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CR-Vの高いブランドロイヤリティ

本田技研工業(以下ホンダ)は6代目『CR-V』を日本にも投入する。3年半ほど空白期間を経ての導入理由や、新型へのこだわりなどを開発責任者に聞いた。

【画像】日本導入開始!6代目新型ホンダCR-V、日本向け最上級モデル『RSブラックエディション』 全46枚

2022年8月に5代目CR-Vの販売が日本で終了。その数ヵ月後に、『ZR-V』がデビューした。


6代目ホンダCR-Vの開発責任者である佐藤英資さん。    内田俊一

「実をいうと、先代CR-VとZR-Vはサイズ的にほぼ一緒なので、日本の道路事情や市場環境を含め、CR-Vの後継をZR-Vに担わせようと考えていました」と振り返るのは、CR-Vの開発責任者である佐藤英資さんだ。

CR-Vは先代、先々代と日本市場において販売台数が落ちて来ていたことがその要因だった。ZR-Vは販売的には好評ではあったものの、一部ユーザーから海外で販売されている6代目CR-Vが欲しいという声があったことは事実だという。

さらには、『サイズが大きくなってもCR-Vが欲しい』という4代目、5代目ユーザーの声もあった。このことから、CR-Vには高いブランドロイヤリティがあることが垣間見える。

もうひとつ、導入決定には、ホンダという企業としての背景もあった。

「いまホンダは、軽自動車やスモールカーが得意なメーカーだというイメージが、少なくとも日本ではできています。BEV化に向かってよりサイズの大きい高価格帯のホンダ車を売っていきたい。しかし、軽自動車からいきなり電気自動車の価格帯に移行するというのは、ユーザー層としても少し違っており、難しい。

そこでZR-Vやアコード、CR-Vといった、ある程度の価格帯のものを投入することで、次に来るべき電気自動車のちょっと高価格帯の機種にお客様をつなげていこうという考えもあります」

日本市場におけるCR-Vの強みと弱み

新型車を開発するにあたり、先代の振り返りが行われる。そこで見えた日本市場におけるCR-Vの強みと弱みは何だったのだろう。

「まず強みは、荷室の大きさなどからくる実用性の高さ。それから欧州でも好評だった、SUVでも妥協しない『欧州で鍛え上げた走り』です。


昨年で30周年を迎えたホンダCR-V。その間に市場は大きく変貌し、SUVが主流となった。    内田俊一

一方、ネガティブなところは、5代目も若干遅れて日本で発売したこともあり、装備面で厳しい評価をいただいていました。センシング機能などの他に、例えば7インチのセンターディスプレイなど、競合車に比べて若干見劣りをするという意見があったんです」

そこで6代目では、ホンダ・センシング360を採用。SUVではCR-Vが初の導入となった。そのほかの装備に関しても、日本向けの最上級『RSブラックエディション』は、ほぼグローバルで入れている装備の全部盛り状態になっており、装備としては最新で先進のものだという。

走りの面でもさらに向上

また、走りの面でもさらに向上。ステップシフトを採用したので、CVTのラバーバンド感は全くない。パワートレインもアコードをベースにしており、走りもひとランク上がっていると、全ての面で向上していることを強調。

これまでサスペンション設計に携わってきた佐藤さんが開発責任者として手掛けているだけに、その走りには期待が持てそうだ。

初代CR-Vが導入されて昨年で30周年。この30年で市場は大きく変貌し、現代はSUVが主流ともいえる状況になった。途中日本では空白期間が合ったものの、その市場を牽引してきた1台がこのCR-Vといえる。6代目の日本市場ではどう評価されるか、注目したい。