記事のポイント
船井総研HDがアパレルウェブを完全子会社化し、業界横断の支援体制を強化する方針を示した。
アパレルウェブのデジタル支援力と船井総研のコンサル力を掛け合わせ、DXとEC支援を加速させる。
経営体制は大きく変更せず、現場の専門性を維持したままグループシナジーを追求する。


経営コンサルティングを主軸とする船井総研ホールディングス(HD)は、アパレル・ファッション業界向けにデジタルマーケティング支援を展開するアパレルウェブの株式を取得し、2025年4月30日付で完全子会社化した。アパレルウェブのウェブマーケティングやEC運営のノウハウと、船井総研グループが持つ幅広い業界へのコンサルティング力を組み合わせ、業界を横断した支援体制を強化する。

船井総研HDは、2023〜2025年の中期経営計画で「中堅・中小企業を中心としたデジタル×経営支援」を重点戦略に掲げている。今回のM&Aもその一環で、特定業界に精通する企業との連携を通じて、現場に根ざした提案力の向上を図る。具体的には、アパレルウェブの専門性を取り込むことで、アパレル業界に向けたコンサルティングを強化すると同時に、グループ全体のDX推進やEC・デジタル領域のサービス拡充も見据える。

アパレル業界をデジタルで支援してきた強み



アパレルウェブにとっても、船井総研の顧客基盤や経営ノウハウを活用することで、経営戦略や組織開発、人材育成など、従来のデジタル支援を超えた領域への事業展開が可能になる。

2000年に創業したアパレルウェブは、創業当初からアパレル業界に特化したデジタル支援を軸に事業を行ってきた。ECサイトやブランドアプリの構築、データ分析、オウンドメディアの立ち上げ、コンテンツの企画・制作、SNSの運用支援、海外市場への進出支援に至るまで、幅広いサービスを提供。2017年には、法人向け会員組織AIL(Apparel Web Innovation Lab.)を立ち上げ、情報発信やイベントを通じて、アパレル業界における知見とネットワークの構築も支援してきた。

今回のグループイン後も、事業運営や取引条件、従業員の雇用を大きく変更せず、既存体制を継続する。ただし、代表取締役社長には船井総研グループから小平勝也氏が就任し、代表取締役社長の千金楽健司氏は会長に、取締役の杉本慎太郎氏は専務取締役にそれぞれ就任する。

文/戸田美子