「御用邸」がつくとブランド価値が一気に上がるので最強のフレーズです。「御用達ホテル」も全国にあり、先日は「週刊現代」でも記事が出ていましたが、ホテルオークラ系列やホテルニューオータニ系列、プリンスホテルなど全国各地にあるようです。

「他にも手頃に泊まれる天皇家ゆかりの旅館やホテルがありますよ。おすすめは、宮家の別邸跡にある葉山のプレーゴや、銚子市のホテル月美です。ごくたまに泊まります」

 雑誌にも出てこない情報をご存知でさすがです。2、3ヶ月に一回、スポット決めて、まとめてたくさんのスポットを巡るそうで、お金も時間もかかりそうですが、日本人として徳を積めそうです。

「天皇と地域とのつながりが発見できるのがおもしろいですね。地域ごとに伝説の核になる天皇がいて、ゆかりの神社がある。行く前には市町村名と天皇というワードを掛け合わせて調べておくんです。植樹祭でのお手植えの樹や、石碑もチェックします。

普通に車に乗っていても、天皇関係のものは不思議とバッと視界に入ってくるんですね。友人と車に乗っていて、助手席から一瞬見えた石碑に『天皇』って書いてあったので停めてもらったら、なんで小さい石碑の文字が見えるのか気持ち悪がられました。何かのアラートが発動するようです」

◆いまだ場所がわからない「天皇のトイレ神社」とは

 最初、皇居で記帳時に天皇皇后両陛下と遭遇されたときの感動を語っていましたが、そのあとも軽井沢や国立科学博物館、国立公文書館などでも偶然、天皇皇后両陛下(当時)とお会いしたそうです。日頃の天皇旅で天皇マイルがたまっているご利益なのかもしれません。

「展示を観ていたら、警備がものものしくなってきて、この気配はあるな、と思ったらやはりお出ましになりました。明らかに空気が変わるんです。この気配は知っているぞ、と思ったら向こうから黒塗りの車が……。これは東京に住んでいる特権ですね」

『天皇を旅する』最新号の天皇スポット取材の記事で衝撃だったのは、「天皇のトイレ神社」です。愛知県津島市に、明治天皇が用を足された場所を神社にしてしまった人がいたとか……。

「よくあんなことを思いつくな、と。皆、天皇陛下が自分のところに来てくださったら嬉しいので、何か記念に残そうとするんですね。たいてい石碑が多いんですがたまにすごいことをする人が出てきます。

振り切った国学者の人などは、鹿児島県に明治天皇が行幸されたとき、なんと厠に入って明治天皇の大便を持って帰ってしまったそうです。それを自宅の神棚に祀っていたのですが、やがて屋内には置いておけない状況になったので庭に埋めて、祠を建てて祀ったそうです。奇行ぶりは近所でも笑われたそうですが……。このスポットも行ってみたいのですが場所がわからないんです」

 以前、埼玉県日高市の高麗神社に行ったとき、前日に天皇皇后両陛下(当時)がいらっしゃったそうで、街の人たちが声高に感動を語っている場面に遭遇しました。

「美智子様は飯能の庁舎のトイレをご利用されたそうですよ!」なんて大きな声で噂を語るおばさまもいて……。トイレ事情まで街のニュースになるくらいなので、そこが名所になってもおかしくない気がします。

◆一生かかっても回りきれない「天皇スポット」

 知られざる名所といえば、前にミサンザイさんがおっしゃっていた天皇家の胞衣塚(えなづか)というのも気になります。

「天皇の胞衣(胎盤・へその緒)が埋められたと伝えられる場所は各地にあって、胞衣塚を巡ったこともあります。神社の境内の松の木の下に石碑が立っていて、『御胞衣埋納所』と書かれていることがあります。大正天皇と昭和天皇くらいまで記録は残っていますが、八王子の某所に、今の皇族方の胞衣塚を見つけた人もいます」