スマートフォンユーザーのほとんどはアプリストアからアプリを入手して使っていますが、そうしたアプリの中には広告まみれだったり期待通りに機能しなかったりするものも少なくありません。アプリに言及している膨大な数のツイートを収集して、それが肯定的か否定的かを分析した調査により、ダウンロードしたユーザーを最も失望させているアプリが判明しました。

The Most Hated Apps in Every Country and U.S. State

https://www.electronicshub.org/the-most-hated-apps-in-every-country-and-u-s-state/

テック系ニュースブログのElectronicsHubは人々に嫌われているアプリを調べるにあたり、さまざまなジャンルのアプリ87個について言及しているジオタグ付ツイート300万件以上を収集しました。そして、それらを「HuggingFace」という機械学習ベースの感情分析ツールで分析して、各アプリの否定的なツイートの割合を調べました。

その結果、ゲームアプリは比較的肯定的に評価されることが多いジャンルであるにもかかわらず、「Roblox」が世界21カ国で最も嫌われているゲームアプリだということが判明しました。Robloxは、月間アクティブユーザーが1億人を超える人気のゲームプラットフォームですが、児童搾取によって成り立っているという批判や、小児性愛者の温床になっているという指摘がなされています。

そして、ジオタグの情報から嫌われているアプリを国別にまとめると、以下のようになりました。画像をクリックすると大きなマップを見ることができます。アメリカやカナダなどでは、Robloxに次いで世界で2番目に嫌われているマッチングアプリのTinderがトップ。また、世界では3位の掲示板型ソーシャルニュースアプリ・Redditが日本では最も嫌われていました。



さらに、以下からは各ジャンルで最も嫌われているアプリを「CRYPTO(仮想通貨)」「DATING(出会い系)」「ENTERTAINMENT(エンターテインメント)」「MOBILE GAMES(モバイルゲーム)」「MONEY TRANSFER(送金)」「SOCIAL MEDIA(ソーシャルメディア)」ごとに見ることができます。



カテゴリごとに分類すると、嫌われているアプリには地理的な偏りがあることが鮮明になります。例えば、日本人が最も嫌っている仮想通貨アプリのVoyagerは、中国やモンゴルなどでも嫌われていました。



出会い系アプリは最も嫌われる傾向が強いカテゴリで、出会い系アプリに関するツイートの17.8%が否定的なものだったとのこと。日本で最も評価が低い出会い系アプリは、独身の男女をターゲットにしたeHarmonyというアプリでした。



エンターテインメントアプリのカテゴリで最も嫌われているのは、世界ではSteam、日本ではHBO Maxでした。



前述の通り、世界で最も嫌われているゲームアプリはRobloxでしたが、日本ではRAID: Shadow Legendsがワースト評価です。



送金アプリとしては、国際送金アプリのWestern Unionが世界で最も嫌われていましたが、日本ではTwitterの創業者であるジャック・ドーシー氏率いるBlockのCash Appが低評価でした。



世界で最も嫌われているソーシャルメディアアプリはMetaが提供するFacebook Messengerです。日本人が最も嫌うアプリであるRedditは、ドイツやフィンランドで最も嫌われているアプリでもあります。



以下の検索欄に国の名前やアプリ名を入力すると、特定の国が嫌っているアプリや、逆に特定のアプリを嫌っている国を検索することが可能です。