オンライン診療はどこまで実現されている? 自宅のテレビで診療が受けられる時代へ
2020年4月からは、初診も含め医師の判断で電話やオンラインによる相談や診療が認められるようになったからだ。
こうした状況の変化に対応し、オンライン診療に参入する企業が増えてきた。
最近では、ケーブルテレビの「J:COM」が、
「J:COM オンライン診療」を2021年7月から開始している。
そこで今回は、「J:COM オンライン診療」の紹介とあわせて、
オンライン診療サービスの現状と課題についてみてみよう。
■オンライン診療サービス
オンライン診療サービスは、スマートフォンやパソコンによるビデオ通話やチャットで、予約・問診・診察・処方・決済をインターネット上で提供するもの。
最大の特徴は、
・通院の必要がない
・ネットから予約できる
・院内感染の心配がない
この3点だ。
〇通院の必要がない
会社や学校に通っていると、日中に病院に行くことが難しい場合がある。しかし、オンライン診療サービスを利用すれば、病院に行くための休みをとる必要がなく、移動負担なく気軽に受診できるのだ。
・怪我や持病などの身体的なトラブルで通院できない人
・病院が近くにない人
・高齢者や介護が必要な人
こうした人にとっては、便利なサービスだ。
〇ネットからいつでも予約できる
これまでの診察や通院の予約には、指定時間内に電話で予約することが必要だった。
オンライン診療サービスであれば、24時間予約を受け付けることができるので、時間的な制約を受けない。深夜や早朝を問わず予約ができる点も大きな魅力となるだろう。
〇院内感染の心配がない
乳幼児や幼稚園児など、小さな子どもは、免疫力が弱いため、病気になりやすい。
もちろん、子どもだけではない。新型コロナウイルス感染症拡大以降は、大人でも院内感染や二次感染を恐れて病院に訪れることを極力避けているという人も多いだろう。
オンライン診療サービスであれば、そうしたリスクもない。
一方で、オンライン診療サービスには課題もある。
・医師による視診や触診、聴診ができない
・診断できない病気がある
大きな課題としては、この2点だ。
〇医師による視診や触診、聴診ができない
オンライン診療サービスは、映像と音声のみで患者を問診するため、診断できる病気が限られてくるという問題点がある。
〇診断できない病気がある
わかりやすい症状の病気なら、触診、聴診をしなくても正しい診断できる可能性は高い。
しかし、同じ症状で異なる病気もある。その場合、オンラインによる問診だけでは正しく診断できない可能性もあるのだ。
■「J:COM オンライン診療」とは?
「J:COM オンライン診療」の特徴は、
・テレビの大画面で受診できる
・設定や設置はおまかせ
・操作方法をサポート
この3つだ。
〇テレビの大画面で受診できる
テレビの画面を利用して、診療の予約から、診療、精算までが可能だ。
〇設定や設置はおまかせ
導入のための作業をJ:COMのスタッフがサポートしてくれるため、機器の設定が苦手な人でも心配はいらない。
〇操作方法をサポート
オンライン診療に関して、わからないことがあれば、専用の相談窓口に問い合わせることができる。
「J:COM オンライン診療」を利用するには、
・利用料金
・デバイス料金
・WEBカメラ
この3つが必要になる。

「J:COM オンライン診療」にかかる料金の説明
〇利用料金
1回330円(税込)。
〇デバイス料金
・J:COM TV加入者 J:COM TV利用者は無料。それ以外は、契約内容により異なる
・J:COM TV未加入者 月額528円(税込)で、J:COMからIP-STBをレンタル
〇WEBカメラ
「J:COM オンライン診療」の申し込み時にロジクール社製WEBカメラをJ:COMから購入する。
診療に必要な超高精細画質を提供するためとしている。
価格は、7,678円(税込)。
これ以外に、別途、医療費、調剤費、処方箋配送料などが必要になる。
オプションとして「診療立会いサポート」が用意され、
・1回目 550円(税込) ※初回割引
・2回目以降 4,950円(税込)
となっている。
「J:COM オンライン診療」を利用するには、
〇利用者側
・J:COMのプラットフォーム(STB搭載アプリ)にて、診療予約、問診
・テレビとWEBカメラで、オンライン診療を受診
〇医療機関側
・MICIN のオンライン診療サービス「curon(クロン)」にて、予約/問診の確認
・ビデオ通話による診察、決済、処方せんの配送する
「J:COM オンライン診療」についての不明点や相談があれば、フリーダイヤルで年中無休の「J:COMカスタマーセンター(オンライン診療 専用ダイアル)」に電話ができる。

かかりつけの医療機関が「J:COM オンライン診療」を導入しているかを確認できる
なぜ、ケーブルテレビのJ:COMがオンライン診療サービスをはじめたのだろうか?
J:COMでは2019年10月〜2020年2月にかけて、オンライン診療サービスのニーズを検証することを目的として東京都と福岡県の2カ所でケーブルテレビインフラを活用したテレビを使ったオンライン診療サービスの実証実験を実施している。
その結果によれば、利用者と医療機関双方のニーズの高さが確認されたという。
この実証実験で得られた知見と利用者の声を活かして、「J:COM オンライン診療」のサービスは開発されている。

テレビオンライン診療に満足している利用者は、およそ7割。9割が初回の機器設置や設定の訪問サポートで安心して利用できたと回答した
■オンライン診療サービスの今後
シードプランニングが2021年11月に発表した調査レポート「2022年版オンライン診療サービスの現状と将来展望」によれば、オンライン診療サービスは新型コロナウイルス感染症の流行により注目を浴びている。
市場規模予測としては、自由診療・保険診療・システム利用料・遠隔健康相談の4分野の合計市場は、2023年に500億円を超え、2035年には900億円に達すると予測されている。
オンライン診療サービスのニーズや伸びしろは大きいだけに、今後の展開は、さらに注目が高なることは間違いないだろう。
・「J:COMオンライン診療」特設サイト
ITライフハック 関口哲司
