Vimeoを探れ!規約から分かるおしゃれな動画が多い理由とは?
■本当に高画質でおしゃれな動画が多いの?
まずは、YouTubeとVimeoではアップロードされている動画にどのような違いがあるのか調べるために、同じワードで検索をし、比べてみました。
下記は「flower」と「history」で検索した結果画面です。
▼左がVimeo。右がYouTube。
・検索ワード「flower」

・検索ワード「history」

一覧画面を眺めてみると、YouTubeは「音楽PV」「音楽番組」などが多いようです。
2ページ以降にも、コメディ、TV番組、プレゼンテーションなどジャンルがバラバラとしている印象です。
このようにYouTubeの方は、「グラビア」や「心霊写真」「個人が曲をカバーして録音した動画」など多種多様な動画がジャンル・クオリティレベル共に混在している状態です。
一方、Vimeoではたしかに「おしゃれ感漂うサムネイル」がズラッと並んでいる様子が見て取れます。
実際に作品をいくつか見てみると商品等のプロモーションではなく、アート要素の強い動画ばかりでした。
また、画質についてもYouTubeに比べて全体的に、高画質に撮影された動画が多いようです。
このように、YouTubeでは様々なクオリティレベルが混在している一方で、Vimeoでは一定以上のクオリティレベルの動画が多いのはどうしてなのでしょうか?
■クオリティレベルが保たれている理由・・・秘密は”アップロード規約”にあった!
実は、Vimeoには厳格なアップロード規約が存在します。この厳格な規約によって、ユーザーはアップロードできる動画を制限されます。
それでは、実際にどんな制限がされているのか、いくつか規約を見てみましょう。
◆アップロードできるのは自分自身で制作したオリジナルビデオのみ!
Vimeoでは原則、「自分で作成したオリジナルビデオ」のみアップロードを許可しています。
―自ら作成したオリジナルビデオのみをアップロードを許可します。
―「ただ許可を得ている」というのは自身で作成したということにはなりません。
著作権違反の動画には厳しく制限を設けており、自分自身が著作権をもっていることが重要であると言及しています。
ただし、自身で作っていない動画でも、以下のような場合にはアップロードが許可されています。
―作品に関わっている、ディレクター/編集者/グラフィックアーティスト/音楽家/俳優/アーティストはアップロードを許可します。
規約が守られない場合は、Vimeo運営局に「削除対象」として、みなされてしまいます。
削除対象とならないようにするには、動画の説明文内に「動画に対して自身がどのように関与したか」を明記しなければいけません。
―運営局が不適切な動画だと見誤り、削除しないようにビデオの説明部分にあなたの役割(関わり)を明記してください。
例えば、「ディレクター」を務めた。「登場している役者である」といった旨を記載します。
◆”自分で制作”の基準も厳しい…
また、基本的に「自分で制作した動画」であればアップロード可能とはされていますが、「自分で制作した動画」についても、その内容に制限があります。例えば、ゲームについてはこんな記述があります。
Machinima videos with a story are allowed, but must be labeled as such in the video description to avoid accidental deletion.
―ゲーム画面のキャプチャはたとえ、自身で編集しているものでも禁止。
ストーリー性のある動画は可能だが、削除を防ぐためにビデオ説明にその旨を明記する必要がある。
―ゲームの開発に関わっていることを動画説明文内に明記してある限り、ゲーム開発者は開発中のゲーム動画をアップロードできる。但し、他社が作ったゲームのエキスパンション(新しいエリア「マップ」や、ゲームの挙動を変える「モッド」)は禁止する。コマーシャルゲーム(販売するつもり、販売中のゲーム)のプロモーションビデオも禁止とする。
たとえ「自分で制作した動画」であっても、制限があるようですね・・・。
YouTubeでよく見るようなHowToビデオもキャプチャを多く使用していることが多いので難しいかもしれません。
◆Vimeoが「自分で制作した動画」にこだわる理由
実は、このように「ユーザー自身が作ったビデオ」であることはVimeoにとって、とても重要なことです。
なぜなら、Vimeoのサイト名の由来は「video」(ビデオ)という単語に「me」(私)を組み合わせたもので「自身が作ったビデオ専用のサイト」を表しているからです。
そもそもYouTubeとは集めようとしている動画の種類が違っていたんですね!
◆商用目的のビデオはアップロード不可
また、Vimeoでは原則として*商業利用のビデオのアップロードも禁止されています。
―商用ビデオはアップロードできません。
―ネットワークビジネスに関する動画や、「すぐに稼げますよ」といった類の動画はアップロードできません。
―製品プロモーションや不動産紹介といったセールスビデオをアップロードできません。
このように宣伝が目当ての動画を禁止したり、特定の業種を制限しています。また「運営局の許可がない限り、広告を挿入しない」といった規約もあります。
一方で、この「商用利用」についても例外があります。
―例外として、制作会社、作家、アーティストや音楽家、NPO、俳優は作品のプロモーションを許可します。
上記のように、「商用禁止」といっても、特定の立場の人を許可することで、おしゃれな作品が集まりやすくなっているのでしょう。
◆厳格な規約をユーザーに守ってもらう工夫
これまでVimeoの規約について見てきましたが、規約はただ存在するだけでは意味がありません。
規約はユーザーに守ってもらって初めて意味を成すものです。Vimeoは規約を守ってもらうため、その配置場所にも工夫がされています。
▼アップロードボタンの上に規約が!

▼YouTubeは下の方に目立たず記載しています。

ユーザーが必ず目を通すであろう場所に配置しているところも、「ユーザーに規約を守ってもらおう」という想いの表れと言えるでしょう。
■制限することでユーザーに選んでもらえるプラットフォームへ
規約を一部読んでみただけでも「Vimeoの規約は厳しそうだ」といった感想を持った方もいらっしゃると思います。ただ、この厳しさが「アップロードされる動画」を制限し、コンテンツは厳選され、結果的に「優れた映像作品をみんなにシェアしたい」と思うクリエイターや芸術家が動画をアップロードするサイトとなったのではないでしょうか。
動画プラットフォームが次々と増える中、確固たる姿勢を貫いているVimeo。
YouTubeにはない”良さ”、つまりアップロードされる動画のクオリティを一定以上に保つことで、多くの映像作家、写真家、デザイナーなどのクリエイターに支持されていると言えるでしょう。
アカウントタイプに関しての記事については、今後執筆予定です。
[参考]
Vimeo Guidelines
https://vimeo.com/help/guidelines#uploading_guidelines
