【豊臣兄弟 大河絵(豊臣兄弟絵)】第13話 相撲に興じ心通わす信長と長政の悲劇への“フリ”がつらい!
俳優の仲野太賀(33)が主演を務めるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(日曜後8・00)は12日に第14話「絶体絶命!」が放送される。慶(吉岡里帆)とはどんな人物なのか注目を集めた前週。まだまだ本心が見えず“疑惑”も残る中、相撲に興じる場面から本当の“兄弟”のような絆を感じさせた信長(小栗旬)と長政(中島歩)だったが…。
前回の第13話は「疑惑の花嫁」。信長の指示で、小一郎は守就(田中哲司)の娘・慶をめとることに。藤吉郎(池松壮亮)は喜ぶが、慶には悪い噂があり、しかもある理由から織田家を憎んでいた。そんな中、信長は越前・朝倉氏との戦を決意。息子を朝倉へ人質に出している長政と会い、出陣せず後方の守りに徹してくれればいいと告げる。だが戦が始まると、長政は父・久政(榎木孝明)から朝倉方につくよう迫られる…という展開だった。
「お主、今手を抜いたのう」「だから申したではありませぬか!私は初めから手加減などしておりませぬ!」。家臣に囲まれ相撲対決をする信長の表情は明るく、その後に言葉を交わす長政の表情も緊張や繕いはない。これまで市(宮崎あおい)にしか本音や素顔をみせることがなかった信長の楽しそうでうれしそうな表情、そして“義兄弟”として織田家への忠誠を語る長政の目は一点の曇りもなかった。だが、史実を知る視聴者は、2人の絆が強くなればなるほど悲劇への“フリ”と感じてしまう…。
義昭(尾上右近)の命での若狭への出陣。しかし、その真の狙いは朝倉討伐であることも言葉にしなくとも伝わる。朝倉家には万福丸(近江晃成)が人質となっている。血のつながっていない市も本当の母のように可愛がっている長男。両家は古くからの関係もあるが、長政は「お市をめとった時からこのような日が来ることは覚悟しておりました。存分におやりください」と信長の目を見て覚悟を示した。
信長が出陣後、義理の兄と交わした誓いを貫こうとする長政だったが、父の久政(榎木孝明)をはじめとする家臣たちは、織田家へ嫌悪感をあらわにし、妖しき笑みを浮かべた朝倉景鏡(池内万作)も姿を現し、万福丸と市の命を奪うことをちらつかせ長政に裏切りを迫る。愛する2人の命と、心通わした義兄・信長との約束…。そして長政は苦渋の決断を下す。
信勝に続き、またも「弟」に裏切られる信長は、信じる心を完全に失い、そして…。サイコパス的な妖しさをまとう家康(松下洸平)も再び登場し、秀吉、光秀と役者がそろい、物語は風雲急を告げる。
◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画を手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2023 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2023 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。スポニチアネックスでの大河絵連載は「鎌倉殿の13人」(2022年)から始まり5年目。
