日経平均が一時「6万円」を超え、夫が「今こそ投資したい!」と言い出しました。貯蓄「1000万円」の年金生活で投資って危険じゃないですか!? 老後生活を守る“資産配分”や「iDeCo」制度改正も確認

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年金生活をしていると、将来のための資金が心配になることもあるでしょう。とはいえ、「投資」となるとリスクが気になります。では、年金生活者は、どのように資産形成を行えばよいのでしょうか。   本記事では、年金生活者の資産運用や70歳代の金融資産保有額、iDeCoの加入可能年齢などについて解説します。

年金生活者の投資は「増やすため」ではなく「生活を守るため」が基本

年金生活者の資産運用では、大きな利益を狙うよりも「インフレによる資産価値の目減り」や「長寿化による資金不足」への備えが重視されています。
老後資金をすべて預貯金で保有すると、物価上昇局面では実質的な購買力が低下する可能性があるため、金融広報中央委員会の資料では、退職後資金の運用において「安全性」「流動性」を意識しながら、必要に応じて分散投資を行う考え方が紹介されています。
投資を行う場合でも、生活費として必要な資金までリスク資産に振り分けないことが重要です。基本的には、数年分の生活費を現預金で確保したうえで余裕資金の範囲で投資するという考え方が原則といえるでしょう。
一般的に年齢を重ねるほど価格変動リスクへの許容度が低下するため、株式偏重ではなく、債券や預貯金を組み合わせた運用が推奨されています。
高配当株や投資信託による配当・分配金収入を重視する運用スタイルもありますが、元本保証ではない点に注意が必要です。

70歳代の金融資産保有額は“平均2416万円”!

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によると、二人以上世帯・70歳代の金融資産保有額は平均2416万円とされています。一方で、中央値は1178万円と平均値を大きく下回っており、世帯間の資産格差が大きいことにも注意が必要です。
また保有資産の内訳では預貯金が中心であるものの、株式・投資信託・債券などの金融商品も一定割合保有されています。ただし、この割合は資産状況や収入環境によって大きく異なり、すべての高齢世帯に当てはまるわけではありません。
例えば掲題のような貯蓄1000万円程度の年金生活世帯では、貯蓄の全額を価格変動リスクの大きい商品に集中投資することは、慎重さが求められます。老後資産運用では、「生活費」「緊急予備資金」「運用資金」を分けて管理する考え方が重要です。

令和8年12月1日には「iDeCo」の加入可能年齢が“70歳未満”に引き上げ予定

厚生労働省の制度改正資料によると、個人型確定拠出年金「iDeCo」は、加入可能年齢の上限引き上げが予定されています。現行では、厚生年金の被保険者や国民年金の任意加入被保険者などは、65歳未満まで加入することができます。制度改正後は、一定の条件を満たす場合、70歳未満までとなる見込みです。
iDeCoは掛金が全額所得控除となるほか、運用益が非課税となるなどの税制優遇が特徴です。一方で、iDeCoは自由に引き出せる預貯金とは異なるため、加入する場合は資金拘束期間や受け取り時期にも注意が必要です。年齢が高いほど運用期間が短くなるため、価格変動リスクを抑えた商品選択が重要になるでしょう。

まとめ

年金生活者にとっての投資は、資産を増やすためというよりも、守るための側面が強いとされています。金融広報中央委員会の資料でも、退職後資金の運用では安全性や流動性を意識しながら、必要に応じて分散投資を行う考え方が紹介されています。
令和8年12月には「iDeCo」の加入可能年齢が、一定の条件のもとで70歳未満に引き上げられ、老後の資産形成の選択肢が広がります。こうした制度を利用しながら、長期的な資産管理を意識することが重要になります。
 

出典

金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2025年 二人以上世帯 各種分類別データ(令和7年)
厚生労働省 年金制度改正法が成立しました
厚生労働省 iDeCoの概要
厚生労働省 令和7年度年金制度改正法が6月20日に公布されました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー