胸囲130cmのMカップでグラビアを中心に活躍するねぎとろまるさん。小5で胸のサイズがDカップ、中学2年の時にはHカップになった胸の大きさにずっと苦しめられてきたという。

【特別グラビア】「手術をしてでも取りたい」と思っていた130cmのバストが、現在はグラビアで活躍する武器になったねぎとろまるさん。

 同じ学校の男子に「デブ」「奇形」と言われ、少しでも胸を小さく見せるためにさらしを巻いて通学した日々。「胸を切除する手術を考えた」とまで語る子どもの頃の苦労について聞いた。(全3回の1回目)


小さい頃から大きかった胸に苦しめられてきたねぎとろまるさん ©文藝春秋 撮影・細田忠

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--ねぎとろまるさんは何歳くらいの頃から胸が大きくなってきたのでしょう?

ねぎとろまる 初めて意識したのは小4くらいですね。実はそれまではめちゃくちゃ活発な子で、運動も得意だったのでリレーのアンカーを任されたりしてたんです。

 でも胸が大きくなってきて、走るときに揺れるのが恥ずかしくて嫌になっちゃって。体育の時間が苦痛になってきて、気だるい感じを演じたりだんだんやる気がないフリをするようになりました。

--みんなと違うのかも、と気づいたのも同じ時期ですか?

ねぎとろまる 小4で生理が始まったり今思えば成長が早いほうだったんですけど、5年生のとき体操服に着替えながら「あれ? 私だけみんなと違う」と思った瞬間がありました。それで計ってみたらDカップあったんです。自分でもびっくりしました。

小6で真剣に考えた「胸の切除手術」

--周りの子からからかわれたりも?

ねぎとろまる 女友達が「大きいね」ってつんつん触ってくることはありました。「そうやねんな〜」って笑って返してたんですけど、内心はかなり恥ずかしかったですね。

 それに胸のせいで着られる服も限られてきちゃって。周りの子たちが着てるかわいい子ども向けの服が入らなくて、小学生なのにお母さんのお下がりを着るしかなかったんです。

 そうやって「私はみんなと違うんだ」って突きつけられる瞬間が増えていきました。

--それだけ大きいと下着もないですよね。

ねぎとろまる 子ども向けの下着だとサイズがなくて、イオンの婦人用のコーナーで測ってもらったりしてたんですけど、大人の中に小学生が混ざって測ってもらうのもすごく恥ずかしくて縮こまってました。

--いちばん困るのはどんな時だったんでしょう。

ねぎとろまる やっぱりプールの授業が一番嫌でしたね。水着なんてとても着られないから、ずっと見学させてもらって。みんなが楽しそうにプールに入ってるのをプールサイドで座って見てるだけの時間は長かったです。

--胸が気になって色んなことに支障が出ていたんですね。

ねぎとろまる 本当にコンプレックスでしかなくて、胸なんかなくなっちゃえばいいのにって思ってました。小6の頃にはキッズ携帯で胸について調べるようになって、「乳房肥大症」というものがあることを知りました。海外の方には結構多いみたいで、胸を切除する手術があることも知ってお母さんに「手術したい」って相談しました。

--お母さんはなんと?

ねぎとろまる 「かわいそうやね」とは言いつつも、お母さんもHカップあったので「将来いいことあるから置いとき」とあまり真剣には受け止めてもらえませんでした。

 小6で将来と言われてもピンとこないじゃないですか。だから全然納得してなかったんですけど、お金も何百万円もかかるし手術する勇気もないから諦めるしかなかったですね。

--それでも日々大きくなっていくわけですよね。

ねぎとろまる どんどん大きくなって中2の頃にはHカップありました。そうなると大人用のブラでも選べるものが少なくて、おばあちゃんが適当に買ってきてくれた地味でかわいくないデザインのものを使ってました。

--年齢が上がると周りの目も気になってきそうです。

ねぎとろまる 胸が大きくなり始めてからどんどん内気になっちゃって、小学校の最後の方は不登校気味になってました。自分の胸のことを知ってる人ばかりの地元の中学に行くのが嫌で、「知ってる人が誰もいない場所に行けば変われるかも!」と思って、越境入学で少し離れた中学校に進むことにしました。心機一転、頑張ろうって。

「男子が後ろから近づいてきて『デブ』『奇形』って耳元で囁かれたり…」

--それで状況は改善した?

ねぎとろまる 結局ダメでしたね。当時150cmで60キロとぽっちゃりしてたうえに胸が大きいのもすぐバレて、「すごい大きいのがいる」と注目を集めてしまって……。

 1人で登校してるときに、顔も名前も知らない上の学年の男子が後ろから近づいてきて「デブ」「ブス」「奇形」って耳元で囁かれたりもしました。知らない人にそんなこと言われると思ってなくて、フリーズしちゃって何もできなかったです。

--怖いですよね。

ねぎとろまる 他にも「〇〇(名前)? 胸でかいだけやん」みたいに噂しているのが聞こえたり、軽く走っただけで大声で「おっぱいでか!」って言われたり。ちょっと急いでるだけでそんなふうに言われて、いたたまれない気持ちになりました。

--性的な視線を向けられることも?

ねぎとろまる 意外と直接は少なかったですね。内心では「エロい」って思ってた子もいたかもしれないけど、ぶつけられるのは「でかっ!」みたいな、珍しい生き物を見る目や言葉でした。それどころか、他校生が石を投げてきたこともあって。

--石ですか?

ねぎとろまる 通学路で別の学校の子とすれ違う時に、男子の集団の横を通っただけで落ちていた石を急に投げられました。何もしてないのになんで? って思いましたけど、1人だから言い返せなくてただ黙って逃げるしかなかったです。

--男子と女子で反応は違いましたか?

ねぎとろまる 女子の中にはもちろん心配してくれる友達もいたんですけど、中には「○○ちゃんって、なんか大きいよね」とわざわざ男子に言いに行く子もいました。直接「胸が」とは言わないけど「大きいやろ」ってニヤニヤして、私を男子と盛り上がるためのおもちゃにしていて嫌でしたね。

--女子も必ずしも味方ではなかった。

ねぎとろまる わかってもらえなかった、という感じですね。「男子にこんなこと言われたんだよね」って相談したのに、「気のせいちゃう?」と一言で流されたり。勇気を出して打ち明けたのに、信じてもらえなくてすごくショックでした。

 担任も男の先生だったから胸の相談なんてできないし、友達にも理解されない。親もまともに聞いてくれないから1人で抱えるしかなくてどんどん孤独になっていきました。

ガムテープとさらしで呼吸が苦しくなるほど胸をぐるぐる巻きに

--中学では胸を押さえるためにさらしをまいていたとか。

ねぎとろまる 中学1年の頃から、近所に住んでいたおばあちゃんが毎朝来て、10分くらいかけてぐるぐる巻いてもらってました。さらしだけだと緩んできちゃうので、上からガムテープも巻いて押さえつけて。

 ただ痛くないんですけど胸元を押さえつけているので呼吸が浅くなって、学校で苦しくなることはよくありました。それで気分が悪くなって早退したり。

--さらしを巻くと見た目は変わるのですか?

ねぎとろまる 今思えばそこまで変わってなくて気休めだったと思います。でも「巻かなきゃダメだ」っていう恐怖心が強くて、巻かないと人の視線が気になっちゃって学校に行けなくなってました。

 制服もぴっちりしたデザインでボタンも弾けそうだし、さらしはお守りみたいなものでした。

--ほかにも胸を隠すためにしたことはありますか?

ねぎとろまる 注目を集めてしまうのが嫌で嫌でたまらなくて、痩せれば胸も小さくなって体型のことも言われなくなるんじゃないかと思って、2週間水だけという極端なダイエットをしたこともあります。体重は12kg減ったんですけど胸はほとんど変わらなくて諦めました。健康にも絶対悪かったんですけど、当時はそれくらいしか思いつかなかったんですよね。

--学校へ行くのも嫌になってきそうです。

ねぎとろまる 学校でも通学路でも胸や体型のことを言われたり見られたりするのが怖くなって、1年生の途中からはわざと遅刻することも多くなってました。とにかく人目を避けたくて。

--周りは心配しませんでしたか?

ねぎとろまる 「胸のことを言われるのが恥ずかしい」という本当の理由が言えなかったので、周りもよくわかってなかったと思いますね。

 その頃は「学校だるっ」みたいな感じに不良を演じたり、体操着に着替えたり走ったりしたらまた胸のことを言われるから体育もトイレでサボったり。先生に怒られながらなんとかやり過ごしてたんですけど、限界がきちゃって中2の途中からはまた不登校でした。

入学式で言われた「こいつは柔道部やろ」に心が折れて1日で退学

--高校進学はどうしたんでしょう?

ねぎとろまる 不登校になってからはあまり勉強もしてなかったので、それでも入れる高校を選びました。「今度こそ青春したい!」という気持ちが強かったんですけど、結局1日で退学しました。

--何があったんですか。

ねぎとろまる 入学式のときに、後ろに座ってた野球部の男子たちが「マネージャーにどんな女の子が入るかな」っていう話で盛り上がってたんです。

 そのうちの1人が私のことを指して「こいつは?」って聞いたら、「こいつは柔道部やろ」ってバカにしたような感じで言ってみんなでケラケラ笑って。

--ちょっと耐えられませんね……。

ねぎとろまる ここでもまた言われるのか、って思いました。正直、ある程度はまた体型のことを言われる覚悟もしてたんです。でも気持ちを入れ替えてがんばろうとしていたところで、喋ったこともない人にいきなりそんなことを言われて、いくらなんでも入学式からそんなことがあるとは予想してなかったので下を向いて時間が過ぎるのを待つしかなくて、心が折れちゃって。

 おじいちゃんおばあちゃんがお金を出してくれたんですけど、「ごめんなさい」と謝って1日で退学しました。

--親に相談したりはできなかった?

ねぎとろまる もともと母親はまともに相談を聞いてくれるようなタイプじゃなかったうえに、その頃にはすでに2回離婚したりうつ病でオーバードーズしていた時期もあって。そんな状況だったので、とても「学校つらい」なんて言い出せなかったんです。

「帰ってくるたびに『6000円貸して』と」中学生の娘にラブホテル代をねだり、教育ローン数百万円を男に貢ぐ母親…グラドル・ねぎとろまるが逃げるしかなかった“壮絶な家庭環境”〉へ続く

(雪代 すみれ)