「ねんきん定期便」を見たら年金の見込み額が“15万円以下”で愕然……。“月額15万円以上”もらえる人ってどのくらいいるの?

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老後の年金が毎月いくらもらえるのか、気になる人も多いでしょう。例えば、平均受給月額に近い15万円の年金をもらえる人はどの程度いるのでしょうか。本記事では、老齢厚生年金の平均受給月額や月額15万円以上の年金をもらえる人の割合などを解説します。

厚生年金(老齢基礎年金を含む)の平均受給月額は“約15万円”

厚生労働省の厚生年金保険・国民年金事業の概況によると、令和6年度末時点の厚生年金の平均年金月額は併給する老齢基礎年金の額を含めると15万289円です。掲題の「15万円以下」は、平均程度または少し平均を下回る水準とみられます。
日本年金機構によると、令和6年度における老齢基礎年金の満額は6万8000円であったため、前記の金額から差し引くと厚生年金額は8万2289円です。2003年4月以降の場合、年金額の計算の基礎となる報酬比例部分は平均標準報酬額×5.481÷1000×加入期間の月数で計算できます。
20~60歳までの40年間、社会保険適用事業所に勤めた場合、厚生年金額を報酬比例部分と仮定すると平均標準報酬額は37万5337円です。つまり、月額15万円の年金を受け取るためには、現役時代に年収約450万円相当の収入水準が40年間続くことが一つの目安になります。

“15万円以上”もらえる人は“およそ5割”

厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に、年金月額と受給者数を表1にまとめました。
表1

年金月額 人数 15万以上、16万円未満 96万5035人 16万以上、17万円未満 100万1322人 17万以上、18万円未満 103万1951人 18万以上、19万円未満 102万6888人 19万以上、20万円未満 96万2615人 20万以上、21万円未満 85万3591人 21万以上、22万円未満 70万4633人 22万以上、23万円未満 52万3958人 23万以上、24万円未満 35万4人 24万以上、25万円未満 23万211人 25万以上、26万円未満 15万796人 26万以上、27万円未満 9万4667人 27万以上、28万円未満 5万5083人 28万以上、29万円未満 3万289人 29万以上、30万円未満 1万5158人 30万以上 1万9283人 合計 801万5484人

出典:厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に筆者作成
全体の人数は1608万5696人のため、年金を月額15万円以上もらえる人は49.8パーセントとなる計算です。なお、20万円以上もらえる人は18.8パーセント、25万円以上もらえる人は2.3パーセント、30万円以上もらえる人は0.1パーセントとなっています。

令和8年度の「モデル年金」は夫婦2人分で“23万7279円”

公的年金の年金額は、全国消費者物価指数を踏まえて毎年見直されます。厚生労働省によると、令和8年度の年金額は国民年金(基礎年金)が1.9パーセント、厚生年金(報酬比例部分)が2.0パーセントの引き上げとなるようです。この増額改定を踏まえた年金月額は以下のようになります。
 

・国民年金(老齢基礎年金の満額):7万608円(+1300円)
・厚生年金のモデル年金(※):23万7279円(+4495円)
※夫婦2人分/男性の平均的な収入(平均標準報酬45.5万円)で40年間就業した場合に受給する、老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)の給付水準

なお、23万7279円は夫婦2人分の老齢基礎年金を含むモデル年金です。このため、基礎年金1人分(7万608円)を差し引くと、厚生年金加入者1人分の年金額は約16万6000円程度となります。

まとめ

厚生年金(老齢基礎年金を含む)の平均受給月額は約15万円で、月額15万円の年金を受け取るための現役時代の収入水準の目安は、約450万円相当が40年間続くケースです。また、月額15万円以上もらえる人の割合は約50パーセントです。
将来の年金額は制度改定や物価の影響を受ける可能性もあるため、ねんきん定期便などで見込み額を確認し、早めに老後資金の準備を進めておくことが大切です。
 

出典

厚生労働省 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(10ページ・26ページ)
厚生労働省 令和8年度の年金額改定について
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
日本年金機構 は行 報酬比例部分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー