台湾初、「AVにも著作権あり」の判決  日本AV海賊版販売事件で

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(台北 21日 中央社)海賊版アダルトビデオ販売事件を審理していた台湾の知的財産裁判所は20日、国外の合法ポルノの著作権は保障されるべきだとして、アダルトビデオに著作権を認める判決を下した。すでに控訴の機会はなく、台湾で初めてアダルトビデオに著作権を認めた判決として今後の審理にも影響を与えるとみられている。

この裁判は台湾人男性2人が日本製アダルトビデオの違法コピーを1枚25〜50台湾元(約85〜169円)で売りさばいていたとして、日本の複数のアダルトビデオ業者が海を越えて訴えていた事件。

台湾ではこれまでのアダルトビデオをめぐる裁判で、いずれも1999年度の最高法院(最高裁判所)で下った「著作権の保護にあたっては文化の健全な発展が重んじられるべきで、社会的秩序と公共の利益に無益なポルノビデオに著作権法は適用されない」とした判例が判断基準とされてきた。

しかし、今回の判決では著作出版の自由に対する保護の手厚さからその国の進歩と民主の度合いがうかがえるものであり、ポルノ作品がモラルと法に抵触するなら国は法に基づき適切に対応すべきだが、法律では禁じられていない規準によって独創的なポルノ作品の著作権が全面否定されてはならないとされた。また、諸外国ではポルノ作品の合法性と作品が公序良俗に反しているかは別の問題で、この2つは区別されるべきだとしている。

この判決について、知的財産権に詳しい専門家は時代に沿ったものだと評価、また、児童少年保護団体は今後判決の影響を見守りたいとした。さらに、ある識者は台湾社会は日本や北欧に比べ保守的だが、判決が直ちに国外正規版AVの大量流入につながるか注目したいと話している。

(陳亦偉/編集:谷口一康)