学生の窓口編集部

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先日、週刊少年ジャンプで40年の長期連載だった『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、こち亀)が終了しました。それと同時に発売されたコミック200巻は、現在のところ日本では最高の巻数です。途方もない巻数ですが、そこは漫画大国ニッポン、意外と100巻超えの作品はあります。その数、なんと11作品。そこで今回は日本が誇る100巻超えの漫画を紹介します。

■『こち亀』と『ゴルゴ13

こち亀が連載の連載開始が1976年。作者の秋本治先生は当時、大人気ギャグマンガ「がきデカ」の作者・山上たつひこ先生の名前をもじり山止たつひこの名前で連載をスタートさせますが、クレームが入ったため本名に直しました。山止名義のコミックスはプレミア化しています。

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一方、こち亀スタートより8年前に連載が始まったのがさいとう・たかを先生の『ゴルゴ13』。現在も連載中で182巻。こち亀が終了したため連載中のものではこちらが最高巻数。すでに最終回の原稿を描き上げ、厳重に保管されているとの都市伝説がありますが、先生が否定しています。

■連載中も多い100巻超え

・「ミナミの帝王」……92年連載開始で139巻。09年に100巻が発行され、100巻到達最短作品。
・「クッキングパパ」……85年スタートで現在138巻。連載開始時、主人公の荒岩は31歳。現在は40代中盤になっています。
・「はじめの一歩」……89年スタートで現在114巻。主人公の一歩、連載開始時は16歳で現在は24歳。日本王座を8度防衛し、世界を目指すため王座を返上。現在WBCフェザー級世界7位。
・「美味しんぼ」……83年連載開始で現在111巻。初期、主人公・士郎は父と対立し、栗田ゆう子は同僚でした。しかし、いつしかゆう子と結婚し、父とも和解しました。連載は震災による原発事故に絡んだ表現が問題視されるなどの理由で、現在も休載中。
・「浮浪雲」……ジョージ秋山先生の時代物。73年連載開始で108巻。1943年生れのジョージ秋山先生。そのペンネームの由来はバンドマン風にしたかったとの理由でドラマーのジョージ川口から。

■連載終了100巻超え作品


・「弐十手物語」……小池一夫先生原作・神江里見先生作画で78年から03年まで連載し全110巻。同心の活躍を描いた時代劇。
・「静かなるドン」……新田たつお先生作の極道もの。89年〜12年連載で全108巻。
・「あぶさん」……野球漫画を描かせたら右に出るものはいない水島新司先生作。73年から14年まで連載し、全107巻。主人公・あぶさんこと景浦は南海〜ダイエー〜ソフトバンクと実在するホークスに37年在籍。09年に引退する際には、ヤフードームで実際に引退セレモニーが行われました。
・「あさりちゃん」……少女を主人公にしたギャグ漫画。78年から14年連載し全100巻。作者の室山まゆみ先生は、女性2人姉妹の漫画家です。

■100巻までもうすぐ…あの探偵漫画も

・「パタリロ」……魔夜峰央先生作。78年『花とゆめ』で連載開始、現在まで96巻発行。
・「釣りバカ日誌」……やまさき十三先生作・北見けんいち先生作画で79年開始。現在まで95巻を発行。
・「名探偵コナン」……94年開始で現在90巻。作者は青山剛昌先生で、元妻は声優・高山みなみさん。

100巻超えや、もうすぐ到達の作品をざっと見てみると、大人向けの漫画が多いようです。そんな中、少年誌で連載中、まだまだ終わりそうにないのが「名探偵コナン」。青山先生はかつて「100巻以内に終わらせる」と語っていましたが、最近では「100巻以上余裕で続く」と構想を見直しています。また、少年ジャンプにおいて、こち亀に次ぐ長期連載となったONE PIECEは83巻。両作品とも完結して謎を早く知りたいと思う一方、終わってしまっては寂しい……と思わせますね。

※巻数は全て2016年11月7日時点のものです。

文 佐藤充