エヴァ主題歌手がけた及川眠子さん、夜間中学の校歌作詞…「それぞれの未来に希望あれ」「人生 光あれ」
和歌山県新宮市で今月、開校した夜間中学「県立新翔くろしお中学校」の校歌を、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」などで知られる和歌山市出身の作詞家・及川眠子(ねこ)さん(66)らが制作した。
これまで及川さんは県内外の学校の校歌を手がけたことはあるが、夜間中学は初めて。歌詞に「人生の第2ステージが始まり、ここから未来が開かれる。そんな思いを込めた」という。(望月弘行)
「それぞれの未来に希望あれ 命がいま輝くために」「よく働いて よく生き抜いた それぞれの人生 光あれ」――。
及川さんは、同校に入学する外国人や幅広い世代の生徒を想像し、「みんなそれぞれ人生のストーリーが違う」ことを重視して歌詞を紡いだという。そして「蜜柑(みかん)の色に染まる空」「奇跡を綴(つづ)る和歌の里」など、古里への思いをちりばめた。
作曲は、山口百恵さんや中森明菜さんら数々のヒット曲を手がけた作編曲家の萩田光雄さん(79)。校歌は初めてで、及川さんと昨年7月に新宮市などを訪れてイメージを膨らませ、すがすがしく、流れるようなメロディーに仕上げた。
校歌に込めた思いは、4月7日に同校で開かれた入学式などで及川さんらが紹介し、NHK教育テレビで歌のお姉さんを務めた歌手の稲村なおこさんが感情を込めて歌った。
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夜間中学は文部科学省が全国で設置を促進している。新翔くろしお中は、昨年4月に開校した「和歌山市立和歌山あけぼの中学校」に続く県内2校目の夜間中学で、20歳代〜80歳代の計13人(うち外国籍7人)が1期生として入学した。
入学式で金沢亮校長は「多様な個性を大切にし、学ぶ喜び、分かる楽しさいっぱいの学校を目指す。私たち教職員は誰一人取り残さない、見捨てないという思いで皆さんを支える」などとあいさつ。新入生を代表し、スリランカ国籍のタヌジャ・マーピティガマさん(47)(串本町)が「私たちはこれまで一人ひとり違う道を歩いてきた。年齢も経験も違う。お互いの文化や考えを知り、大切にしながら学んでいきたい」と決意を述べた。
