モクテル人気のいま、注目の“ノンアル漫画”『水曜姉弟』第1話を読む 新しい家族とつくる“お酒もどき”と料理の優しい時間
近年、バーやレストランのメニューで見かけることが増えた「モクテル」。英語のMock(似せた、真似た)とCocktail(カクテル)を合わせた造語だ。アルコールを使わず、見た目や香り、味わいを本格的に楽しめるノンアルコールカクテルとして人気が高まっている。そんなモクテルを題材にした注目作が、小菊路(こきくじ)よう氏による漫画『水曜姉弟』だ。そのコミックス第1話を紹介しよう。
始まりは水曜日、突然“姉と弟”になった2人の距離を食と飲み物が縮めていく

『水曜姉弟』1話

『水曜姉弟』1話
主人公は26歳の会社員・トーコ。母親の再婚によって、13歳年下の中学生・ナツと突然姉弟になった。両親の「週に一度、2人っきりの時間がほしい」という頼みから、両親と同居しているナツが毎週水曜日にトーコの部屋に泊まりに来るようになる。ぎこちなさを抱えながらも、2人は料理と“お酒もどき”づくりを通じて少しずつ心を通わせていく。

『水曜姉弟』1話

『水曜姉弟』1話
「赤ワイン風」のお酒もどきとは
第1話でナツが用意したのが「赤ワイン風」のお酒もどきだ。紅茶をベースに、コショウ・カルダモン・クローヴといったスパイスを加え、さらに山ぶどう原液でぶどうの香りと深い赤紫の色味を演出。ぶどうの濃厚な香りにスモーキーな風味も重なり、ノンアルコールでありながら赤ワインらしい奥行きを感じさせる仕上がりになっている。

『水曜姉弟』1話

『水曜姉弟』1話
この一杯と合わせるのは、ナツが手作りした「皮から揚げたじゃがいもとハラミの肉じゃが」。食べごたえのあるハラミの旨みと甘辛い味つけが、スパイシーで香り高い「赤ワイン風」と絶妙にマッチし、まさに“ノンアル晩酌”とも言うべき満足感を味わえる一皿となっている。

『水曜姉弟』1話

『水曜姉弟』1話
「呑める人」と「呑めない(呑まない)人」が心を通わす漫画を描きたかった
作者は、本作の生まれた背景についてこう語っている。
「自分はお酒が強くなく、周囲がビールを頼む中で自分だけお茶を頼むと、勝手に気まずさを感じることがあった。呑める人と呑めない(呑まない)人が心を通わす漫画を描こうと思ったのがきっかけだった」

『水曜姉弟』1話

『水曜姉弟』1話
本作では、「どんなシチュエーションで飲むのか」「誰とその時間を共有するのか」といった情景も、“美味しさ”を構成する大切な要素として描かれている。義理の姉と弟という微妙な関係性を持つ2人が、毎週水曜日にだけ交わす食卓とノンアルのひととき。丁寧に積み重ねられていく会話と空気感が、読者の心にも静かに染み入る。

『水曜姉弟』1話
まずは第1話から――。モクテル片手に、2人の水曜日にそっと寄り添ってみてはいかがだろうか。ちなみに作者は、本物のお酒と飲み比べながら、様々なレシピを参考に実際にお酒もどきのレシピを作っているという。そのレシピはコミックスに載っているので、そちらもぜひ試してみてほしい。

『水曜姉弟』1話
【水曜姉弟あらすじ】
26歳の会社員・トーコは、母が再婚し13歳年下の中学生・ナツが弟になった。週に一度2人きりの時間が欲しいという両親の頼みで、毎週水曜日はナツがトーコの部屋に泊まりにくることに。突然姉弟になったトーコとナツはぎこちなさを抱えつつも、一緒に料理やお酒に似たノンアルコール飲料を手作りして徐々に打ち解けていく。

『水曜姉弟』
