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プロ野球・中日ドラゴンズ福敬登投手(29)について、ツイッターで「死ね」「天に召されてくれないかなあ」などと書き込んだとして、愛知県警は3月22日、神奈川県在住の40代男性を侮辱の疑いで書類送検した。弁護士ドットコムニュースの取材に対し、福投手の代理人弁護士が明らかにした。

福投手は代理人の萱野唯弁護士を通じて、次のようにコメントしている。

「未だに他者を冒涜するような言葉をツイッターやニュースのコメント欄等に投稿する人がいることに悲しみも感じてます。もうすぐシーズンも始まります。選手を精神的に追い詰める、プレーする上で枷になるような投稿はやめていただきたいと切にお願い申し上げます。選手は投稿を見ています」

福投手は2020年の「最優秀中継ぎ投手」。2021年11月の契約更改後の会見で、特に打たれたあとには、殺害予告や家族の身に危険を感じる投稿があると、ネットの誹謗中傷について問題提起した。その後、被害届を出していたことも報じられていた。

●「厳罰化」が検討される侮辱罪

福投手側によると、被疑者の男性から直接メッセージが送られてきたわけではなく、ツイート内容や頻度などを問題視したという。

被害届を提出したあと、裁判所の手続きなどを通じて本人を特定し、刑事告訴していた。なお、問題となったツイートはネットカフェからの投稿だったという。

男性から謝罪の手紙が届いたため、一時は水に流そうかとも検討。しかし、謝罪後もツイッターでほかの選手を中傷するような投稿を続けていたことから手続きを進めたという。

この後、男性が起訴されるかは未定だが、仮に侮辱罪で有罪になると、「拘留(30日未満の身体拘束)または科料(1万円未満)」が科せられる。

侮辱罪の法定刑をめぐっては、フジテレビ系『テラスハウス』に出演していたプロレスラー木村花さんの自殺など、ネット中傷の社会問題化を受けて、政府が厳罰化を検討。改正案は今国会中にも可決される可能性がある。

福投手は「今回の件をきっかけに、ネット上でも言葉を考えて投稿してくださる方が増えれば嬉しいです」ともコメントをつづっている。