ただの発熱じゃないかも? 腎盂腎炎のサインとして現れる「急激な高熱」と「ある症状」
膀胱炎では通常みられない高熱が出た場合、感染が腎臓にまで及んでいる可能性が考えられます。腎盂腎炎による発熱は急激に現れることが多く、悪寒や寒気を伴うことも特徴的です。発熱がどのような仕組みで起こるのか、またどのような状態のときに速やかな対応が求められるのかについて、わかりやすく説明します。
監修医師:
田中 茂(医師)
専門は内科学・腎臓内科・血液透析・腹膜透析・臨床疫学・生物統計学
腎盂腎炎のサインとして現れる発熱の特徴
腎盂腎炎の代表的なサインの一つが発熱です。膀胱炎では通常、発熱は起こりにくいため、高熱が出た場合は感染が腎臓まで広がっている可能性が高いと考えられます。発熱の特徴を理解し、適切に対応することが重要です。
38度以上の高熱が急激に現れる理由
腎盂腎炎では、38度以上の高熱が急激に現れることが多く、これは細菌感染に対する身体の防御反応です。細菌が腎臓の組織に侵入すると、免疫システムが働いて炎症物質が放出され、体温が上昇します。この発熱は、感染を抑えるための自然な反応ですが、高熱が続くと体力を消耗し、脱水症状を引き起こすこともあります。特に、膀胱炎のような症状があった後に突然高熱が出た場合は、腎盂腎炎の可能性を考える必要があります。発熱時には水分を十分に摂取し、解熱剤で一時的に熱を下げることはできますが、根本的な治療には抗菌薬が必要です。自己判断で様子を見ずに、早めに医療機関を受診することが大切です。
発熱とともに悪寒や寒気を感じる仕組み
腎盂腎炎による発熱では、高熱とともに悪寒や寒気を感じることがあります。これは体温を上げるために身体が熱を産生しようとする反応で、筋肉が細かく震えることで体温を上昇させます。悪寒は発熱の前触れとして現れることが多く、急に寒気がして震えが止まらなくなることもあります。この症状は、感染が進行している証拠であり、速やかな対応が求められます。悪寒が強い場合は、毛布などで身体を温めて安静にし、水分を摂取しながら医療機関への受診を準備しましょう。発熱と悪寒が交互に繰り返される場合もあり、体力の消耗が大きくなるため、無理をせず休養を取ることが重要です。
まとめ
腎盂腎炎は、発熱や背中の痛み、震えといった特徴的なサインを見逃さず、早期に適切な治療を受けることで、重症化を防ぐことができます。症状に気づいたときは自己判断で様子を見るのではなく、速やかに医療機関を受診することが大切です。また、日常生活での予防策を意識することで、再発のリスクを減らすことができます。健康な生活を維持するために、症状やサインについて正しい知識を持ち、適切な対応を心がけましょう。
参考文献
厚生労働省「腎盂腎炎について」
日本泌尿器科学会「尿路管理を含む泌尿器科領域における感染制御ガイドライン」
日本腎臓学会「腎臓の病気について調べる」
