「豊臣兄弟」中野英雄&仲野太賀サプライズ父子大河共演に涙…迷いも息子から「やってよ」【コメント全文】
俳優の仲野太賀(33)が主演を務め、豊臣秀長役を演じるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(日曜後8・00)は31日、第21回が放送され、仲野の父で俳優の中野英雄(61)が竹田城主・太田垣輝延(おおたがき・てるのぶ)役で事前告知なしのサプライズ登場を果たした。約40年の芸歴を誇るが「長年の夢」という念願の大河初出演。“大河ドラマに出演してほしい”の願いを込めて「太賀」と命名した次男との約3分にわたる親子大河初共演も実現し、涙したことを明かした。役柄上は敵対の関係。インターネット上には「まさかの親子共演」などの声が続出。視聴者の驚きを誘った。
<※以下、ネタバレ有>
NHK連続テレビ小説「おちょやん」などの八津弘幸氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ通算65作目。“天下一の補佐役”豊臣秀長を主人公に、豊臣兄弟の絆と奇跡の下克上を描く。兄・豊臣秀吉役は俳優の池松壮亮が演じる。
第21回は「風雲!竹田城」。羽柴秀吉(池松壮亮)と羽柴小一郎(仲野太賀)は荒木村重(トータス松本)に代わり、織田と毛利の間で揺れる播磨の攻略に当たる。難しい任務と思われたものの、村重の仲介で出会った姫路城代・小寺官兵衛(倉悠貴)が見事な手腕を発揮。播磨の国衆を織田方に付ける。秀吉は竹中半兵衛(菅田将暉)の案により、さらに西方へ兵を進めることを決め、西播磨へ。一方、小一郎は“空に浮かぶ山城”但馬・竹田城攻めを任され、総大将として初の戦に臨む…という展開。
半兵衛が播磨・上月城と並び「手に入れたきもの」と語ったのは、但馬・生野の銀山。但馬国主・山田家の家臣・太田垣輝延(中野英雄)が治める。小一郎は「わしはこの戦、一滴の血も流さずに終わらせたいのじゃ」。水が底をつく頃、降伏を勧める策を打つ。
竹田城にある水は3日分。太田垣は「ならば、半分はわしの元に持ってまいれ。家臣が主君を守るのは当然であろう。いざとなれば、うぬらも朝もやに紛れて水を汲みに行け」と命じた。
数日後、夜。小一郎は敢えてかがり火を消し、藤堂高虎(佳久創)に指示して見つけた水汲み場に敵兵を誘き出した。
小一郎は竹田城に乗り込み、太田垣に刀を向ける。「織田家家老、羽柴秀吉が弟、羽柴小一郎じゃ!」――。小一郎は「わしはお主たちを助けたいのじゃ」と敵兵を説得していた。
太田垣「離せ!」「おまえら、敵の施しを受けるとは、恥を知れ!飲むなと言うておろうが!何をしておる。早くこいつらを斬らんか!刺し違えてでもわしを助けよ。斬れ、斬れ、斬らんか!それがおまえらの役目であろう!斬れ、斬れ…」
小一郎「(右拳を輝延の顔に見舞い)家臣の命を、何じゃと思っとるんじゃ!(輝延は鼻血を流し)あ、一滴たりとも血は流さぬつもりではあった。が、無理じゃった」「面目ない」
「こうして小一郎は竹田城を無血開城、ほぼ無血開城し、初めてその城代を任されることになりました」(語り・安藤サクラ)
中野が演じた太田垣輝延は、小一郎が大将として初の城攻めを任された但馬・竹田城の城主。生野銀山を管轄している。水の補給路を断つ小一郎の策により、窮地に立たされる。
中野と仲野の父子共演は2023年公開の映画「愛にイナズマ」、25年8月放送のNHK「シミュレーション〜昭和16年夏の敗戦〜」に続いて3回目。
「シミュレーション」は中野が総力戦研究所の幹部・武藤章役、仲野が民間(政治部記者)出身の研究員・樺島茂雄役。仲野は会見で、一緒に撮影を行い「同じ空間、同じシーンに共存したのは初」。台詞を交わしたのは今回の「豊臣兄弟!」が初となった。
中野は息子の大河初主演を喜び、連日、自身のSNSを更新。「豊臣兄弟!」の“宣伝部長”を買って出ている。
大河ドラマにおける親子共演は1999年「元禄繚乱」の中村勘九郎&中村七之助(当時)らの例がある。
【中野のコメント全文】
――大河ドラマ初出演について。
「大河ドラマは、何十年も出たくて仕方なかった番組です。そこに息子の太賀に導かれて出るなんて夢のような話なので、お声掛けいただいた時は“うれしい”の一言でした。ただ、一つだけ迷いがあって、それは作品の邪魔をしてしまうのは嫌だな、ということ。“親子共演”を楽しんでくださる方もいらっしゃるでしょうけど、僕が出ることによって、物語に集中できなくなったり、見る方に変な先入観を与えてしまったりしないかと心配で。太賀も本当は僕が出るのは気が進まないのに、気を遣って言えないのかも?と勘ぐっていたのですが、思い切って話してみたら、いつもと変わらない調子で“やってよ”と言ってくれたので、その言葉に甘えて出演することにしました」
――役作りについて。
「太田垣は、小一郎が初めて大将として攻略する竹田城の城主ですから、ある程度インパクトを残さないといけないと思いました。脚本を読んで考えたのは、これまで僕がVシネでやってきたような振り切った“悪役”として演じるか、あるいは少し冷めたようなクールな芝居でいくか、どちらかだなということ。声質や雰囲気をどうすべきか、自分の中で色々と考えながら撮影に臨みましたが、現場で監督さん(渡辺昭寛氏)から“低い声で、ガン!と悪そうな感じでいってください”と言ってもらえたので、それを信じてやらせていただきました」
――親子共演について。
「小一郎と交わす台詞は一言だったのですが、親子で真剣に見つめ合って芝居をするのはどうしても最初、照れがあって。リハーサルの時はまだ照れが残っていたんですが、本番ではビンビン伝わってくるものがありました。目と目が合った瞬間は、息子だなんて全く感じず、太田垣として“このクソガキ!”と思ったくらいです(笑)。お互い、いち役者として向き合って、きちんと役者同士の対話として芝居ができたことが、凄くうれしかったですね。長年の夢だった大河の現場にいられる感動と相まって、ちょっと涙が出てきてしまって。監督に“1人で泣きそうです”って言ったら“今は泣いちゃダメですよ”と返されました(笑)」
――視聴者へのメッセージ。
「皆さん、僕が出ていることに気づかずに、小一郎が“天空城”を攻略する姿を楽しんで見てくれていたら、それが一番うれしいです。見終わったところで“えっ、あれ(仲野太賀の)親父だったんだ?”と驚くぐらいがちょうどいいかなと(笑)。もともと僕は『豊臣兄弟!』というドラマのいちファンです。自分が出演する回の脚本だけは読みましたが、この先の展開は知りたくないので、息子にも聞いていません(笑)。この週の放送が終わったら普通の視聴者に戻って、また皆さんと一緒にドラマを楽しんでいきたいと思います」
