架空のレコード店「THE TRAD」を舞台に、「上質な音楽を、じっくり味わう。」をコンセプトに、稲垣吾郎(月・火曜パーソナリティ)とハマ・オカモト(OKAMOTO’S)(水・木曜パーソナリティ)とフリーアナウンサーの吉田明世(月〜木曜アシスタント)が各音楽ジャンルに秀でたマイスターたちとともに、本質的で流行に左右されない上質な音楽と趣味の話題をお届けする音楽番組「THE TRAD」。

9月10日(木)の放送は、ゲストに藤井隆さんが登場! 名曲「ナンダカンダ」や名物ギャグ“ホットホット”の誕生秘話を伺いました。


(左から)吉田明世、藤井隆さん、ハマ・オカモト


◆“ホットホット”誕生秘話
ハマ:歌ネタといいますか“藤井さん自身の音楽”という意味では、吉本新喜劇時代からスタートしている、という捉え方でいいのでしょうか?

藤井:“ホットホット”みたいなね。“歌ネタ”って、子どもの頃から好きで、漫才でも歌を絡めたやつだったり、ものまねも好きでしたし。でも、(“ホットホット”は)自分の新喜劇のギャグとしては、まったく自覚がなかったんです。

あれは、元々山田花子さん、内場勝則さん、石田靖さんの3人でやられていた名古屋のお正月特番の番組に1人だけ若手で入れていただいて、4人だけの回があったんです。そのときに内場さんが「ちょっとしか出ないからもったいないし、歌ったり踊ったりすれば?」って言ってくださって。出番が少ないから時間があったのでね、適当に歌詞を書いてメロディを勝手につけて多分やったと思うんです。

ハマ・吉田:へぇー!

藤井:もちろん全然受けないですし“シーン”となるんですけど、気が強いところもあったので気にせずやり遂げて。それからしばらく経って、僕も忘れていたんですけど、NGKの出番のときに内場さんが「あれ、もう1回やってみたら?」って言ってくださったのが始まりです。

ハマ:えー! すごいな。

吉田:我々世代は多分全員1回以上はやっています。

藤井:本当!?

ハマ:絶対にやっていますよ。

藤井:だとしたらね、親御さんに謝りたい。なんて下品なことを……。

ハマ・吉田:いやいやいや……(爆笑)

藤井:女の子のお父さんとお母さんも“本当にやめてよ”って思われていたと思う。下半身がどうしたとかね。

ハマ:(笑)

藤井:でもあれは一応自分のなかでストーリーがあって、自分が好きな未知やすえさんが1番ベストだったんですけど。やすえさんと良い仲なんですけど、やすえさんには別に好きな人がいて、僕のもとから逃げるわけです。同棲していらっしゃるところに僕が見つけて「見つけましたよ」と言って、“1、2、3、4……”ってやるのが1番好きだったんです。そういうストーリーはあったんですけど、結果、下半身がホットみたいなことになっているので“卑猥なことをしていたな”って思って。

吉田:私、心がホットなのかと思っていました。

藤井:でもそれでいいです。それが正解です。

吉田・ハマ:(笑)。

藤井:最終的にテレビにも出させていただくようになって、「あれやりなさいよ」と言われて、ラーメンを食べて“ホットホット!”とか、何でも“ホットホット”と言っていたので、結果どうでもいいんですけど。

ハマ:最初の経緯はね。

◆最初は歌うことが嫌だった!?
ハマ:その後、「ナンダカンダ」がリリースされます。これが歌手デビューになりますか?

藤井:そうですね。2000年の3月でした。

ハマ:20年前ですよ!

吉田:今も歌えますもんね。

ハマ:僕は「おげんさんといっしょ」(NHK)で演奏ができたので本当に感動しました。ご本人とやる前にバンドメンバーだけで練習をするんですけど、みんな「この曲を演奏できる日がくるなんて思わなかったね」って言いながら。

藤井:本当ですか!? 嬉しい〜。

ハマ:本当に良い曲ですし。

藤井:本当に当時のレコード会社の社長さんに感謝ですよね。よく“歌わせてみよう”って思ってくださったなと。

ハマ:突然だったのですか?

藤井:突然でした。赤坂のホテルに呼び出していただいて、「(CDを)出すから」と言われて。でも、僕は聴くのは好きですけど、(歌うのは)恥ずかしかったので「絶対に嫌です」って言って。

ハマ:言ったんですか?

藤井:はい。そう言って帰ろうとしたら、「ダメだ!」って。多分その時点でデビュー日も曲も決まっていたんだと思うんですよ。

ハマ:すごい話ですね。

藤井:それでも「嫌です、嫌です」って言ってました。

ハマ:最初は、ちょっともどかしさみたいなのもあって?

藤井:全然恥ずかしかったですね、本当に照れくさかったし。でもそのときは、たまたまミュージカルに出させていただいていたときで、そのミュージカルも初めての経験だったんですけど、ミュージカルの本番が終わってすぐにスタジオに行って「さあ、歌いなさい」でレコーディングだったので、歌うことに対しては、どこかマヒしていたから歌えたんだと思います。

ハマ・吉田:へぇー!

藤井:それで、歌詞をもらっても、デモを聴いても“頑張れ!”みたいな励ますような歌でしょう? ちょっと真面目なところもあって、これが“たかしちゃん音頭”みたいな歌だったらアリなのかなって思ったんですけど、(当時は)本当に嫌でしたね……。

吉田:スタートがそういった心境だったとは……。

ハマ:ただ、20年が経ってもいまだに歌い継がれているなかで、心境は変わりましたか?

藤井:はい、本当に変わりました。当時は恵まれていて、音楽番組にも出させていただいたりとかして、多分芸人だけの仕事をしていたら行けないところにジャンプさせていただきましたし、ロケをさせていただいているときに「幼稚園で踊りました!」とか、お2人もそうでしたけど、僕が年を取ってから「子どものときに聴いていました」ってADさんに言ってもらえたりすると、“本当に良い思いをさせてもらえたな”と思って。

あと、しっかりとキャンペーンもやらせていただいて、そのときのレコード会社スタッフの方々に「こういうふうにやるんだよ」というのを指導していただいて。恥ずかしいことや嫌だなと思うことももちろんあったけど、それよりも良いものをたくさんいただいたので、やらせていただいて良かったと思うし、「実は歌うのが好きです!」って言えるのも、この曲があったからだと思います。

ハマ:いや、もう知られざる「ナンダカンダ」のエピソードですね。

<番組概要>
番組名:THE TRAD
放送エリア:TOKYO FM
放送日時:毎週月〜木曜15:00〜16:50
パーソナリティ:稲垣吾郎(月・火)、ハマ・オカモト(水・木)、吉田明世(月-木)
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/trad/