夏がくれば思い出す。四方八方に飛び回るハエ。寮に大量発生する巨大なカメムシ。そして、恐怖のミポリン――。もしかしたら、坂本勇人は今ごろそんな感傷にひたっているのではないだろうか。今でこそ球界のプリンスとして野球ファンなら誰もが知る存在の坂本だが、プロ野球への扉を開いた場所は青森だった。今回スポットを当てたいのは、坂本が高校時代を過ごした「美保野ワンダーランド」である。坂本勇人©文藝春秋