山形放送

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遊佐町で陸上での試験養殖が行われている山形県の魚「サクラマス」が10日、今シーズン初めて酒田市の市場に試験上場されました。陸上養殖サクラマスの市場流通へ向けた取り組みを取材しました。

遊佐町吹浦の釜磯海岸にある水産食品大手「Umios」の陸上養殖試験場。

Umios渡辺翼さん「こちらが遊佐の陸上養殖試験場で完全養殖したサクラマスの第4世代の稚魚」

養殖したサクラマスから採卵し、成魚になるまで4世代繰り返して飼育した完全養殖の稚魚たち。海面のいけすで行う一般的な養殖と違い、陸上の施設で水槽の水温や塩分濃度などの水質、エサの量や日照時間などを制御することで魚の成長スピードを早め、台風などの悪天候や温暖化による海水温の上昇などにも左右されない安定的な生産が可能になります。

Umios渡辺翼さん「まず何といっても寄生虫がなく生鮮で生食ができるところに価値があるのではないか。上場試験ではそちらの方も評価していただけるのではないかと期待しています」

試験場では9日、サクラマスの水揚げ作業が行われました。2024年8月から10月に採卵し1年半ほど飼育したもので天然の半分ほどの期間で体長およそ54センチ重さおよそ2.5キログラムに成長したサクラマス10匹が準備されました。箱詰めされた陸上養殖サクラマスは翌朝、酒田市の県漁協の市場へ運び込まれました。競りで陸上養殖サクラマスは2つの業者が分け合う形ですべて競り落とされました。

仲買人・菅原鮮魚 佐々木弘平さん「地元の浜のサクラマスが少ないし高いのでやっぱりこれ養殖はこれで需要があればいいかなと思います」
(脂乗りに関しては?)「養殖だからハズレはないのかなと思います。」

今回の競り値は、1キロ当たり3100円から3200円で、昨年6月に初めて試験上場した時より小ぶりだったため取引価格はわずかに下回ったものの渡辺さんは大きな手応えを感じました。

Umios渡辺翼さん「しっかりと養殖された魚で脂も乗っていると品質の方は評価を頂いているのは見られました。遊佐町の特産品として事業化に落とし込むところをこれからも頑張っていきたい」

遊佐での完全養殖の技術を確立した陸上養殖サクラマス。今後は商業ベースの事業化へ夢は広がります。