだアクセサリーや、季節に合わせたコーディネート──。細部にまで届いた気配りに感嘆する国民も多い。

【写真】桜の花や葉があしらわれたワンピースの佳子さま

 臨床心理士の岡村美奈さんが、佳子さま愛子さまの「桜コーデ」の違いと背景について解説する。

 * * *
 皇室で春らしい"桜コーデ"が続いている。天皇ご一家の長女・愛子さまは桜色のジャケットを、秋篠宮家の次女・佳子さまは桜柄のワンピースに桜色のジャケットを着用。訪問先の人々だけでなく、見る人の心を暖かく和ませている。

それぞれの「桜」着回し

 3月24日、静岡県浜松市を訪問された佳子さまは、外国にルーツを持つ若者らで組織する団体「COLORS」のメンバーと懇談し、日系ブラジル人らが通う学校「ムンド・デ・アレグリア」で授業や民族舞踊を見学された。

 その際、アップヘアに、桜があしらわれた紺色のワンピースをお召しに。英国王室のキャサリン妃も愛用のブランド「Hobbs London(ホブス・ロンドン)」のワンピースは、桜の花や葉がデザインされた「カーリー・フローラル・ミディ・ドレス」。それに桜色のノーカラージャケットを合わせ、シンプルなイヤリングに、黒のパンプスでコーディネート。ワンピースにあしらわれた桜と同じ可愛らしいピンク系の口紅が、華やかさを引き立てていた。

 このワンピースは2024年4月、東京ドームで行われた「全国高校女子硬式野球選抜決勝戦」を観戦された際にお召しになっていたもの。この時、合わせていたのはスポーツ観戦らしい白のジャケットだが、今回は季節に合わせた桜色に。

 一方、天皇皇后両陛下とともに4月6日から1泊2日で福島県を訪問されていた愛子さまは2日目、白のハイネックのトップスに淡い桜色のダブルのジャケットを着用。甘さや柔らかさの中にフォーマル感をプラスした装いで、満開を迎えた富岡町の夜の森桜並木のトンネルを通り、訪問先へ向かわれた。

 ジャケットは昨年12月のお誕生日に公開された写真で着用されていたものによく似ている。桜色は、特に富岡町の人々にとっては心の拠り所であり、地元の誇りだという桜並木をイメージさせた。愛子さまがこのジャケットを選ばれたのは、桜の季節というだけでなく、地元の人々の心を想い、寄り添おうとしたからだろう。

公務の違いによって異なる「桜」

 愛子さま佳子さまも、桜を取り入れたコーディネートだが、その印象は大きく異なる。和服の世界では、桜柄や桜の色合いは華やかで明るく、それだけで目立つので、結婚式などで着用する際は主役より目立たぬように注意を払うのがマナーといわれる。

 お一人で浜松市をご訪問された佳子さまはその日の主賓であり、ご自身が主役。桜柄のワンピースはそれにふさわしい装いになる。

 愛子さまの場合、ご訪問に際して中心になられるのは、やはり天皇陛下であり、皇后雅子さまである。被災地へのご訪問ということも考えれば、淡い桜色のお召し物がふさわしいと判断されたのだろう。

 桜をモチーフにした装いには他にもポイントがある。季節の「先取り」だ。桜がつぼみか開花直後ぐらいの頃に着るなら、柄は満開の桜。桜の花と一緒に葉や枝が描かれたものが良いとされる。

 今年は静岡県の満開日の予想は4月に入ってからだったので、佳子さまの桜柄のワンピースは、まさに桜の時期を先取りしたものだった。

 桜が満開の時であれば、桜の花びらか、花びらが散ったようにあしらわれたデザインのものを着用するのがいいとされる。だが被災地への訪問に花びらが散ったようなデザインや、明るすぎるピンクや濃いピンクは心情的に避けたいもの。愛子さまのふんわりとした桜色のジャケットは、満開の桜が咲く季節を先取りしながらも、被災者の人達の心を温かくさせる気遣いに溢れた選択だった。

 公務の違いによって、個性を表現しながらもその場にふさわしいコーディネートをされる愛子さま佳子さま。ますます目が離せない。