台北の迪化街でしか出会えない特別なドライフルーツ店〈富自山中〉へ。/秘密の台湾 REPORT no.22

130年以上前から乾物や漢方薬、お茶などの問屋街だった台北の迪化街。そんな古い町に、ここでしか出会えない特別なドライフルーツを売る店があります。本誌連載『秘密の台湾』よりお届け。
鮮やかな名物、ドライフルーツ。
店主の葉さん夫妻と息子の葉亞迪(イエ・ヤディ)さん。2代目の提案で内装を変え、温かみのある店内に。
50年近く続いた台湾の「日本統治時代」から栄える迪化街。バロック調の独特な建物でノスタルジックな風情を持つ街中に、老舗の乾物店〈富自山中〉がある。嘉義(ジャーイー)出身の店主がここで店を構えて36年になる。
人気のドライフルーツ3種パック。マンゴーの名産地、玉井の愛文マンゴー入り。190元。
台湾の家庭には欠かせない、お茶、醤油、香蔥酥(シャンツォンツー)、乾米粉(ガンメーファン)のコーナー。
メインの商品は緑豆、紅豆などの豆類、干し椎茸などの乾物ほか食料品だが、地元の人は、他店にはない色鮮やかなドライフルーツがお目当てだ。店にはグアバ、マンゴー、キウイなど12種のフルーツがそろう。自然由来の鮮やかな色そのままの上、しっとりした食感、ほんのりした甘さが人気だ。
「阿里山手工鄢糖」が創業からの名物。
ヨーグルトに入れてもおいしい。左はグアバ160元(180g)、右はパイナップルの花170元(170g)。
「おいしさの秘訣は低温でじっくりと乾燥させること。くだものがしっとりと仕上がります」とはオーナーの葉勝富(イエ・シェンス)さん。そして材料へのこだわりも強く、マンゴーは大ぶりで酸味と甘味の強い愛文のみ、パイナップルは切り口が花びらのように見える金鑽パイナップルだけしか使わない。「こうして甘味の強い素材を選ぶから、砂糖を使う必要がないのです」と葉さんは言う。台湾茶のお茶請けとしてよく食べられるドライフルーツは、台湾人にはなじみ深いもの。コロナ下になり、店では通販に力を注ぐことに。ウェブの世界でも、そのカラフルさが「映える」とファンの輪を広げている。
〈富自山中〉/迪化街

〈フーズーシャンゾン〉住所:台北市大同區迪化街一段220號│地図TEL:02-2557-8605営業時間:9:30〜18:00定休日:日曜若者や観光客に人気の迪化街。その中でも、霞海城隍廟や慈聖宮といったお寺や永楽市場など、古くから栄えるエリアにある店だ。
Navigator…Chunhui Wang(シュンフイ・ワン)
Hanako Taiwanの編集部員。ユーチューバーとしても活躍。2021年に台湾で「YouTuber新人賞」を受賞。
※1元は約4.6円(2022年9月現在)、台湾の国際電話の国番号は886です。
(Hanako1213号掲載/photo:Jimmy Yang text:Chunhui Wang coordination:Chen Tsui wen produce:Hanako.taiwan)

