黄河上流で清流と経済の両立進む 中国青海省貴徳県

【新華社西寧4月16日】中国青海省貴徳県を流れる黄河上流では、水が澄み、川底が見えるほどの清流が流れている。濁流のイメージとは対照的な景観で、赤い堆積岩が隆起した丹霞地形と相まって独特の生態環境を形成している。
こうした水質は、継続的な河道の管理や生態系の修復などの取り組みによって維持されてきた。同県では黄河の水環境保全を重要課題と位置付け、黄河を「人々に恵みをもたらす幸福の川」にするとの方針の下、管理や保護を進めている。
貴徳は、黄河上流に栄えた河湟文化の発祥地の一つとされ、22の民族が共生する地域でもある。無形文化遺産も88を数え、文化資源と自然環境を組み合わせた地域振興が図られている。

近年は「生態の産業化、産業の生態化」を掲げつつ、農業やエネルギーの分野での展開が進む。有機農畜産品の供給拠点づくりを進め、3千ヘクタール余りの野菜栽培拠点では年間7万8千トン、自治州全体の9割以上を生産、一部は香港にも出荷されている。ナシなどの果樹栽培も拡大している。
太陽光や風力などのクリーンエネルギーの開発も進み、低エネルギー消費型の環境配慮企業35社が集積。生態系サービスの経済価値「生態系総生産(GEP)」の算定額は207億元(1元=約23円)に上り、自然環境の価値を経済成長へ結び付ける取り組みが進んでいる。(記者/央秀達珍、李寧)








