設立5年で「37億円」を調達…未来の“テンバガー株”がこのなかに? スタートアップ「資金調達金額」ランキングTOP3【2026年4月】
2025年、日本では新たに15万6,525社の法人が誕生しました(帝国データバンク「2025年新設法人動向調査」より)。そんな新興企業の“最初の壁”といえるのが、資金調達です。その壁を乗り越え、ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家から巨額の資金調達を成功させた“プロお墨付き”の企業、知りたくないですか? 「スタートアップ資金調達金額ランキング(2026年4月)」から、“未来のテンバガー候補”かもしれない上位3社を紹介します。
巨額の資金調達に成功したスタートアップ企業は…
創業から間もない企業は一般的に「スタートアップ企業」と呼ばれます。同じような意味の言葉として「ベンチャー企業」がありますが、既存のビジネス領域から新たな事業を開拓するベンチャーに対し、スタートアップは革新的なイノベーションの実現を目指す企業として、近年多くのメディアで使われるようになりました。
スタートアップ企業が事業を軌道に乗せ会社を大きくするには、資金調達が欠かせません。しかし、その際には、出資者が納得できるだけの事業の魅力や成長のビジョンを示す必要があります。
では、実際に巨額の資金調達に成功したスタートアップは、どのような事業を展開しているのでしょうか。
成長産業支援事業を推進するフォースタートアップス株式会社が発表した「スタートアップ資金調達金額ランキング(2026年4月)」をもとに、資金調達額ランキングTOP3を紹介します。
【調査概要】
■調査期間:2026年4月1日〜4月30日まで(2026年5月8日時点)
■調査機関(調査主体):フォースタートアップス株式会社(自社調査)
■調査対象:当社サービス『STARTUP DB』が取得した登記簿謄本、プレスリリース、ニュース情報に記載している情報
■有効回答数(サンプル数):26,000社
■調査方法(集計方法、算出方法):期間内のデータを集計
※フォースタートアップス株式会社が取得した登記簿謄本に記載している情報を元に参考値として算出しておりますが、同社は、本情報の正確性、信頼性、完全性を保証するものではなく、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。
第3位:Brave group…30億円
(※画像はイメージです/PIXTA)
第3位は、「Brave group」でした。2017年設立の同社は、日本発のバーチャルIP企業で、IP開発事業やマーケティング・プロデュース支援事業を行っています。現在はVTuber事業を中心としたIP Production、グッズ・プラットフォームなどのIP Platform、メタバース開発や3DCG制作などのIP Solutionを国内外で展開しています。
代表的なプロジェクトには「ぶいすぽっ!」「RIOT MUSIC」「Neo-Porte」などがあり、音楽・配信・XR領域まで幅広く事業を拡大。創業10年未満ながらグループ会社は国内外に16社存在し、世界規模でVTuber・バーチャルエンターテインメント事業の創出を進めています。
ミッションに「80億の、心をうちぬけ」を掲げ、バーチャルを通じて新しい体験価値を生み出す企業として急成長を続けています。
なお、調達した資金は、グローバル展開をさらに加速させるため、海外市場でのIPローカライズ体制(海外の文化に合わせて調整する仕組み)の強化や、マーケティングへの投資などに充てていく方針です。
第2位は、「不動産×AI」の急成長企業
第2位:トグルホールディングス…33億4,000万円
(※画像はイメージです/PIXTA)
第2位は、トグルホールディングスでした。2020年設立の同社は、「不動産・建築・金融をひとつのデジタルインフラにする」ことを掲げる不動産AI企業です。独自のAIクラウドを用いて、物件調査・設計検討・価値分析・投資判断など従来属人的だった業務を自動化し、まちづくりに関わる調整を1日で完遂できる社会の実現を目指しています。
主なプロダクトには、物件検討を効率化する「デベNAVI」、自動作図を行う「VCプロ」、価値分析AI「Gate.」などがあり、AIソリューション事業や不動産開発事業も展開しています。今回の資金調達では、同社として初めてグローバル機関投資家が同社を評価し、出資を決めました。
第1位:Helical Fusion…37億円
(※画像はイメージです/PIXTA)
第1位に輝いたのは、Helical Fusionでした。2021年設立の同社は、“未来の発電所”といわれる「核融合炉」をつくっている日本のスタートアップです。核融合は太陽と同じ仕組みで電気をつくる方法で、二酸化炭素を出さず、安全性が高いと期待されています。
同社が開発しているのは、らせん状のコイルでプラズマ(超高温のガス)を閉じ込めるタイプの核融合炉で、もともと日本の研究所が長年研究してきた方式をベースにしています。特徴は、プラズマが安定しやすく、長時間動かしやすいことです。
Helical Fusionは2030年代に実用的な発電装置の完成を目指しており、日本発の核融合発電の実現を目指しています。
スタートアップ資金調達金額ランキングTOP3
「スタートアップ資金調達金額ランキングTOP3」は、Helical Fusionを筆頭に、トグルホールディングス、Brave groupとなりました。3社が30億円規模の資金調達を実現できた背景には、それぞれが巨大な市場を相手に、解決しきれていない社会課題に挑んでいる点があると考えられます。
1位のHelical Fusionはエネルギー安全保障や脱炭素といった国家レベルのテーマに取り組んでおり、技術的な独自性も高いことから、長期視点の投資家が資金を投じやすい状況です。また、2位のトグルホールディングスは、不動産・建設という巨大産業の非効率をAIで解消しようとしており、業界構造そのものを変える可能性が評価されていると考えられます。
3位のBrave groupはIPビジネスやメタバース領域での成長余地が大きく、国内だけでなく海外でも事業を広げられる仕組みを持つ点が投資家の関心を集めました。
いずれの企業も、こうした社会課題の大きさと独自の技術や事業モデルが組み合わさったことで、大型調達につながったといえるのではないでしょうか。各企業の今後の動きに注目です。
