遠藤航(撮影:岸本勉/PICSPORT)

写真拡大

4日、日本代表はクロアチア戦前日の公式練習を終え、いよいよ未到のベスト8を目ざして戦う準備を終えた。

もっとも万全というわけではない。前日に引き続きこの日も久保建英は練習場に姿を見せず、遠藤航、酒井宏樹、冨安健洋はケガから復帰してどの程度の時間プレーできるか懸念が残っている。

クロアチアは、ルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)、マテオ・コバチッチ(チェルシー)、マルセロ・ブロゾビッチ(インテル)という、世界に名だたる強豪クラブで活躍する中盤のプレーヤーを誇る。その中盤への対抗として、遠藤は欠かせない存在だ。

遠藤はヒザの調子について「ヒザはほぼ大丈夫です。まだ少し痛みがありますが」と明るく答えた。

「個人的にはいい選手たちが真ん中にいるので対戦するのは楽しみですが、戦うのはチームとしてどう戦うか。もちろん一対一は自分のよさを出していきたいという思いがありますが、チームとしての戦い方をしっかり整理するほうが大事だと思っていて、それはしっかりみんなで出来たし、あとはやるだけ」

2018年ロシアワールドカップのときはベルギーに2-0から逆転されて敗退を余儀なくされた。さらに遠藤は大会を通じて出場機会を得ることが出来なかった。その両方の思いを遠藤は胸に秘めている。

「個人的にはそこで負けたというのも、出られなかったことも忘れてはいけないと思ってずっとやってきた。だからこそ海外に行ったところある。そういう悔しい思いをした先輩方の気持ちももちろんわかってる」

そんな強烈な体験をしながらも、遠藤は熱くなりすぎるタイプではない。

「だからと言って、明日何か急激に何かを変える必要はない。この準備は4年前からずっと始まっていて、今、自分がここにいることはそんなに大きく特に変わることではない。いつもどおり、初戦のドイツ戦でやったように今までの自分を明日の試合を出すだけ」

遠藤が言葉どおりにプレーできれば、ドイツ戦と同じような結果をもたらしてくれるはずだ。


【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】