東京の中心に広がる皇居は、かつて「江戸城」と呼ばれていた城である。徳川幕府の本拠地だったこの城が、なぜ現在の天皇の住まいである皇居になったのか。そこには、明治維新という大きな歴史の転換と、日本という国家のあり方を象徴する深い意味があった。 まず江戸城の歴史を振り返ってみよう。江戸城は15世紀半ば、武将の太田道灌によって築かれたとされる。もっとも、現在私たちがイメージする巨大な城郭としての江戸城