【前園真聖コラム】第232回「日本代表に見つかった3つの課題とは」
僕の目に止まった課題は3点あります。まず最初は、日本の準備が足りなかったということです。
カタールは、準決勝まで対等だと思う相手には4バック、韓国のように格上だと思う相手には3バックで臨んでいました。日本に対して当然3バックで来るという予想はできたと思います。ところが、日本は相手の思惑にはまってしまいました。
本命の3バックに対しての対策を立て、4バックに対しても対応策を考えておくというのは当然ことだったと思います。それなのに相手の3バックに対して2点を取られるまで混乱が続きました。準備不足だったと言われても仕方がないでしょう。
次に、システムのオプションがなかったこと。カタールはいいチームでしたが、個人の力を見ると決して日本の選手が劣っていたとは思えません。だったら、たとえば相手と同じシステムをぶつけて1対1の力の差で勝つという選択肢もあったと思います。
ところが大会を通じて森保一監督はずっと4-4-2を選択しましたし、決勝戦でも変えることはありませんでした。これでは柔軟性がなかったと言わざるを得ません。オプションは必要だったと思います。
最後に、リーダーシップの問題です。たとえ監督からの指示がなくても選手は自分たちで対応策を考え出し、すばやく修正しなければなりません。ワールドカップのときまでだったら、ピッチの中では長谷部誠や本田圭佑がいろいろ指示を出していました。
吉田麻也のリーダーシップは守備ラインに対しては発揮されていたと思います。ですが中盤から前では誰がリーダーシップを持ってみんなに声をかけるのか。カタール戦ではそういう場面はなかったと思います。もっとお互いの意見をぶつけ合い、選手たちがピッチの中で自分たちで判断していくことも必要ではないでしょうか?
この3点の課題が見つかったことがこの大会の最大の収穫です。この問題を解決し、日本はますます強くなっていくと信じています。
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1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。
