華やかな空港グランドスタッフ、「トイレ行きたい!足が臭い!」という本音
 こんにちは。ライターの高木沙織です。

 かつてグラホ(グランドホステスの略、現在のグランドスタッフ)として6年間勤務してきた私。みなさんも空港で接する、航空会社の地上職員です。

 前回は「3年働いたら長いほう」と言われる航空業界の、離職の実態をお話しました。
 今回の17話では、グラホたちの休憩時間についてお話ししていきましょう。当たり前ですが、出勤日は空港内で過ごすグラホたち。チェックインカウンターや出発・到着ゲートでのピシッとした姿は見かけるけれど、休憩時間はどこでどんなことをしているんだろうと想像したことはないでしょうか?

 あ、最初に言っておきますが、「展望デッキで飛行機を眺める」だなんてキラキラ系の過ごし方は出てきませんよ。

◆まずは一目散にトイレへ!

 以前、グラホには膀胱炎経験者が多いとお話ししましたが、本当にこれ深刻。
 出勤し、業務につく前にトイレには行きますが、2〜3時間もしたらまたもよおすじゃないですか。だけど、抜けられない! 行列しているチェックインカウンターを閉めてトイレに駆け込むなんてあり得なかったです。例えお腹が痛くてもね……。

 なので、「こんにちは(トイレ行きたい)。パスポートとeチケットのご提示をお願いします(トイレ行きたい)」と、ひと言話すたびに尿意が押し寄せてきて……。集中力も怪しい状況でよくミスをしなかったと今思うとヒヤヒヤします。

 そんなわけで、休憩に入ったらまず一目散にトイレ。我慢の限界ギリギリだったのは私だけではないはず。

◆休憩室までが遠すぎる件

 早番や中番、遅番といったシフトで働いていた当時の私たち。

 天候不良や機材の整備、そのほかのイレギュラーが発生してフライトが遅延したり、キャンセルになったりすることがなければ1時間の休憩時間は確保できる決まりでした。一般的な休憩時間の長さですよね。

 でもね、1時間って、長いようで短い……。というのも、チェックインカウンターからまず立ち寄らなくてはならないオフィスまでの距離が長い!

 新人のうちは、「あれ? ここを曲がったらオフィスがあるはずなのに」と似たような造りのオフィスエリアでよく迷子になったものです。他社のオフィスの前でアタフタして、「ん? うちの新入社員かな?」とからかわれながら道を教えてもらったこともしばしば。あれは恥ずかしかった。

 なぜオフィスか? それは、前半の業務中に目を通さなくてはならない重要書類(英語で)が届いていたりするから。オフィスでメールボックスを確認し、それから休憩室という流れです。この時点で20分は経過していたかも。

 カウンターからオフィスは遠いと言いましたが、さらに遠いのがゲート。ヘルプでゲートにいたりすると、セキュリティーチェックを受けたり、決められたルートを通らなくてはならなかったりして、なかなか休憩室にたどり着けないのです。端のほうにあるゲートだったり、シャトルバスで移動しなくてはならないゲートだったりすると、「もう休憩は諦めよう」なんて気持ちになります。戻って来られてもご飯を高速でかき込んで、歯磨きにメイク直し、すぐに業務に戻らなくてはならないから。

 ちなみに食事は購入したお弁当派か作ってきたお弁当派がほとんど。ですが、コンビニエンスストアに寄ってお弁当を買うとまたさらに遠まわり、お弁当を持参しても休憩室の電子レンジ待ちでなかなか食べられないなんてこともあり、食べるのも時間勝負。勤続年数と比例して早食いになっていくわけです。

 空港内のレストランで食事をするのもアリといえばアリですが、例の如くイレギュラー時に行方が分からないと、「どこにいたの?」と、後々反感を買うこともあるのと、レストランは高いと言うのとで、外食をするスタッフは滅多にいませんでした。